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2021年度 高崎経済大学 地域政策学部 一般入試 前期試験 小論文 模範解答


問1 

AIは最初に与えられる教師データから学習を始めるので、そのデータ自体に特定の属性に不利益なバイアスがあると、AIによる判定結果にもそれが反映されてしまうから。(77字)

 

問2 

AIの判定は既存のデータに制約されているので、社会をよくしていくためには、最終的に人間が確認し、差別的なバイアスのかかった判定は修正するという手順を組み込むこと。(80字)

 

問3

 AIによる差別を克服するには、第一に、人間がAIに学習させるデータの質を不断に向上させること、第二に、その判定を鵜呑みにせず、確認と修正を行うことが必要である。
 本文でも述べられているように、AI利活用原則にある「適正学習の原則」は、AIの学習に用いるデータの質の検査と向上を求めている。また、「弱いAI」は学習の際に既存のデータしか利用できないため、データ源となる現実社会のバイアスが学習内容に反映されてしまい、現状の変革にはつながらない。 
 それゆえ私たちは、どのような情報をAIに学習させるか、そこにバイアスはないかといったことをつねに吟味しなければならない。既存のデータにとらわれず、新たな将来像を描くことは、私たち人間に特有の能力であり、AIにはできないことである。AIの学習プロセスを理解したうえで、望まれる将来の社会像に即して私たちが主体的に判断することが、差別の克服にとって必要である。(390字)

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