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中途半端な優しさ
季節が秋に変わったころ、近所のスーパー裏に黒猫ちゃんが住んでいることに気づきました。
そこにはエアコンの室外機が四つ並んでいて一番端にはエコキュートみたいなちょっと縦長の機器が置いてあります。
黒猫ちゃんは室外機の上に居たり下に居たりエコキュート上の高いところにいたり。
何日か滞在してるかと思えば何日か姿が見えなくなったり典型的な自由な野良さん( ΦωΦ )
ある日のこと、いつもはこちらを見ているだけで大人しくしている黒猫ちゃんが「ニャーニャー」と何かを訴えかけてきました。
「お腹空いてるの?寂しいの?」
「ニャーニャー」
猫撫で声...(ฅ'ω'ฅ)
ニャーニャー攻撃。
それは黒猫ちゃんの戦略だったのかもしれませんが、私はまんまとニャーニャー攻撃に負けてしまったのです...
「ちょっと待っててね」
***
スーパーに入店した私はその日の献立も買うものも決まってないのに、買い物カゴにキャットフードを入れていました…笑
130円くらいのネコちゃんのおやつ。
ただ、ここで餌付けをしてしまうと迷惑になるということはわかっていました。
でも、ちょっとだけならいいかな...今日は特別ね。
スーパー裏に戻り、黒猫ちゃんにおやつをあげちゃったのです…(ฅ•ω•ฅ)
それから、黒猫ちゃんは毎日いるわけではないので、たまに見かけてタイミングが合う時だけおやつをあげたりあげなかったり...
私が黒猫ちゃんのお相手をしている時にスーパーの裏口からでてきた従業員のおじさんやおばさんが、猫ちゃんを見て「久しぶりだね。また来てたんだね...♪*゚」「おっ、今日はいたんだね...♪*゚」というような感じで声をかけていきました。
餌付けしてると思われたら注意されるかと思ってましたがそうじゃなかったのでちょっとほっとしましたε-(´∀`;)ホッ
***
しかし!
ついにこの間言われてしまいました...(前に声をかけてくれた従業員さんとは別の事務員ぽいおばさま)
「あのー、ここで餌をあげないでもらえませんか、おしっこやうんちをされてとても迷惑してるんです!飼い猫ではないようなので保健所に連絡しようかなと思ってたとこなんです」
私は毎日餌をあげてるわけでもないし、そう思われたくもなかったですが...やはり迷惑行為をしているんだと思うとこれ以上、餌をあげられない...。
ごもっともなご意見だし...言われて当然。
そして実際に排泄物が転がっていました…( ˟꒳˟ )
黒猫ちゃんはおやつをもらえると思っていつもみたくニャーニャー言ってましたが、私は手に握りしめたキャットフードを袋に戻し、その場を去りました...
振り返ると、室外機の脇から顔を覗かせてこちらを見ていました。
今日はおやつくれないのかにゃ?
***
スーパーの買い物が終わって、また黒猫ちゃんの前を通り過ぎるときにいつもは手を振ったりするんですが、その日は猫ちゃんのことを見ることもできず走ってその場を去りました。
ごめんね、黒猫ちゃん、
最初からあげなきゃよかったよね…
期待させてしまってごめんね…
˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚
優しくしたつもりが本当は優しくないことだったりってことありますよね…。
大人なのに子供みたいなことしてしまった...
黒猫ちゃん、元気でいてね…ฅ^•ﻌ•^ฅニャ
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