H31年度 東京都立日比谷高校 推薦入試小論文 解答例
2025年度 都立日比谷高校 推薦入試 合格体験記
問1
フランスの各地域において統一された国民言語を解さず、読み書きできない者が数百万単位で存在するため、様々な地域から集められたフランスの義勇兵の意思疎通の困難を生み出し、戦争において支障をきたすため。(98字)
問2
フランス革命期から70年後のフランスにおいては、住民すべてがフランス語を話す県が半数にまで増え、かつてより国民言語としてのフランス語が普及したことがうかがえる。一方で、ほとんどだれもフランス語を話さない県が16県もいまだ存在し、特にフランス南部においてはフランス語の普及が進んでいない。したがって、私がフランス首相であれば、国内におけるフランス語のさらなる普及の徹底を図りたい。それゆえ、国民にフランス人であることの自覚を促し、フランス人として国政や地方行政などに参加してもらい、中央集権型国家としてフランスの統一を図ることを目的として、フランス語の普及を狙った語学教育の実施を政策として実行する。
この政策の実施による長所は、統一言語の普及によって、フランスにおける近代国家の確立に資する点である。言葉の壁が取り払われれば、地方との意思疎通や連携も密になり、より中央集権的な国家を打ち立てることができると考えるからだ。他方で、この政策の短所は、地方言語が使用されなくなることによる、地方文化の喪失があげられる。なぜなら、ある言語が使われなくなれば、その言語を話す民族や文化が衰退すると考えるからだ。(497字)