H27年度 東京都立日比谷高校 推薦入試小論文 解答例2
現在、我が国では、資料1にあるように「観光立国推進基本法」を制定し、そこにある目的、基本理念の実現に向けた取組が推進されている。このことに関連して、あとの各問に答えなさい。
問1 資料1、図1、図2からわかることを、180~200字で説明しなさい。その際、資料1の具体的な文言に触れること。
図1は、日本の外国人旅行者受け入れ数が、資料中の他の国とくらべて極めて少ないことを示しており、図2は日本の国際観光収入がロシアに次いで2番目に低く、さらに大幅な赤字となっていることを示している。こうした状況を鑑み、日本政府は資料1における「観光立国の実現」のために、国内の観光産業を活性化させることによって、国内外からの観光旅行者を促進するといった施策を定めたと考えられる。(187字)
問2 観光立国推進のために、首都である東京は具体的にどのような取組を推進したらよいだろうか。あなたがアピールしたい東京の魅力を挙げ、あなたの考えを360~400字で説明しなさい。その際、図3、図4であなたの考えの根拠とした箇所を明確にすること。
私は東京の魅力の一つに、国内の他地域へのアクセスの簡便さがあると思う。日本は電車や飛行機網が国内に張り巡らされており、東京はその中心となっている。そのため、観光立国推進のための東京の取り組みとして、私は国内他地域への窓口としての役割を強化するという提案をしたい。
現在日本では、一部の大都市への人口集中と、それに伴う地方の過疎化が深刻な問題となっている。こうした状況への打開策という意味も含め、日本が観光立国として名乗りを上げていくためには、東京から、日本国中の名産品や観光地をアピールすべきだと思う。
こうした取り組みを進める際には、図4からも明らかなように言語の問題が考えられる。この点で私は、英語を話せる日本人を増やすだけでなく、東京都民自身が日本のほかの地域の文化と交流し、理解する機会を設けるべきだと思う。旅行者に紹介したいという強い気持ちは、言語の問題をかなりの程度緩和すると思うからだ。(398字)
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