Other Rooms
6/1から19日まで開催されていた『Other Rooms』を鑑賞してきた。
予約をして、1時間30分枠を一人で鑑賞するという展覧会、狩野志歩、橋本晶子の作品が提示されている部屋に案内され、そこで一人で鑑賞をするというもの。部屋の場所は非公開であり、当日受付をするまで、どこに連れていかれるのか、どのような場所なのか想像するしかない。
意外な場所に案内された。
誰かが住んでいたスペースであるが、生活感はなく、痕跡だけがある。ベッドと机、ミニキッチンに椅子が二つ配置されている。
鑑賞者は椅子に座ってもいいし、床に直接座ってもいい。
しばらく、その空間を感じていた。
予約時間に遅れそうになって、少し速足でやってきたので体温と心拍数があがっているのが分かる。ベッドの上の映像作品、チックタクという音が、息を落ち着かせる。
部屋の構造と展示作品を確認したら、椅子に座って鑑賞する。椅子の位置と作品の位置、作品が鑑賞者を受け入れて、こちらにまなざしを向けているような感覚にとらわれる。映像作品の音が、環境の音と混ざり、ここはアートの結界ではあるが、すぐそこに日常がある。手を触れてはいけない作品群、二つの椅子を行き来し、床にも座ってみた。鑑賞者の位置によって視点が変わるのはもちろんのこと、それぞれの作品とのトポロジー、関係から、否が応でも、自分自身に視点が向かう。
これoooかも。なんて思い、フィリップ・パレーノを思い出した。
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