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2020年度 横浜国立大学 教育学部 学校教員養成課程 学校推薦型選抜(全国枠)小論文 模範解答


問1.
著者が考えているモチベーションを生じさせるテクニックは三つある。第一に、自ら「選択させる」ことである。第二に、一見すると到達不可能に思われる目標に対しても「現実的」になり、成功する確率が低い点に目を向けることによる現状に対する期待への制限を生み出さないようにすることである。第三に、失敗することを悪いことであるととらえるのではなく、積極的に失敗することから学習し、深い知識を得ることである。(195字)


問2.
 著者によれば、子どもが失敗を受け入れるだけではなく、むしろ失敗を後押しすることが重要である。というのも、失敗から人は学ぶのであり、失敗することからより深い知識を得ることができるからだ。他方で現在の学校教育の現場においては、子どもたちの失敗は否定的にとらえられ、子どもたちに「失敗をしないようにする」ことが教育における基調としてある。たとえば、体育祭や運動会などにおいても子どもたちが失敗をしないように繰り返し練習が行われたり、日々の生活の中でも教員が「次は失敗しないように」といった助言を行うことが自然に受けとめられたりしている点に確認できる。こうした状況において、現在の日本の学校教育における教師の教え方はどうあるべきだろうか。
 私は、教師が積極的に生徒の失敗を肯定し、推奨するような教え方をするべきだと考える。というのも、子どもたちの学びや成長にとって失敗は不可欠であるからだ。したがって、まずは教師自身がこれまでに取り組んだことのない活動に取り組み、実際に失敗をすることが必要である。なぜなら、生徒の失敗を肯定し、後押しするためにも、教師が失敗を積極的にとらえる価値観の転換を行い、自身の失敗から学ぶという体験を積み重ねる必要があると考えるからだ。以上より、教師が失敗から学ぶという経験を積むことによって、生徒への教え方も失敗を積極的に肯定するものに転換すると考える。(586字)


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