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2024年10月にSteamで発売される注目タイトルかもしれないゲーム

2024年9月5日、Xbox Game Studiosより神話をテーマとしたリアルタイムストラテジー(RTS)のAge of Mythology: Retoldが発売されました。これは元々2002年に発売されたもののリメイク版です。
(PC Game Passでもプレイ可能)

新たに出たRetoldではオリジナル版では決まった回数しか使えなかったゴッドパワーが、恩寵と呼ばれる資源を消費することで再使用可能だったり、あまり使われていなかった神話ユニットがより使いやすくなるなど様々な変更が行われて、この記事執筆時点ではSteamでのレビューは非常に好評(約8851
件中89%が好評)となっています。
しかし本体の好評さとは逆にDLCのLegacy Deity Portrait Packというのが非常に不評(353件中16%が好評)という低評価となっています。このDLCはゲーム内に登場する神々のアイコンをオリジナル版のものに差し替えることができるというものでした。

高解像度化こそされているものの絵自体は22年前にあったもの、それを安価($6、600円)とはいえ販売するなどがめついのではないかというのが不評の理由のようです。そしてこのDLCに対して「あの馬鎧より酷い」といった声も出ているようです。

馬鎧、それはゲームのDLCを語るうえでは外せない話題なのですが登場からもう20年弱経っているため知らない人もいるかと思います。これは2006年にBethesda Game Studiosより発売されたRPGのThe Elder Scrolls IV: Oblivionで販売された初のDLCでした。

このDLCを購入するとゲーム本体に存在していたプレイヤーの移動手段である馬、それに何種類かの豪華な鎧を着せることができます。見た目の変更以外に着けた馬の体力が増えるという有益な効果もありましたが、いわゆるコスメティックと呼ばれる種類のDLCの走りでした。
このDLCが発売されると、新たなキャラやマップ、ミッションなど遊べる新コンテンツを追加するのではなくただ見た目が変わるだけのDLCで金稼ぎしようなど強欲、銭ゲバもいいところである、とゲーム情報メディア、ユーザーの双方から激しい非難の声が上がりました。

いくつかのゲームではこの騒動のパロディとして馬鎧を登場させています。ただしそれはリアルマネーではなく、ゲーム内で獲得できる資金やポイントで購入できるものでリアルマネーは一切かかりません。
またWitcherシリーズ、Cyberpunk 2077の開発、販売元であるCD Projekt Redも収奪的なDLCに反対する姿勢を示すとして馬鎧DLC、ただしユーザー全員が無料で手に入れられる…というものを出したりもしています。

ところが実はこの馬鎧のようなDLCの評価というのはその後から現在までの20年弱の時間の中で評価が変わってきています。馬鎧DLC自体の評価ではなく馬鎧のようなDLC、コスメティックDLCに対する評価がです。
というのもそれ以降に発売されたDLCの中でより悪質、収奪的だと非難されるものが出てきたんですね。収奪的なDLCの代表的な例としては

  • 主にマルチプレイ用の専用コンテンツ(マップ、キャラクター等)

  • 本編の一部を敢えて切り離したようなストーリー追加

  • 時短用コンテンツ(経験値、金などの獲得量2倍、素材セットとか)

などがあります。
特にマルチプレイ用の追加コンテンツは当初は購入済みの人とそうでない人が一緒に遊べずプレイヤーの分断が生じる(最近はホストだけ持っていれば参加側は所持不要なことが多い)、対戦ゲームで強いキャラや武器、勢力が有料でPay 2 Winではないか等大きな問題となったりもしていました。
もっともどこまでがセーフでどこからがアウトなのかはユーザーそれぞれ感じ方が異なり、その評価がコミュニティ全体のユーザー感情に大きく左右されるところもあります。

ともかくそうしたDLCが珍しくなくなってくると、買いたい人だけが買えばいいし買わなくてもゲームを楽しむうえでは何の支障もないコスメティックDLCの評価が相対的に上がってきたというか、まだ許容可能だという空気に変わってきたのです。

ただコスメティックDLC自体に問題がないわけでもありません。2019年にEpic Gamesが運営している大人気F2PシューターのFortniteで初期スキンのままプレイしている子供が他の子供たちからいじめられているという記事が発表され、話題になったことがありました。

私は子供とゲームで遊ぶ機会は全くない(マルチプレイで遊んでいる相手が実は子供だったという可能性はありますが)ので、それが本当なのか、実際にあったとしてそれがどの程度一般的な問題なのかはよくわかりませんが…。

かく言う私もかつてMMORPGの「World of Warcraft」で
ネタでこの馬を買ってみたところ、ギルドの重鎮の人から
「コンニャクみたいな馬に乗りやがって」と罵倒され
心に深い傷を負ったものでした

ともかくかつて悪どい商売と見なされていたコスメティックDLCが今は許容範囲とされ、しかしそれもやり方や内容によってはまた悪どいと非難されるというのはなかなか面白いですね。これとは逆に昔は受け入れられていた、歓迎されていたのに今では悪質と見る向きも出てきたバトルパスみたいなものも存在しています。

ゲームを取り巻く議論ではよく「こんなことは誰が見たっておかしい、どうしてそれが前もってわからなかったんだ」みたいな大上段からの非難をする人をよく見かけるわけですが、実際には何がセーフで何がアウトなのか、その判断基準というのは思ったよりも曖昧で流動的なのかもしれません。


Tarnished Blood

  • 10月3日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: ストラテジー (戦闘、チーム運営)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

簡潔に言うとDarkest Dungeon 1みたいなチーム編成、育成とPhantom Brigadeみたいな戦闘を組み合わせたゲームです。
プレイヤーは街を拠点としてそれぞれ異なる能力値や個性(DDで言うところの奇癖的なもの)を持った冒険者たちを募り、装備を与え、4人1組でダンジョンに化け物狩りにでかけます。

探索はDarkest Dungeonと比べるとシンプルで、マップ内を自由に移動することはできず部屋がいくつか繋がって手前から順番に訪問していくのみ、各部屋には発生するイベントが設定されており、ダイスロールで成功判定を行います。中には誰が処理するか選べるものもあり、能力値によって難易度が変動したりもするようです。

最後の部屋にはボスが待っていて戦闘になりますが、ここでは動画編集みたいな感じで各メンバーの移動、行動などのアクションをタイムライン上に配置して実行していきます。1ターン内での敵の動きおよび何が起こるかは全て見えているので、例えば敵に向かって突進すると途中で尻尾で薙ぎ払われふっ飛ばされる、そこで尻尾が届かないぎりぎりの場所で一時停止、薙ぎ払いが終わった後で再度近づいて斬りつけるとか適切なタイミングを見計らって行動を計画していく必要があります。

このあたり先に発売され、正式リリースもされているロボット戦闘ストラテジーのPhantom Brigadeに似ているのですが異なる点としては

  • 視点は横から見たもの

  • そのため移動は前後2方向しかできないがかわりにジャンプができる

  • 各キャラクターには1ターンで実行できる移動、攻撃のアクション回数が決まっている

  • 行動を確定するごとにタイムライン上に固定エリアが伸びていく。
    固定エリア上は新たに行動を追加することはできるが変更、取り消しはできない

行動回数が決まっているため、狙われていないキャラであればタイムラインに攻撃アクションを敷き詰めて攻撃しまくりということはできないです。基本的に1ターン1回攻撃、それをどの位置、どのタイミングで行うかというのが考えどころになるわけですね。

ボスは5個前後のハートをもっており、それを全て削ると勝利です。ハートを削るには体の各部位を攻撃して部位ごとに設定されたHPを0にすると、その部位分のハートが削れます。
巨大なドラゴンであれば頭は狙いにくいがHPも低い、簡単に部位破壊できるうえにそれに成功すればハートが2個減る、一方で胴体はその逆で狙いやすいがHPが高く、部位破壊してもハートが1個しか減らない、リスクと報酬のどちらを重視するかという戦略が必要となるでしょう。

探索が終わったら街に戻り、キャラを強化したり手に入れた素材でより強力な装備をクラフトしたりして次の狩りへの準備を行っていきます。街の各施設をアップグレードすることも可能なようです。

Darkest Dungeon 1とPhantom Brigadeが合体?そんなの面白いに決まってる!と期待されるかもしれませんが多分その両方をプレイ済の人にとっても特に戦闘が取っ付きづらいゲームだと思います。
戦闘はモンスターハンターみたいな巨大な敵を4人で袋叩きにするというものなのですが、敵の体が大きいうえに攻撃範囲が明確に表示されない(攻撃をくらうかどうかは予測表示される)ので、Phantom Brigadeみたいに華麗に回避して反撃というのが難しく、その独特なバランスと操作にかなり慣れが必要かと思われます。

あともう1つ、Darkest Dungeon的なゲームを求める人の評価が分かれそうな点としては1回のゲームが10時間くらいで終わり、繰り返しプレイが可能な作りになっている模様です。
じっくりプレイして1回でゲームを完全制覇というのを期待して買うと思っていたのと違ったということになるかもしれません。

正直これはかなり当たり外れありそうなゲームだと思います。インスパイア元のDarkest DungeonやPhantom Brigadeみたいなゲームがやりたい、かつオリジナルに完全に忠実でなく大胆に作り変えたものであっても拒絶反応が出ない、じっくり遊んで面白いかどうか確かめてみようじゃないかという心の広い人のみが試してみるべきなのかもしれません。


Wizard of Legend 2

  • 10月3日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: アクション

  • 日本語あり

2018年に発売されたローグライトアクションのWizard of Legendの続編…なのですがどうやら権利を持っているHumble Gamesが別の開発元を見つけてきて作っているようで、ローグライトアクション、たくさんある魔法の中から使うものを選んで独自のロードアウトを作成して敵と戦っていくという部分はそのままなものの、結構色々と変わっているようです。特に戦闘のテンポはHades 1に近いですね。

2の開発元のDead Mageは高評価を得ているアクションRPGのChildren of Mortaの開発元なのですが過去作および他の開発中の作品を見ると内容がかなりばらばらで、過去の実績的にはちょっと判断しづらいところです。
なおこちらが前作のストアページです。

プレイヤーの実行できるアクションとしてはダッシュ(兼回避)と基本攻撃、強攻撃、特殊攻撃の3つの魔法を使うことができ、魔法は出発前にあらかじめ魔法書に登録された種類別の魔法からそれぞれ選んでセットします。この魔法書は繰り返しプレイすることで新たな魔法が登録されていき、新たな組み合わせ、立ち回りが試せるようになります。この魔法の組み合わせが大きな売りとなっていて、他のローグライトアクションよりもアクションのカスタマイズ性は高めです。

出発した後はよくあるローグライトアクション、ランダム生成されたフロアで少し進むと行く手が塞がれ、同時に数体の敵が出てきてそれを倒すと先に進めるようになり、出口に入ると次のフロアに進めます。敵を倒したり壺などのオブジェクトを壊すとコイン等の資源が落ちて、これを集めて商人から強化アイテムを買ったり、現物が落ちたりして強化していけます。

また途中で追加の魔法を獲得したり、手持ちの魔法をアップグレードして追加の効果を付与したりすることができます。これはその周回のみ有効で、クリアするか死ぬかすると拠点に戻され、その周回限定の魔法および追加効果は失われます。

協力プレイに対応しておりローカル、オンラインで最大4人でプレイすることができます。

パブリッシャーはインディーゲームのパブリッシングを行っているHumble Gamesなのですが、この会社は7月23日にスタッフを全員解雇したとの報道がありました。一応公式発表によれば廃業ではなく大規模な事業再建らしいのですが…開発元が無くなったわけではないのでゲーム自体は出るでしょうが発売後のアップデート、サポート、他機種への移植などについては若干不安もありますね。

アクションゲームなのでスクリーンショットより動画だろうということで、ここではゲームの内容がよくわかるトレイラーを1つ貼っておきます。


The Last Plague: Blight

  • 10月4日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: サバイバルクラフト

  • 日本語なし

  • 体験版あり

舞台は現代、しかし謎の疫病の蔓延により文明が崩壊した(?)世界の大自然の中で素材を集め、加工し、水や食料を確保して生き延びていく見下ろし視点型のサバイバルクラフトゲームです。疫病はマップ内にも有毒な緑の霧として存在しており、日々拡大しています。その疫病が発生した謎を解き明かし食い止めるというストーリーがあるらしいですが、おそらく早期アクセス開始時点では完結はしないというか、ちょっと進めたらこの先は今後のアップデートにご期待くださいとなる予感がします。

このジャンルは既に人気が高く多数のゲームが発売されプレイヤー数が数万というゲームも複数存在していますが、その中でのこのゲームの位置づけとしてはかなりのハードコアな作品となっています。
最大の特徴としては非常に細かいクラフトシステムがあります。例えば建設のための煉瓦ブロックを作る場合、一般的なサバイバルクラフトでは石を集めて炉を造り、水と土を集めて炉で煉瓦の作成指示を出して終わりですが、このゲームの場合は

  • 土、棒を集める

  • 棒と土を集めて使い捨ての炭焼き窯を建設、枝と葉っぱで着火
    数時間後に窯は消滅し跡地に木炭が残されているので回収

  • 石を削って作ったお椀で川から水を汲む

  • 水と土で泥ブロック作成

  • 泥ブロックで泥の窯を建設

  • 川辺の土より粘土を集め、煉瓦ブロック(非焼成)を作成

  • 泥の窯で着火、燃料として木炭を投入

  • 泥の窯に煉瓦ブロック(非焼成)を投入

  • 十数分後に建設に使える煉瓦ブロックが完成

こうした工程を単に面倒くさいと感じるか、リアルで面白いと感じるかでこのゲームの評価は変わってくるでしょう。

中間素材も多数存在しており作れるものは多いですが、インベントリ内の素材を右クリックすることでその素材から作れるアイテムのみのフィルター表示にできるなどある程度の便利機能は用意されています…がそれでもやはり検索機能を使って作りたいものを探す手間が頻繁に入って、それを煩雑に感じる人も少なくないのではと思われます。

今日のサバイバルクラフトは不慣れな人でも楽しく遊べるような進行システムが用意されていることが多いです。最初は作れるものが限定的ながら、それらを作っていくうちにレベルアップして新たなレシピが解放とか、クエストを達成していくと新エリア解放みたいに選択肢が多すぎて迷う、次に何をしていいかわからないという状態にならないような仕掛けが用意されています。一方でこのゲームはチュートリアルクエストこそあるものの誘導が弱く昔風の作りというかある程度の試行錯誤が求められます。良く言えば手探りで楽しめる、悪く言えば不親切な部分も多く見受けられます。

全体的な傾向としてサバイバルクラフトに慣れ、既存のゲームに飽きたらない人向けのゲームだと思います。水や食べ物などのサバイバル面のバランスも難しいというほどではないものの、最初は生きていくだけで精一杯なように感じられました。

見どころはあるけれど問題点も多そうなゲーム、このジャンルのベテランでなければお勧めはできないという作品のようです。ベテランといっても単に本数だけの話ではなく、プレイヤー数が最大で数百人レベルの零細作品にも手を出しているようなもの好きレベルの人のみにお勧めしておきます。

好みとは関係ない、より一般的な問題、危惧される点として開発チームがそう大きくないようなので早期アクセス開始時点のコンテンツ量、そしてその後のアップデートについては不安がありますね。


Guild Saga: Vanished Worlds

  • 10月11日発売

  • 早期アクセス

  • ジャンル: RPG

  • 日本語なし

  • 体験版あり

ギルドの依頼でとある品を運ぶために雇われた主人公、しかし乗っていた船は謎の嵐に襲われて沈没、かろうじて生き残った仲間たちと打ち上げられた謎の島を探索しているうちに世界を揺るがす大事件に巻き込まれていくことになる…という王道的ストーリーのRPGとSRPGのハイブリッドみたいな作品です。

通常時は仲間数人を連れてエリアマップ内を移動、敵と遭遇するとそのマップ内に敵味方が配置され、順番に行動順が回ってきて移動や各種アビリティを使用する戦術バトルに切り替わります。
マップ内には草木や鉱脈、アイテムの入った箱などインタラクト可能なオブジェクトが多数存在しており、そこから得たアイテムを素材として道具や装備をクラフトしたりもできるようです。

SRPGとして見た場合、キャラクターのカスタマイズ性が高くまずゲームの開始時に主人公となるキャラクターを人種、経歴を選択、初期能力値やスキルを与えられたポイントの範囲内で購入して作成します。そしてゲーム内でレベルアップした際には自動的に能力値が少しずつ増加するのではなく、筋力、器用さ、知力などの能力値のどれを伸ばすか選択していきます。
明確な職業、クラスはなくてポイントの割り振り方によって戦士、魔法使いのような専門職から魔法剣士、回復もできる弓兵みたいなマルチクラスのキャラを作成していくこともできます。

戦闘も1ターンに移動と攻撃を1回ずつではなく各キャラクターは通常攻撃の他に敵をスタンさせる強打的な攻撃、武器に毒を塗る、罠を配置してそこを通過した敵を足止めするなどの多種多様なアビリティを持っており、移動ポイント、行動ポイントの範囲内で使用するものの組み合わせや順番を自由に選べます。このシステムは高いキャラクターのカスタマイズ性を活かすなかなか優れたもののように思えました。
既存のゲームとしてはInkboundの戦闘に近いかと思います。

難点としては仕様が少し欲張り過ぎと言うか、あれもこれも入れてとっ散らかった感があり、またその結果プレイヤーの負担が大きいとこもがあります。例えば敵を倒した後に戦利品は自動的に回収されず死体を1つ1つインタラクトして回収する必要がありますが、ぶっちゃけて言えばそれがあることで面白くなるわけではない、面倒なだけの作業でしょう。
戦闘も魅力的な要素はいくつかあるものの、ZOCがなく(?)敵味方とも相手の移動可能な範囲を制限できないので敵は防御面で脆い個体を狙って追い回してくる、プレイヤー側はそれを警戒して打たれ弱いキャラを前に出しづらくシステムとしては自由に動けるのが魅力なはずなのに実際の運用としては難しいみたいな相反する点を感じました。

あとは基本的なところではRPGでありながら日本語がないので英語がすらすら読める人でないと厳しい、早期アクセスで完成は2025年第4四半期予定らしいので今購入してもストーリーは最後まで遊べないといった問題もあります。正直現状ではRPGというジャンルが好きでかつこのゲームの世界観、アートスタイルに惹かれたという人以外にはお勧めできませんが、ポテンシャルは感じるので一応紹介しておきます。
(今月は紹介できそうな作品が少ないという事情もありますが)


Scotland Yard

  • 10月15日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー

  • 日本語なし

1983年にドイツ年間ゲーム大賞を獲得したボードゲームのビデオゲーム化作品です。なのでルールは基本的にそのボードゲームと一緒なのですがわざわざ調べるのも面倒でしょうから大まかに説明します。

ゲームはロンドンを舞台に犯人役1人とそれを追う5人の刑事役で対戦する鬼ごっこです。1回のゲームは24ターン、各プレイヤーはターンごとにマップ上を移動して、犯人役と刑事役の誰かが同じマスに止まると逮捕で刑事役の勝利、24ターン逃げ切れば犯人役の勝利となります。
犯人役、刑事役どちらも移動にはタクシー、地下鉄、バスなどの交通手段を利用します。タクシーはどこでも止まれるものの1歩しか動けない、地下鉄は一気に遠くまで移動できるものの乗り降りできるマスが限られているなどの制限、特徴があります。これら交通手段を利用する際にはそれに対応したチケットを使う必要があります。
追跡で手がかりとなる情報としては犯人役は毎ターン、利用した交通手段を明らかにしなければなりません。また24ターンのうちいくつかのターンでは現在位置を明らかにする必要があります。刑事役はその情報をもとに犯人役がどこにいるか推理し、移動先に先回りして捕まえるわけです。

ビデオゲーム版としての特徴としてはシングルプレイ用にAIの対戦相手が利用可能、フレンドがいなくても遊べますし、フレンドはいるけれど6人に満たない場合は足りない分をAIで埋めてプレイすることも可能です。その際に犯人役、刑事役好きな役割を選ぶことができます。

既に評価の定まっているボードゲームをほぼ忠実にビデオゲーム化したものですから、面白いのか、どこが魅力なのかとかはあれこれ語る必要もないでしょう。上の説明を読んで興味を持った、あるいは元のボードゲームが好き、プレイしたいが対戦相手がいない…という人にお勧めです。


Streets of Rogue 2

  • 10月23日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: アクション

  • 日本語あり

とある小国の腐敗した大統領の放逐を目的として、ランダム生成されたオープンワールドマップで暴れまわるサンドボックスアクションゲームです。
傭兵、ハッカー、研究者など様々な候補の中から自らのクラスを選んでゲーム開始、GTA 1、2みたいな感じで車や船、動物など様々な乗り物を使って駆け回り、治安当局の警官や兵士たちを倒してその拠点を攻め落としたり、秘密の研究が行われている施設を襲撃して危険なウイルスを解き放って国を壊滅状態に陥れたり、はたまた郊外で畑を作って商売を始め、その経済力で政権転覆を図ったりと様々な方法で目的の達成を目指すことのできる自由度の高さが売りです。既存の建物を壊すだけでなく、空き地に建物を作ったり、集めた素材を使ってアイテムをクラフトしてそれを使ったり販売したりということも可能です。

基本的には前作をそのまま正統進化させたような作品ですが、2019年に発売された前作はSteamのレビューで圧倒的に好評(執筆時点で15749件中96%が好評)となっています。

前作と一番大きく異なる点としては、前作は小さなマップでランダムなミッションを達成してクリア、次のフロアへと進むのを繰り返して進む形だったのが広大なオープンワールドになったことでしょうか。
それ以外はやることは大体同じかと思われるため、基本的に前作が楽しめた人であれば期待してよいかと思います。アクションゲームの場合は発生するミッションや戦闘のバランスなどで評価が決まってくる部分がありますがそれについては体験版がないため蓋を開けてみるまではわかりません。

ローカル、オンラインでの協力プレイに対応、また前作は日本語無し(有志による日本語化Modあり)でしたが今作は公式日本語ありとなっています。


ColdRidge

  • 10月28日発売

  • 正式リリース

  • ジャンル: ストラテジー (ローグライト)

  • 日本語あり

  • 体験版あり

プレイヤーは探鉱者となり、ギルドより未開の荒野の中で指定された資源を探す契約を請け負い、それを達成して金を稼いでいきます。
探索に出発する前にまずいくつか提示される依頼の中から請けたいものを選択します。この依頼にはそれぞれ異なった手に入れるべき資源の種類と数、報酬、達成できなかった際に支払う違約金が設定されています。

探索の対象となる荒野はランダム生成されたヘックスマップで、草地、泥などの地形と、エルク(鹿)、バイソン、金などの資源が配置されています。資源は1ヘックス1個ではなく、1つのヘックスに最大3個まであるようです。
1回の探索では8回の移動ができ、プレイヤーが移動したヘックスにある資源のうち契約対象のものは赤い旗が置かれて所有済みとなります。移動を全て終えた時点で契約対象の資源を指定された個数所有していれば契約達成、報酬がもらえますが足りなければ違約金を支払わなければなりません。
マップは当初は開始地点とその周辺以外は霧で覆われており、最初は手探りでの探索となります。しかしこのマップは探索に出る度にランダム生成ではなく、その年が終わるまで有効なので単に資源を集めるだけでなく、次の探索が有利に進められるように移動してより多くの資源を発見しておく必要があります。

1年で6回の探索に出ることができ、その中で設定された目標金額を稼ぎ出すことができれば翌年に進めます。年が進むにつれて目標金額は上がり、また呪いなどの障害が登場して難易度が上がっていきます。
1年終了時に目標金額を稼ぐことができなければゲームオーバー、また最初からやり直しとなります。
年が変わると探索マップはクリアされます。

強化要素としてマップの一部エリアの霧を晴らす、特定資源を探知するなどの消費アイテムと、最初は通行不可の山に入れるようになるなどの恒久的なアップグレードアイテムがあり、店で購入したり1年を無事に終えることで入手が可能です。
また製品版ではそれぞれ固有のアビリティを持ったキャラクターが複数登場し、その中からどれを使うか選んだりもできるようです。

ルールは非常にシンプルでボードゲーム風の趣がありますね。内容的に多分価格もそう高くないはずなので大作や高難易度のゲームの合間にリラックスしてプレイするには悪くない選択肢ではないかと思います。

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