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現代アート研究

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現代アートを学び始めた外資系IT企業のプリセールス。 難解な現代アートを探求する学びの記録。
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#ブロックチェーン

MOMAのテキスト「What NFTs Mean for Contemporary Art」を読んで思ったこと

NFT が注目されて久しい。作品に限らず、売り方、どんな作品が売れたのか、アートをNFTのコンテキストに持ち込んだときにどんな影響、反応、変化を受けるのか、NFTの技術的観点そのものについて、様々に議論があり、いろいろなテキストがある。そんな大量のテキストの中から、MOMA の『What NFTs Mean for Contemporary Art』が目についた。 冒頭のリードから、アーティストとキュレーターが語るBeepleそしてNFTがどのようなものかという点を整理して

NFT ファッション業界の場合

ひとつのブームのような展開を見せるNFTの取引、ニュースを全て追いかけるわけにはいかないけれど、少し整理をしておきたい。WWDの記事から考察する。 修士1年生の時の研究テーマがアート×ブロックチェーンだった。進級レポートにまとめたが、その時は様子を見ようという事で、その後のリサーチはひとまず保留にしておいた。 NFT の取引は最近始まったわけじゃない。2019年の研究当時はゲームアイテムの取引でNFTが活用されていた。CryptoKittiesで取引された猫に2000万円

『ポスト資本主義のブランディング〜ウェブ3.0時代の価値共創〜|ウェブ電通報』を読んで考えたこと

ブランド 使うコンテキストによって、これほど言葉が持つイメージが変化するのも珍しいと思う。 教科書的な書籍によれば、飼っていた牛を区別するための焼き印がブランドの起こり、すなわち、他と区別することが、ブランディング。 一言でブランドと言っても、いろいろな説明のある難しい言葉。でもね、アートよりかは、とっつきやすいかもしれない。 アパレル企業にとってはブランドとはラベルに印字する名前かもしれないし、IT企業にとってはスマホでよくタップするアプリの名前かもしれない。消費財

アート×ブロックチェーン

僕が勤務している外資のソフトウェア企業、かなり広い製品ラインを持っていて、エンタープライズ向けの製品が中心なんだけど、AI *1 , IoT, Blockchain, Big Data系の製品もある。もともとのキャリアのスタートはプログラマ。ハードウェアを動かすようなプログラムやら、工場の自動化のプログラムを書いていた。コンピューターの仕組みにディープダイブしていた。最近のキャリアはビジネスプロセスのスペシャリストとして、プロセス改善だったり、システム化の計画だったり、テクノ