スタァライト古川知宏監督トークショーレポ(2024/06/29)@新文芸坐
この記事は、2024年6月29日(土)15:30より新文芸坐にて、『劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト』のワイルドスクリーーーーンバロック・ライティング上映ののちに17:45頃から40分ほど行われた、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』古川知宏監督とアニメスタイル小黒祐一郎編集長によるトークショー【新文芸坐×アニメスタイル vol. 177】についてのレポ・感想になります。丸括弧内は注釈や自分の感想です。話を聞きながら殴り書きしたメモを後で復元しているため、細かいニュアンスなど一部不正確なところがあると思います。予めご了承ください。より詳細な内容についてはTwitterやブログで上げられている他の舞台創造科の方々のレポも併せてご覧ください。
以下、古川監督を「古」、小黒編集長を「小」とします。
(分かりやすいように見出しを付けていますが、実際には全く途切れることなくテンポよくお話が続いています)
開幕
お二人が登壇。
上手に古川監督、下手に小黒編集長が着座。
(お二方の椅子の横のサイドテーブルにはペットボトルのお水が用意されている)
古「アニメーション演出家の古川知宏です」
小「アニメスタイルの小黒祐一郎です」
(監督は全身黒のジャケット・シャツ・パンツ姿で、靴は緑が映えるスニーカーで登場)
「もっと光らせて良い」
小「(劇場天井と側面のLEDが光っているのを見て)おートークの時も光ってるんだ。綺麗」
小「ライティング上映はいかがでした?」
古「じゃあまずは今日の感想から。もっとやっていいよ!ライティングの光って画面の光よりも強いから、見えなくならないよう配慮してくれてると思うんですけど。もっと光らせてもう少し目をつぶしていこうぜ!」
小「演出面はいかがでした?特にライティングはレヴューシーンで光ることがほとんどでしたね」
古「ネオンが流れてくることは知ってたんですよ。で、やっぱり一番は天堂真矢が下から迫り上がってくるところの炎のとこ。これ観ただけで今日来て良かった〜って思いましたね笑。これだけでも2500円よりもっと取っていいんじゃないですか!?」
小「血の雨がじわ〜っと流れる表現は生々しくて気の弱い人には少し過激かなと思いました。皆さん大丈夫でしたか?」
古「そこももっとやっていいよ!そもそもこの映画は気の弱い人向けではないかもしれない笑」
当時の「高まり」
古「劇場版を映画館で観るのは実は3年ぶりくらいなんですよ。観てる間ずっと片目つぶって「ここ直してえ〜〜〜」って思ってた」
小「直したいのは作画のところ?」
古「全部。アバンのところから全部直したい。でも、コンテ描いた人の気持ち分かる〜ってずっと思ってた。終盤は予算とスケジュール大変だよね〜って。そして最後のシーンで観たかったものが観れて、当時作ってたときの気持ちを思い出してましたね」
小「最後の東京タワーのところとか観てると、これを作った人の気持ちの"高まり"を感じるんですよね。今後、古川知宏がここまで高まれることってあると思いますか?」
古「正直ここまで高まれるかは不安です。けど!クラファンで皆さんがお金を集めてくれたら、そりゃ高まると思いますけどね笑。貧乏なので」
小「当時の高まってた頃を今から振り返るとどうですか?」
古「うーん、最近ならもっと派手にやってるかな〜と思いますね。でもこの映画、必要なことだけを要素に落とし込んでるからすごいっすよね」
小「確かに。思ったよりチャンバラしてないもんね」
古「小出くん……あ、この映画の副監督をやってくれた小出卓史という男がね、言ってたんですよ。この映画にはインとアウトが一番いらないって」
古「あ、小出くんが『さよならララ』っていう映画やるんでよろしくお願いします!笑」
「アニメは喋りすぎだよね」
(ここにもう一幕あったけどメモを解読できず……)
古「この映画、たまにキャラに対して「こいつ何言ってんだ」となるシーンが結構ある。ほんとはもっとセリフもあったけど、尺の都合上そういう機微は落とさざるを得なかったんですよね」
古「例えば、香子が「しょうもな」と言ったあと、まひるが即座に「え?しょうもないってどういう意味、香子ちゃん。新国立歌劇団が?それとも……」と言うシーン。あのスピードで喧嘩ふっかけるのすごくないですか!?あの場面なら普通黙る。その辺りも映画が先へ先へ進もうとしてるから全部削っちゃった。もちろん脚本の樋口さんと話し合った上で。いやほんと樋口さんごめん!」
小「それってつまり脚本完全版をみたらどういうことか分かるの!?」
古「めちゃめちゃ分かる!」
小「この作品、背景のフォローがないから……笑」
古「でも、人類の生き方ってそうじゃないですか?実際こんなもんですよ。ですよね?誰も説明してくれないですよ。だからやっぱりアニメは喋りすぎだよね(観客一同拍手)」
アニメ映画に必要なもの
古「この劇場版も今だったら違う作り方をしますね。でも、これがあったから今違うものを作れてる、という気はしますね。この劇場版にはアニメ映画に必要なものが入ってる」
小「必要なものってなんですか?」
古「今観ると「やってんな〜〜あれ」という気持ちになるんですけど。現実とアニメの映像が融合した……と思ったところで映像が現実を突き放して遠くへいくところです」
古「小出くんは僕の一番負けたくない人なんですけどね。もう全然負けてます笑」
古「今日は友人と一緒に観てたんですけど、Tになって刺さるとこで上映中なのにプッて笑ってしまって。自分の作った映画で元気になれるとは笑」
古「でもやっぱり何度観ても最後の電車のガタンゴトンはあと2秒欲しかった。本当に後悔してる。あと2秒要るよね?(観客に向かって)」
小「すっぱり終わって良いんじゃないですか」
古「この映画ね、1時間59分59秒なんですよ。小黒さんなら分かると思うけど、これ以上伸ばしたら予算が変わっちゃう」
閑話
小「"某作品"(ここでは伏せます)もね、あれ元々は60分で作るってことで予算が降りてたんですね。でも制作中にどうしてもほんの少し時間がオーバーするってなったら、そのあとはもういいや!ってなって、気付いたら10分も超えてたんですよ笑」
古「あのとき"某作品"も同時に公開でしたよね」
小「そう。"某作品"の〇〇さんはきっちり60分でまとめたのに、こっちはどうかしてるぜ!ってね笑。あの頃はいけいけだったから」
古「いない人の話はやめましょうか笑」
「観客はどう観てるの?」
古「(観客に向かって)皆さんはライティング上映をどういう気持ちで観てるの?って気になる。でも本当にこういう特殊な上映体系も含めて、劇場版の上映を続けていただいて嬉しい」
小「初めての劇場版をこのライティング上映で経験するのは危険でしょうけどね。ちなみに、このライティング上映しか観たくない!新文芸坐でしか観られない!っていう方はどのくらいいますか?笑(十数人の手が挙がる)」
小「じゃあ通常上映も観たい!っていう人は?(大多数の人の手が挙がる)」
小「なるほど。では次回はライティング上映と通常上映の両方やりましょう!笑」
古「次はもっと激しくライティングをやってもらって。この映画は観客の目を焼いて鼓膜を破るのがコンセプトですから笑。外出たら目が痛くなるかも……」
古「小黒さん、あと何話せばいいの?笑」
小「もう既に今日のノルマは達成したと思いますけどね笑」
「アニメ版」と「テレビシリーズ版」
古「そういえば、最近はテレビシリーズ版のことを「アニメ版」っていうらしいんですよ。もうテレビシリーズ版、TV版とは言わないらしくて。まあここにいるお客さんはアニメスタイル仕込みのリテラシーがある人もいると思いますが」
小「最近のアニメは配信で観る人が多いみたいですからね。確かにテレビでも放送されているけど、アニメ視聴者の大半がスマホで観るから体感として「TV版」ではないってことなんでしょうね。でもこのスタァライトは「アニメ版」ではなくて「TV版」でしょう」
古「当時はアニメリコ(注:TBSの深夜アニメ枠の名称)でしたからね。配信もあったけど今ほどじゃなかった。もうスマホで観られることを前提でアニメの画を作らないといけない時代ですかね」
TV版と劇場版でのモチベーション
小「TV版制作当時のモチベーションは劇場版の時と比べてどうでした?」
古「TV版は初めて尽くしでモチベーションは高かったけど、まずはとにかく締め切りまでに納品することが優先。その中で、他の作品とどう差別化するかについて苦心してました。現状できる素材の中でやりくりして、いかにして視聴体験をコントロールするかを意識してやってた。そういう点で言えば、TV版も劇場版もテンションはずっと変わってないですね」
古「そうそう、皆さんアニメ会社作ってくださいよ!笑 潤沢なお金を使ってアニメ作りたい!ずっと思ってるのに誰も作ってくれないんですよね」
「自分はアニメも映画も上手じゃない」
小「TV版で劇場版みたいなことをやる予定はあったんですか?」
古「いや〜これはTV版ではできない。この映画はお客さんを映画館に監禁して閉じ込めて観てもらうことを前提に作っているので。TV版では毎週キャラを持ち帰ってもらうようにして、キャラを見てもらうことを最優先にした」
古「劇場版では、キャラをポイって捨てたくなかったから、新キャラはあまり出てこない」
古「当初はTV版の続きを作ろうってなったはいいものの、自分自身掴みきれていないところがあって。だったらもう映像体験に振り切るしかないなと思ったんですよ。それこそ中学生が撮ったような映画になりましたけど笑」
小「それは"厨二的"な意味で?」
古「厨二っていうよりは、「描いたことへのケアがない感じ」が中高生や大学生が作ったようなものに近いですかね」
古「正直自分はアニメも映画も上手じゃないんですよ。業界を探せば、もっと上手い人はたくさん居る。本当にそうなんです。でも、劇場版の"この感じ"を作れるのは少ない。だから良い意味で下手なんでしょうね。ヘタウマってやつです笑」
小「確かに、単純な絵の上手下手とは違うところで勝負しているよね」
「描き足りない」
小「色んなところで聞かれてると思うんですけど、TV版でキャラについて描き足りないとかはあった?」
古「やっぱり華恋はずっと主人公としてしか描けていなくて、描き足りなかった。だからこそ、劇場版は華恋を人間にする映画として作った」
小「他にはあります?」
古「TV版では他のキャラも当番回があるからそれぞれ描いたものの、キャラクターの積み重ねとか変化までは12話じゃ描ききれなかったです」
古「だから一年もののアニメやってみたいんですよね。プリキュアとかシンカリオンとか」
小「聖闘士星矢とかね」
「戦う」ことの説明不足
小「お客さんはみんな知ってるかもだけど、舞台少女たちが普段出ている舞台では急に戦ったりしないよね?」
古「たぶんやらないですね。そういうのは現実のキャストの舞台とかスタリラの方でやってもらえれば」
古「スタァライトって、キャストとキャラがほとんど同一っていうところがあるじゃないですか。元々、作品が現実に食い込むことを想定された企画だから。だから、キャストが他の舞台に出て活躍しているのを、キャラクターと重ねて観るっていう楽しみ方をしても良いんじゃないかと思いますけどね」小「キャラクターはレヴューで戦っていることに違和感を感じたりはしないんですか?」
古「ない。だよね?(観客も頷く)訓練されてるなあ笑」
古「キャラも疑問を感じないし、実際、観てる側も疑問を感じないでしょ?それがスタァライトの特殊なところかもしれない」
小「観てるときは思わなかったけど、観終わって素面になってから「なんで戦ってるの?」とか「普段からバトルの訓練をしてるの?」とか気になってしまって」
古「そういう授業とかがあったら面白かったかも」
小「このバトルは何かの代替なんだよね?」
古「身体言語ですかね」
古「これについてずっと後悔しているのが、TV版2話でキリンにもっと説明させておくべきだったってところですね」
小「例えば?」
古「(ツダケンボイスで)「これはイマジナリーではないのです。これは彼女たちの情熱がぶつかる現実の舞台」みたいな説明を少し入れれば、もう少し幅広い層に届いたんじゃないかと。説明なしに進行する作品が好きな人も多いものの、説明がないことで意味がわからず脱落してしまう層を取りこぼしてしまったと思うんです。何をやってるのか分からないという人でも、ほんの少し説明があればそういうものだと飲み込んで受け入れてくれると思うんですが、そこにリーチできなかった」
古「そういう脱落してしまった層は特に男性が多かったと思っていたから、今日の客層は男性が多くて衝撃だったんですよ(注:個人的な体感ですが、男女比は6.5:3.5くらいだったと思います)。男性が観れる映画ではないのかなと。あ、でもデコトラとか東京タワー突き刺さるのとかあるから観れるか!笑」
劇場版はカルト映画?
小「TV版のときに劇場版の話はあったんですか?」
古「本当に何も決まっていなかった。当初は舞台やスタリラへの展開をするだけの予定でした。ただ、幸いにもTV版の円盤の初動売り上げ、舞台やゲーム、そして特にCDが好調で、何もしないのはもったいないと続編の話が出たけど、キネマシトラス社長の小笠原さんからは「2期だけはやめてくれ」と言われました。僕の知らないところで2期の制作をやってるのかもしれないですが」
古「それで総集編と劇場版をやるとなって、当時スケジュール的に総集編の監督はできないから他の監督を立ててくれとお願いしたんですけど、誰も何もしてくれない雰囲気だったからどのシーンをどう繋げるかのコンテを作って編集の人に粗編してもらったんですよ。完全に手探りでした」
古「ブシロードさんも困惑してると思いますよ。めばちさんのグッズをいつ出したらいいんだろうとか、出したらどうやら売れるらしいとか笑」
古「僕も結構反省してます。ブシロードはコンテンツを作っている企業じゃないですか。でも劇場版で"作品"を作ってしまった」
小「ブシロードは求めてないよって言うかもしれないけど、新文芸坐はこういうのを求めてたんですよね」
古「新文芸坐はろくでもないな笑」
小「カルト映画として新文芸坐に着地したような感触があります」
古「ここにいる皆さんは歴史の生き証人ですからね!"あのカルト映画の古川がね"という展開が10年後くらいに待ってるので!もう他の5倍くらい買って!みんなで歴史を作るんだよ!」
小「もうBD商売の時代じゃないのでは」
古「じゃあもうありとあらゆるSNSに書き込んで!」
小「それじゃBotじゃないですか笑」
古「スタァライトのファンは正直Bot感ありますよ。イオンシネマとかで再上映する度に同じ話を繰り返すし、「ラブコブラどうなった?」とか書いてくるし笑(観客爆笑)」
古「メーカーの人の市場調査の結果を聞くときにどういう顔をして良いか分からない笑」
古「ただ、何年もただ一つの作品についてトークショーで話し続けるような人にはなりたくないという気持ちがある。今『ラブコブラ』を作ってます」
古川監督作品としての『スタァライト』の将来的な位置付け
小「スタァライトが古川監督作品として将来的にどういう位置付けの作品になってほしいとかあります?」
古「「古川、ここから上手くなってねえ!」と言われるような作品で、「古川の全部が入ってる」と言われるような作品。ここにいる方々はみんな古参ですからね。フィルモグラフィーを見たときに「あいつ最初っから変わってないけどね」ってマウントとっていいからね!笑」
小「逆にこれからおとなしくなる可能性も?」
古「リンチが『ストレイト・ストーリー』撮ったみたいな?笑」
漫画原作やりたい!
小「漫画原作やりたいんでしょ」
古「そうなんですよ!この中に漫画家の人いません?」
古「そうだ(小黒さんを指して)この人ひどいんですよ!さっき楽屋で話してたときに、僕が小黒さんの好きな漫画やるってなったらどう思うか聞いたらなんて言ったと思います?「でもやだよ、古川のは」ですよ!笑」
小「笑 どんなのやりたいの?」
古「元々ぶっとんだ原作はちょっと違うなって思っちゃう。「古川にこれやれるのか……?」と思われるようなのをやりたい」
古「実を言うとTV版のときはまだ原作ものの話はあったんですよ。でも今は本っ当にない」
小「業界のプロデューサーは見る目あるね」
古「原作ものはやれば経験値になるっていう確信があるんですよ。でも勝手にやったら犯罪じゃないですか。だからそういう話が来て欲しい。だからといって、ニンジャが宇宙に行く!みたいなぶっとんだものじゃなくて、普通の恋愛漫画とか向いてると思うんですよ!少女漫画は結構読むんすよ」
小「それで言うと、一時期なんでシャフトにやらせるの?ってなる少女漫画作品もあったよね」
古「2005年くらいから2010年あたりまでは、アニメといえばシャフトか京アニかそれ以外、みたいな図式があったんですよね。色んな作品の原作者がアニメ化するならシャフトがいい!と言う時代。本当にシャフトに勢いがあった。僕は2007年に業界に入ったんですけど、そのとき悔しくて見れませんでしたもん。業界の隅っこで第二原画やって、なにくそ〜って思いながら描いてました笑」
小「話が難しくなってきたな笑」
(ここでオフレコの一幕。某アバンギャルドアニメ監督について。)
(抜粋)小「〇〇さんと古川くんは2大アバンギャルド監督だよね」
(抜粋)古「そうですかねー。〇〇さんはしっかりアバンギャルドやってるって感じありますけど、僕はアバンギャルドやってるつもりは全くないです」
(ここではないけど、オフレコの内容について。お二人の仲の良さが伺えました)
古「これをネットに書き込んでるのを見つけたら文句言うからね!」
小「でも監督からレスポンスもらえるなら書いといた方がいいんじゃない?笑」
古「勘弁してくださいよ〜」
質問コーナー
小「事前に(X(旧Twitter)で)質問を募集したのに全然答えてなかったですね。見てて面白かったのは「ランドリーでのまひるとクロディーヌの会話のシーンって「洗濯」と進路の「選択」を掛けてたりしますか?」(Xより原文引用)っていう質問ですね。これはどうですか?」
古「個人的にはダジャレは好きなんですけど。それについてはご想像にお任せします!」
終幕前
小「あれ?もうそろそろお終い?文芸坐さん、時間は大丈夫そうですか?(2つの方向から同時に「そろそろです」の係員の声)」
小「じゃあ次回に向けて一言お願いします」
古「次あるんですか?笑」
小「また来年とかやりましょうよ」
古「じゃあ新文芸坐さんには次の作品まで上映を繋いでもらって笑。劇場版以降、お話をいただいて色々やってます!まだ発表されてないけど、他の人の作品にも大きく関わってお手伝いさせてもらってたりするのでね。発表されたら「古川がこの作品を!?」って驚くはず。観て!あと、『さよならララ』もよろしく!」
古「『ラブコブラ』以外もちょこちょこやってるんですよ!仕事やらないと食っていけないですからね」
小「遠くない未来に公開されるわけですね」
古「あ、でも、ひとつ言っておきたいのは、『ラブコブラ』は劇場版スタァライトが好きな人のためには作ってないです」
古「そうそう。そういう作風で言うと、僕『クレヨンしんちゃん』は向いてるんじゃないかと思うんですよ!(観客一同納得の「あ〜」)ね、だよね!これ、クレしんに出演してる生田輝さんにも言ったんですけど、「監督、絶対イケますよ!!!」って言ってくれた」
小「うん確かに!相性良さそう」
古「スタァライトのことをずっと応援してくれると嬉しいです!ブシロもキャストもみんな頑張ってますから。今後もコンテンツは広がっていくので、引き続きよろしくお願いします」
小「それでは本日のトークショーは終了です。ありがとうございました」
古「ありがとうございました」
(観客一同拍手。お二人は降壇)
あとがき
今回の企画をしてくださった新文芸坐さんとアニメスタイルさん、本当にありがとうございました!スタァライトや監督ご自身のお話から、中々聴けない業界裏話まで聴けて大満足の時間でした!
新文芸坐での劇スはただでさえ1日も経たずに満席になるのに、ライティング上映に加えて古川監督のトークショーも付いている!ということで、チケットが販売開始される直前にはファンの間に謎の緊張感が張り詰めていたように思えます。それを裏付けるように、チケット発売の6/22 0:00からは熾烈なチケット争奪のレヴューが繰り広げられ、なんと0:02の段階で満席になりました。恐ろしいですね。アクセス集中のため、一時サイトへのアクセス制限がかけられるほどでした。この度は新文芸坐さんにご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
こうした経緯もあり、様々な理由で今回参加できなかった舞台創造科の皆さん、そしてまだ生まれていない未来の舞台創造科の皆さんに当時の雰囲気を伝えることが、奇跡的に参加できた者としての役割だと思いますので、この記事がそれを少しでも達成できていれば幸いです。
重ねてになりますが、本記事は素人が耳で聞いた内容をメモして後日記憶を頼りに書き起こしただけのものですので、言い回しや言葉のニュアンスの違い、情報不足などを多分に含みます。様々な方がXなどでトークショーの内容について投稿していらっしゃるので、正確性についてはそちらも総合してご判断ください。
改めて、アニメーション演出家の古川さん、アニメスタイル編集長の小黒さん、新文芸坐さん、本当にありがとうございました!また次の舞台でお会いできることを楽しみにしております!