以外な追い風、新型コロナ

「徒歩17分……俺の駅近に住むはずの夢が壊された…」
隣で寝ているはずの夫が、とうとう生き霊になって私の夢にまで登場し訴えかけて来た!!

ヒヤヒヤしながら朝を迎えた。
手付金を引いた全額支払い。最後の最後にドタキャンなんてゴネだしたらどうしよう。
どうしようったって判を押すのは私だし何言われても私の行動はかわらないのだが。

8時半、普段昼まで寝てる夫を起こす。起きて来たのは9時だった。
夫も無駄な抵抗と思ってるんだろう。
「とうとう大金を失うんだね…」
「失うんじゃない、得るんだよ。」と私。

準備して車に乗り込んで…不動産屋に着いて指示通り署名をし判を押す。銀行へ行き振り込み手続き…流れ作業だった。

売主さんとのやり取りを終え、
「ありがとうございました」
会釈をし売主さん退出。

私たちは残り、担当者さんと今後の流れを打ち合わせ。
今の住まいを売りに出すので同時進行で進めてもらっているのだが、すぐに欲しいハウスメーカーが見つかったとの事。受け渡し時期のタイミングが合って値段の折り合いがつけば即決してしまいそうだ。
コロナがあり、テレワークが浸透し、今郊外の戸建て需要がもの凄く高まっているらしく、新築の在庫も無くなって来ているようだった。
逆に駅近のマンションは売れ残って大変だとか。
工事中のマンションも急遽間取り変更をして書斎を作ったりリビング通さず直接部屋へアクセス出来たりするプランなど住まい方も大きく変わっているそう。

駅近にこだわって家買っても、結局テレワークになって電車を使う必要が無くなる時代。
「テレワークの家庭の場合だろ。」
と夫。ギャフンとは言わない。更に自身は「ノーワーク」ますます駅近である必要性がぼやけてしまう。

17分が嫌だ、それだけが嫌だ…

17分お化けに取り憑かれてしまっているようだ。

コロナからの駅近需要の変化が追い風になったかと思ったが、夫は頑なだった。

住めば分かるから、いい買い物になるから…。

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