2022年度 北海道教育大学 函館校 国際地域学科 地域教育専攻 小論文
設問1
「子どもたちの心を考えたデザイン」とは、自分らしさを探求できる、失敗も受け入れてもらえるといった教育空間をつくることである。そうしたデザインが反映されているのは、子どもたちがリラックスできる、楽しい気持ちになる空間であり、怖くて、悲しくて、不安な場所をなくす工夫をこらしている点である。また、子どもたちにメッセージが有効に届くようにした点も挙げられる。(176字)
設問2
児童会からの要望の良い点は、使用されていない空き教室を児童のために有効に活用できる点である。というのも、「子どもたちの心を考えたデザイン」の観点に従えば、子どもたちに直接アンケートを行い、子どもたち自身の意見を取り入れることが推奨されているからである。他方で、児童会からの要望の問題点は、低学年の児童らにとって卓球やトランポリンは遊戯として難しく、低学年の児童らが楽しむことができない恐れがある。なぜなら、アンケートにおいて低学年児童らが7割反対しているのは、そうした意見を反映しているものと読み取ることができるからだ。さらに、トランポリンについては児童が遊ぶうえでの安全性の問題も考えられる。
したがって、私がこの学校の教員であれば、アンケート結果による児童たちの意見を踏まえたうえで、現行の空き教室を児童が楽しく、リラックスすることができる空間にしたい。というのも、「空き教室」を有効に活用することによって、生徒たちの居場所を作ることができると考えるからだ。しかし、上記のような問題点もあるため、卓球やトランポリン以外にも全校児童が楽しむことができるアイデアを児童たちとともに考える必要がある。したがって、児童が望む教室の用い方について改めてアンケート調査を行ったり、児童の安全性を確保するために必要な措置をいかに講ずるかについて他の教員と協力したりする必要がある。つまり、全校児童にとって楽しく、望ましい空間を作りつつも、教員として児童に対する十分な安全性の確保を行いながら空き教室の利用を行うことによって、学校が子どもたちにとって魅力的な空間となることを企図した学校のデザインを行いたい。(697字)