「Nikon ニコン F80」 人気がないからこそおすすめしたいフィルムカメラ
こんにちは。
今回は「Nikon ニコン F80」
人気がないからこそおすすめしたい
フィルムカメラ。
Nikon F80とはどんなカメラか
バブル崩壊の余波で大手金融機関の倒産が相次いだ世紀末。
カメラ業界はフィルムカメラからデジタルカメラへと移行が始まった。
そんなミレニアム2000年にF80は発売された。
見ての通り外観は、正に現在のデジタル一眼そのもの。
フィルムカメラの技術進歩もピークに達しつつあり、その技術を内蔵したミドルクラスの高性能フィルムカメラとして発売。
前年に発売されたデジタル一眼「Nikon D1」は当時まだ65万円と価格も高く、フィルムカメラのF80は約10万円。
当時は売れたカメラだったらしい。
人気がない
それから20年後の現在。
当時人気を誇った高性能フィルムカメラは。。
人気がない!
20年経ったとはいえ、近年フィルムカメラブームで中古価格は上昇している。
しかし
「レトロな金属外装の機械式フィルムカメラ」を求めるナウなユーザーに、
「デジタルライクなプラスチック外装の高性能フィルムカメラ」のF80は。
無視された。
それに加えてF80には決定的な欠点が。
それは「べたつき」。
プラスチック外装のフィルムカメラによくみられる経年劣化で、加水分解という化学変化によりグリップや裏蓋などのパーツがべたつく。
保存状態の悪いF80にも同様の症状が多発。
このことでF80は。。
嫌われた。
そんな無視され、べたつき、嫌われ、不人気なF80は、今日もネットオークションやカメラ屋のジャンク箱の中に転がっている。
だからこそのおすすめ
だからこそおすすめしたい。
無視され嫌われ不人気なだけに安い。
別に性能が悪いわけじゃない。
あとはべたつきをどうにかすれば良い。
ちなみにこのべたつきはとれる。
(取りかたは後述します。)
特にデジタルユーザーにおすすめ
そんなおすすめフィルムカメラのF80ですが、特におすすめなのは。
デジタル一眼ユーザー
デジタルユーザーといっても、「Nikonの」デジタルユーザーの話しになりますが。
F80は最新の「AF-S」「VR」「Gレンズ」が使える。(もちろんDレンズ、Dなしも使える。)
それは「最新のレンズでフィルム写真を楽しむことができる」ということ。
フィルム写真に興味があるけど「フィルム代とか現像代がかかる」と二の足を踏む方もいるでしょう。
もしも手持ちのレンズが使えて、ボディが安く手に入るのであれば初期投資は少ない。
そしてF80の操作性はデジタル一眼と近いので使いやすい。
それに加えて軽い。
(ボディの重さは520g)
デジタルとの2台持ちでも苦にならない⁉︎
こんなにメリットがあり、デメリットはべたつき以外に見つからない。
無視され忘れ去られていただけで、外観もよく見ればかなりカッコいいことに気づくはず。
べたつきのとり方
べたつきの症状が軽ければ「無水エタノール」を布につけて擦ることでとれる。
他にも重曹を水で溶いて布につけて擦る方法もあるようだ。
しかし私の購入した2台のF80のべたつきはそれではとれなかった。
そんな時は重曹が配合されたゴムスポンジで擦ればいい。
水を染み込ませて丁寧に表面を泡立てるように掃除するとべたつきがなくなっていく。
もしも綺麗になったら是非こいつをおすすめしたい。
シリコンスプレーを布に吹き付けて、べたつきのとれたボディ全体に擦りこんでいく。
そうすることでベタベタのとれたボディが今度はサラサラになり、外観も艶っぽく高級感がでる。
まとめ
今回は人気がないからこそおすすめのフィルムカメラの紹介でした。
特にデジタル一眼ユーザーにおすすめしたいフィルムカメラだったが、これからフィルムカメラを始めてみたい人にとってもおすすめのフィルムカメラであることは言うまでもない。
しかし一つだけ気をつけて欲しい残念なことがある。
それはAiレンズや非Aiレンズなど、マニュアルのオールドニッコールが使えないこと。
オールドニッコールに必要な露出計連動レバーがなく、絞りリングが最小絞りロックレバーと干渉するので無理やり着けようとすると故障の危険がある。
その点だけ気をつけて購入してくださいね。
Nikonの公式HPにマニュアルがあります。
F80で撮った桜。
レンズはCosina MC Macro 100mm F3.5