
2020視聴記録とベスト映画その2/4(劇場公開、かつ「満点」作品)
第二弾は、劇場公開かつ、「満点」(私的評価★5)の映画です。以下の9本です。その時のツイートをまとめてゆきます。
ジョジョ・ラビット
フォードvフェラーリ
リチャード・ジュエル
ミッドサマー
ジュディ
インセプション
二分の一の魔法
TENET
スパイの妻
スパイの妻
迷いながら観に行った『スパイの妻』良かった…!重暗い画面で重暗い話に躊躇したけど後味は爽快。蒼井優濃度がすごい。戦前女優のような気品と高音の早口、子供のようなあどけなさから艶かしさしたたかさ、壊れゆく狂気までめくるめく豹変。異様な暗部階調と切り込むハイライト、豪快なツイスト!! pic.twitter.com/0XOQf8iV4V
— poetly (@poetly) October 18, 2020
『スパイの妻』元々NHKの8Kドラマだったんだな…どうりであの異様な暗部階調、1917の赤子のシーンを思わせる、ほの暗いベッドルームの質感のリアルさはドキッとしたわ…
— poetly (@poetly) October 18, 2020
しかし『スパイの妻』、ベネチアで金獅子賞ということだけど、海外で評価される日本作品には共通の「オズ・クロサワ」的匂いがする。海外シネフィルには教養としての「オズ・クロサワ」があって、そこにJapanを感じるのでは。今回で言うと蒼井優の戦前女優感(と8K技術)。
— poetly (@poetly) October 18, 2020
※金ではなく、銀獅子賞でした…
『スパイの妻』蒼井優、一世一代の大芝居というか、あのちょっと幼い子供のように見える(けれど大人の)顔、というのが物語のどんでん返しと見事に呼応していて、ああ、子供のような……これは蒼井優でなければできない役…と痺れた。しかもそこからさらに何段階もの変化がある。蒼井優オンステージ。 pic.twitter.com/K3dC36qcDl
— poetly (@poetly) October 18, 2020
『スパイの妻』、高橋一生はファンの方にはサービスショット満載で、情報量の多い難しい役を上手くこなしていたと思うけど、顔が今の顔すぎて蒼井優ほどの当時代感は無かった(でも2人とも戦前顔だったら異様なのでバランス良かったのかも)。東出昌大は生真面目な硬さの向こうの狂気がピッタリだった pic.twitter.com/RvjFCTou9f
— poetly (@poetly) October 18, 2020
『スパイの妻』、(観てよかったけど、NHKの2時間ドラマの枠だよな…)、と思ってたら元々NHKの2時間ドラマの枠だったのでびっくりした。全然知らなかったんだよ…6月に8Kでやったというけど、一般には見られなかったのかな…?https://t.co/CZ2FYKhqgg
— poetly (@poetly) October 18, 2020
『スパイの妻』、(評価が高ければジャンルやテーマの好き嫌いせず観に行くべし…)という思いを新たにしたな…そして…そんなことが言える余裕ができてることが有難い……
— poetly (@poetly) October 18, 2020
2分の1の魔法
小6娘と #2分の1の魔法 。マスクがぐっしょりするほど泣いた。ピクサーはとにかく作り手のパーソナルな体験が語られるが、今回意外と残酷というか、オブラートに包みつつも(え、そこ切り込むんだ…?)と虚を衝かれる驚きがあった。吹替はお母さん以外はとても良かった。ある種の人にはある種の劇薬。 pic.twitter.com/E3SLzggcKn
— poetly (@poetly) September 6, 2020
#2分の1の魔法 、絵作りも意外と渋くて印象的だった。明確にもう1段階の高みを目指していると思う pic.twitter.com/Kl3wFdtC0D
— poetly (@poetly) September 6, 2020
虚を衝かれるといえば“グウィネヴィア”と名付けられたこのバンだ。キャラクターカードも作られるこのチャーミングなバンに、あんなに泣かされるとは思わなかった… #2分の1の魔法 pic.twitter.com/yf4TGIsOdM
— poetly (@poetly) September 6, 2020
#2分の1の魔法 のどうでもいい話。ディズニー/ピクサーは徹底して字幕を廃し、ビジュアルで出てきたテキストをちゃんとローカライズして翻訳するのがお約束だが、このカットの日本語版を見た人は心の中で「フォント!」と叫んだだろう pic.twitter.com/1ay9jlbIZP
— poetly (@poetly) September 6, 2020
「ある種の人」というのは、きょうだいがいるひと、どちらかが弱くて、どちらかが支えるような生き方をしてきた人、という意味です。
インセプション
きょうのおれは…インセプションを見る…劇場で観るの初めて…… pic.twitter.com/3GLG69XiQH
— poetly (@poetly) August 22, 2020
はー、インセプション、IMAXがぴったりで堪能したー。役者の上手さ、キレッキレの編集とアクション、重厚なハンス・ジマーの音楽で目の前のドラマに心奪われてしまうけど、「物語」が見えにくい不思議な映画。そして改めて見ると「物語」がヘンで、筋そのものがマクガフィン?な勢い。面白いなー pic.twitter.com/VNjx78KqcZ
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、「チーム」のメンバーが全員めちゃくちゃ優秀で、誰ひとり「ドジを踏んで足を引っ張る」が無いのも良かった。それだけに「チーム」の目的が「え、そんな目的だったっけ?」なのがイビツなのだが、たぶんそっちは本当に描きたいテーマじゃなかったんだろうな… https://t.co/blteOhAdZz pic.twitter.com/UYLnWPdI92
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、それぞれのキャラクターの「余計なことしない」感がすごい。やり過ぎず、でも地味すぎず、しっかり存在感と役割があり、それぞれの俳優の持ち味を活かしてもいるけど、まったくノイズがないのがとても気持ちがいい。感情を無為に撒き散らさない。この質感もなかなか他では見ない https://t.co/JXJVp48a8i pic.twitter.com/57SLvjxq5k
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、入れ子の入れ子の入れ子のアクションシーンが、限界まで盛り上がった末にすべてこの一点に「落とす」ところに集約する!!!というクライマックスは何度見ても絶品で絶叫モノだった。よくこんな緻密で大胆な組み合わせができるな!!! https://t.co/J2tRfgKc6J pic.twitter.com/RQ0GQ7XxhJ
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、キリアン・マーフィーとピート・ポスルスウェイト(!)の邂逅シーン、苦労して苦労して苦労した末の感動のシーンでありながら、それ自体が仕組まれた嘘であり、その嘘が成功すること自体が皆が命を賭けたミッションであるなんて、そんな見てて感情のっけにくい話ある?!?!?! https://t.co/nF9GqKczss pic.twitter.com/4tDHu3CmSJ
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、3レイヤー目の夢のシーンが全員雪の装備で、ビデオで見たときは「全員白ダルマで誰が誰やら見分けがつかないやん…」と思ったけどIMAXではそんなことなかったので申し訳ないです https://t.co/jB7cqPMCE0 pic.twitter.com/8RX1kqbkw7
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、渡辺謙がデカプリオを雇ってやらせる超危険な任務が○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○というドチャクソ地味回りくどい作戦でびっくりした。そんなんでよく仲間がついて来たよな…… https://t.co/eAU3A7XcW8
— poetly (@poetly) August 23, 2020
インセプション、奥さんの秘密が○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○とかややこしい上に地味すぎる…! https://t.co/VZs3IhZNRT
— poetly (@poetly) August 23, 2020
町山さんムダ話TENET。途中インセプションの話、なぜ「チーム」は余計なミスで足を引っ張らないのか、なぜキリアン・マーフィーへの「インセプション」が「善きこと」として描かれるのか(産業スパイ行為なのに!)、疑問だったけどスッキリした。そういうことか…! https://t.co/kHNjKj07vj pic.twitter.com/FihUnY5IGK
— poetly (@poetly) October 10, 2020
ジュディ 虹の彼方に
勉強になる…『ジュディ』を見る前に https://t.co/Q7ZOU6njck
— poetly (@poetly) March 7, 2020
映画『ジュディ』、幼少の虐待〜薬物依存の晩年を描くとか、辛そうだしまとまるのかな?と思って見たけどとても良かった。音楽映画らしいカタルシスがあり、読後感も温かい。映画として切り取られた時間が短くて、転→結をこうまとめたか!という爽快な驚きもある。ステージに取り憑かれた表現者の業。 pic.twitter.com/D3ayRntlzj
— poetly (@poetly) March 12, 2020
突然ですが『ハスラーズ』のジェニファー・ロペスと『ジュディ』のレニー・ゼルウィガー、どっちも50歳ですね…!どちらも役柄的に「限界以上に猛禽」、「薬漬けと心労で激老け(ジュディ・ガーランド本人は47歳で逝去)」という役柄・メイク・キャラクター作りですけど、どっちもすげえな pic.twitter.com/42z4abcyud
— poetly (@poetly) March 7, 2020
「ジュディ」で泣けるのは、晩年のボロボロのジュディ・ガーランドを救うのはファンとのささやかな交流だったということとそれが実話だというところ…
ミッドサマー
ミッドサマー、観た!!!めちゃくちゃ覚悟して観たら全然大丈夫で、観てよかった〜!!!誰にでもオススメ…は乱暴だけど、①ついつい気を使いすぎてしまう性格で、②美しいものが好き、な人なら全員お勧めできる(映画の血とセックスの許容度が人並みである前提で)。確かにこれは癒しだわ…!! pic.twitter.com/rLMdGLwP6v
— poetly (@poetly) February 23, 2020
ミッドサマー、前半の山道歩いてゲートを抜けるとスコーンと広場に出るところ、フジロックかと思いましたね。天気のいいフジロックの気持ち良さ(とあやしい煙)が好きな人もぜひ。ピュー! pic.twitter.com/Nof2nSZdOH
— poetly (@poetly) February 23, 2020
ミッドサマーについて考えてる。あれに救いのようなものを感じるのは、私の価値観のベースに「井の中の蛙、案外ハッピーなんじゃない?」という感覚があるからかな… pic.twitter.com/P8MHrjhRZc
— poetly (@poetly) February 24, 2020
ミッドサマー視聴後にふせったーの感想を漁っていたらこの方のツイートは見かけていて、丁寧に実体験のリアリティを伝えられていてふむふむと読み入ったのだが、このコラム自体のオチがミッドサマーを超えるどんでん返しで吹いた。そこか。天才か。 https://t.co/wJLZF84Kog
— poetly (@poetly) March 14, 2020
なんか『ミッドサマー』って、物欲に来ますよね…(熊ほしい…)https://t.co/r1gRjlQLBe
— poetly (@poetly) June 16, 2020
リチャード・ジュエル
リチャード・ジュエル行ってきたけど、隣にバタバタ遅れてきたカップルがファストフードの袋をバリバリ鳴らしまくってがっかりしてたら、マカレナで踊るし爆破シーンで椅子から飛び上がるしキャシー・ベイツの演説でめっちゃ泣くしギャグで声上げて笑うし全身全霊で映画を楽しんでてなんか許した pic.twitter.com/DKhxH4HsXh
— poetly (@poetly) February 11, 2020
リチャード・ジュエル、件の女性記者の扱いについて注視してたんだけど、アカン改変は置いといてキャラクター造形としては思いのほか丁寧ではあるな?と思ってたら○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○のでガタッと立ち上がりそうになった https://t.co/RrEiej9hVp
— poetly (@poetly) February 11, 2020
リチャード・ジュエルの女記者、トロン・レガシーにも出てて自身も監督でもあるオリヴィア・ワイルドですよ!!!そりゃ上手いわ!!! https://t.co/7tXPXzLLp1 pic.twitter.com/5eWT1MlkGK
— poetly (@poetly) February 11, 2020
リチャード・ジュエル、冒頭ゲーセンでシューティングゲームをするジュエルが首を曲げすぎて銃を構える姿が異様さを醸してるんだけど、右手で構えて左目で狙ってるんだよね……異形な感じを出す演出。銃の扱いとしてはダメ(だけど、でも射撃の腕は良いという設定なんだよな…) pic.twitter.com/XebUkPtWJR
— poetly (@poetly) February 11, 2020
リチャード・ジュエルの悲しいところは、「世間に認められず自信がない人間は、正義やボランティア等の【善きこと】に目覚めることがある」…というところなんだよな…。その人となりがどうあれ、『世界人類が平和でありますように』と声を上げる者を誰も否定できない…彼のモチベーションはまさしく… pic.twitter.com/txdGkYtOGN
— poetly (@poetly) February 16, 2020
フォードvフェラーリ
やっっと、『フォードvフェラーリ』観た!!!かつて憧れた酔狂な世界、ビリビリする轟音、ピットの匂いを思い出してボロボロ泣けた。その世界を諦め、この先も決して手が届かないということを何度も思い出し、悲しくなって目を伏せた。失われた夢の世界の楽園を見せ続けられたような悲しみ… pic.twitter.com/EZtQvrPBAy
— poetly (@poetly) February 9, 2020
『フォードvフェラーリ』、げっそり頬のこけたクリスチャン・ベールなんてどう見ても何言われても無茶する人にしか見えなくてずるい。でも女神のようなチャーミングな奥さんと相棒のような可愛い息子がいて、ホントおっさん妄想の桃源郷だった。ずるい pic.twitter.com/O7G2dd7TL5
— poetly (@poetly) February 9, 2020
『フォードvフェラーリ』、レーサーでありチューナーでもあるケン・マイルズは、何かっていうとサーキットに来てる息子に「乗れよ!」と言ってチューニング中のレースカーに息子を乗せてあげるんだよね…そんな…そんな父ちゃんなんてなぁ… pic.twitter.com/pex8OG1c9e
— poetly (@poetly) February 9, 2020
『フォードvフェラーリ』、予想はしてたけどやはりIMAXの画と音は最高だった…これは…こればっかりはどうしようもない…間に合ってよかった… pic.twitter.com/QtPOn2kpQA
— poetly (@poetly) February 9, 2020
『フォードvフェラーリ』、地味にじっと注目してたのがめっちゃ頼りになるヒゲのメカニック、レイ・マッキノン。裏方志向に響く存在感。この人よかったよねー pic.twitter.com/hDC7PUQf2r
— poetly (@poetly) February 9, 2020
バブルのころにサーキットのクラッシックバイクのレースを見に行ったりして、クラッシックカーとレースの世界って憧れがあったんです。でもそれが本物のお金持ちの道楽の世界で庶民には到底縁がないことを知り、そして環境問題でこんな油と轟音にまみれた酔狂な世界は永遠に失われてしまったことを知っているので、失われた美しい世界の夢を見させられているようで泣いてしまいました…
ジョジョ・ラビット
ジョジョラビット、観た!!「弱ってるから優しい映画にしよう」なんて気持ちで見たらぶん殴られた。だって第二次世界大戦のヒットラーの映画だ。油断してたらざっくりやられた。号泣して号泣した。ダンス・イズ・ビューティフル。見事な映画だった pic.twitter.com/en3DzDKGsI
— poetly (@poetly) January 19, 2020
町山さんの伝家の宝刀「おんなじ話ですね!」が炸裂してるがこれは悲しい一閃だった…アカデミー脚色賞が霞むグロテスクさの露呈…この映画のチャーミングさに絆されて流した違和感を容赦なく抉る。この映画を愛してるなら知らない方が良い事実をばっさり。おんなじ話ですね! https://t.co/IMIkOuXoDD
— poetly (@poetly) February 11, 2020
劇場の満点映画でした。…が、この上に「満点越え」というのがあるんですね…続きます!