REPORT|いのちが輝くってこういうこと。〜PEOPLE ART PERFORMANCEという春の祝祭日〜
こんにちは。詩のソムリエです。
初夏の訪れを感じたり、寒さが戻ったりの季節ですね。
さて、先日3月2日。春の訪れをあちこちで感じる頃。
障害がある人もない人も。小さい人も、人生の大先輩も。
みんなが踊るアートな祭典 "People Art Performance"に「詩のソムリエ」として参加させていただきました!
いやぁ、語彙を失うほどすばらしかった…。
「いのちが輝くって、どういうことなのかな」と考える場面も。
そんな様子をレポートします。
オノマトペで、心をつなぐ
詩のソムリエなのに、踊るの?と思った方。ですよね!笑
そういうわけではございません。
5回目の開催にして「ステージと観客の垣根をこえる」チャレンジをされるということでお声がけをいただいたのです。
(継続しているイベントで、新たに挑戦するなんて素敵すぎる…)
で、どういうふうに「垣根をこえる」かについて、演出部で打ち合わせをする中で、「オノマトペ」でステージと会場をつなぐことになりました。
パフォーマー6団体から、「オノマトペ」のお手紙をいただく。
観客からも「オノマトペ」で感想を壁に貼ってもらう。
そしてわたしは、みなさんからいただいた「オノマトペ」を使って、詩を作り、朗読する…ということになりました!なんだかおもしろそう。
そして当日。
演劇的パフォーマンスユニットPUYEY(ぷいえい)さんがMC。
オノマトペの手紙を読み解いたり、ダンスパフォーマンス後の、おふたりの感想も楽しい!
わたしも「詩のソムリエ」として、妖精的に?ちょこちょこ登場。
それぞれの団体からいただいたオノマトペを織り込んだ詩が、こちら。
このステージに集まった、いのちの輝き、鼓動、エネルギーが、明日もあさっても、そして来年再来年もつづけ…という祈りを込めて。
People Art Performanceは「みんなでつくるお祭り空間」なのだ、と主催の方がおっしゃいました。
お祭りがハレとケの「ハレ」(晴)で、もちろんその日は大事なのですが、
ハレの日が終わったあとの「ケ」(褻、日常)こそ、続いていく大事なものでもあります。
なので、「つづく」ということをテーマに、詩を織ってみました。
(インドの大詩人・タゴールのStream of Lifeという詩もほんのり意識)
エンディングは詩をバックに、出演者さんたちみんなで大団円!
いのちが輝く、ということについて考えた
夢のような時間が終わって、来場者や演出部と喜びをわかちあって。
そしてひとり、しみじみと帰りの電車の中で考えたこと。
ステージ上では、ありきたりな表現ではあるけれども、みなさんのいのちが、それぞれに美しく輝いていたのです。
それは、キラキラっと弾むように輝いていたり。一度傷ついて、また起き上がった人特有の、鈍いけれども、たしかな輝きだったり。
パーキンソン病の人たちが踊るPDダンス®︎(=Perfect Dance/Parkinson Desease)では、神秘さすらただよう、静謐な輝きも。
そんないろんな「輝き」を目の当たりにして、こんなことを考えました。
《いのちが輝くって、どういうことなんだろう…》
最近耳にする、「キラキラアカウント」とか「トロフィーワイフ」とか。
経歴などが「輝かしい」という言われ方もするけれど、どれをとっても、
じゃあその人のいのちが輝いているか?というと、イコールではない気がしてきます。
いのちが輝くというのは、もっと、内面的なもの。
そして、いのちの輝きは、伝播して、ほかの人も輝きはじめる。
もしかすると、わたしは勝手に、自分のいのちをくすませていたかもしれない…と気づきます。
思い出されるのは、自分で自分のことをダメなやつだとか、これはできないとか決めつけていたこと。
今回、ステージで「詩のソムリエ」を演じ、作った詩を朗読させてもらいました。これは即興演劇のプロであるPUYEYさんと一緒ということがあって、自分でも驚くほどリラックスして楽しませてもらったのですが、実は「そんなことできない」と避けていたことでした。
わたしにとって、実は、かなり大きな挑戦。
演劇。小学校以来です、とPUYEYさんには言ったけど、思い返せば、小学校で演じたのって、スイミーのくらげ(小2)のみ。セリフもない端役(!)
朗読。自信がない。
詩をこんなふうに大勢の観客の前で披露するのもはじめて。
でも、やってみたら、ほんっとうに、最高に、楽しかった。
そして、お客様にも、あたたかい笑顔と拍手をステージ上でいただいたばかりか、詩や朗読をほめていただきました。
そうだ、もしかすると、わたし自身なのだ。
いのちを輝かせるのも、曇らせるのも。
そんなことを教えていただいた、美しい、奇跡的なステージでした。
詩のソムリエとしてできることを、バイーン!ぽに〜〜ん!と広げていただいたような…。感謝、感謝です。
わたしにお声がけくださった一般社団法人パラカダンスの野中香織さん。
PUYEYさんはじめ、心強いサポートをしてくださった演出部のみなさま。
あたたかな拍手を送ってくださった観客のみなさま。
手話通訳やテクニカルスタッフのみなさま。
そして、圧巻のパフォーマンスを見せてくださったみなさま。
本当に、ありがとうございました。
わたしも、いのちを輝かせる日々を送りたいと思います!
さて、来年のPeople Art Performanceに向けて、観客のみなさまからいただいた「オノマトペ」で新しい詩をつくります。どうぞお楽しみに。
そして、来年はぜひステージを観にいらしてくださいね!
参加者のお声
そのお気持ちだけでもほんとうに飛び上がりたいほどうれしいです!サポートいただけましたら、食材費や詩を旅するプロジェクトに使わせていただきたいと思います。どんな詩を読みたいかお知らせいただければ詩をセレクトします☺️