見出し画像

タンパク質摂取のリスクと恩恵:摂りすぎで腎臓は本当に悪くなる?

この記事は無料で最後までお読みいただけます😊
もし気に入っていただけたら、ご購入やサポートを検討していただけると嬉しいです🙏✨

こんにちは、さつきです!
健康を維持するために欠かせない「タンパク質」。筋肉づくりや体調管理に欠かせない栄養素ですが、摂りすぎると腎臓が悪くなるという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?今回は、健常者における「タンパク質の摂りすぎ」と腎臓への影響について、賛否両論やエビデンスを交えながら詳しく掘り下げます。さらに、1日に必要なタンパク質量についても解説していきます!

そもそもタンパク質とは?

タンパク質は、私たちの体を構成する重要な栄養素の一つで、筋肉、皮膚、骨、ホルモン、酵素などを作る材料になります。また、食事から摂取したタンパク質はアミノ酸に分解され、体内で再構築されて必要な部位で利用されます。

1日に必要なタンパク質量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人の1日あたりのタンパク質摂取量の推奨量は以下の通りです:
男性(18~64歳):65g
女性(18~64歳):50g
高齢者(65歳以上):60~65g

運動量や体重によっても異なります。例えば、筋トレをしている人やアスリートは、体重1kgあたり1.6~2.0gのタンパク質が必要と言われています。体重70kgの人なら約112~140gが目安となります。

賛成意見:「タンパク質の過剰摂取は腎臓に悪影響を与える」

1. 腎臓に負担がかかる仕組み

タンパク質を摂取すると、その代謝の過程で尿素窒素やアンモニアなどの老廃物が発生します。これらの老廃物は腎臓で処理され、尿として排出されます。タンパク質摂取量が増えれば、その分腎臓にかかる負担も増加します。

エビデンス

慢性腎臓病(CKD)患者では、高タンパク質食が腎機能をさらに悪化させることが確立されています(Kalantar-Zadeh et al., 2020)。この影響をもとに、健常者でも過剰摂取が続けば腎臓にダメージが及ぶ可能性があると懸念されています。

2. 腎臓の予備力が低下する可能性

腎臓は、通常の生活では全体の約30~40%程度の能力しか使われていません。この「予備力」があるおかげで腎臓は高負荷にも対応できるとされていますが、長期間の高タンパク質摂取が予備力を低下させる可能性があると指摘されています。

エビデンス

日本の疫学研究によると、タンパク質摂取量が高い人ほど尿アルブミン量(腎臓損傷の指標)が高い傾向があることが報告されています(Yamagata et al., 2007)。

反対意見:「健常者においてタンパク質過剰摂取で腎臓が悪くなる証拠はない」

1. 腎臓は高負荷に適応できる

健常な腎臓は高い適応能力を持ち、タンパク質摂取量が増えると腎血流量が増え、ろ過率(GFR)が上昇します。この反応は一時的なもので、腎臓の損傷を引き起こすわけではないと考えられています。

エビデンス

健常者を対象とした研究では、高タンパク質食が腎機能に与える長期的な影響は確認されませんでした(Jäger et al., 2017)。1日あたり体重1.5~2.2gのタンパク質摂取を続けても腎臓に悪影響はなかったとされています。

2. 運動との相乗効果

アスリートや筋トレをしている人は、高タンパク質食でも腎臓に問題が生じるリスクが低いとされています。これは、筋肉がタンパク質代謝の負担を分担するためです。

エビデンス

トレーニングをしている健常者を対象にした研究(Antonio et al., 2016)では、体重あたり3.3gの高タンパク質食を1年間続けても腎機能に悪影響は見られませんでした。

どちらの意見も理解した上で気をつけるべきポイント

タンパク質摂取における注意点
個人差: 健常者であっても、腎臓に隠れたトラブルを抱えている場合は過剰摂取が危険です。腎臓の健康状態を把握するために、定期的な健康診断を受けましょう。
摂取量の調整: 体重や活動量に応じて適切な量を摂取することが重要です。特に日常的に運動をしていない場合、過剰なタンパク質は不要です。
水分補給: 高タンパク質食を摂取するときは、腎臓の老廃物排出をサポートするために十分な水分を摂りましょう。

適度なタンパク質摂取のメリット
• 筋肉量の維持・増加
• ホルモンや酵素の正常な生成
• 免疫機能の強化

これらのメリットを享受するためにも、バランスの取れた食事が大切です。

おわりに

「タンパク質摂取量が多すぎると腎臓が悪くなる」という話には賛否両論がありますが、健常者においては適切な量を守れば大きな問題にはならないと考えられます。ただし、すべての人に共通するわけではないため、自分の体調や健康状態に合わせた摂取を心がけることが重要です。

この記事が少しでも参考になったと感じたら、ぜひ「スキ」やフォローをお願いします!次回も健康に役立つ情報をお届けします。それでは、またお会いしましょう!

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が参加している募集

これからも有益な情報の発信に努めてまいります。ふつつかですがよろしくお願い申し上げます!