聴ける詩誌『聲℃ said』へ寄稿しました
草間です。
今回は、創刊時からNFTの導入やメタバースでの展示といったユニークな取り組みを行っており注目していた詩誌『聲℃ said』の話。
こちらの最新号に、「サマータイム」と「海のない部屋」という2篇の詩を寄せました。
この詩誌はなんと、著者による作品の朗読を「聴く」ことができます。
購入した本のページをめくると現れるQRコードを読み込むと、YouTubeへ遷移し、朗読とイメージ映像が再生されるという仕組み。
朗読映像はNFT化され、Oncyberというメタバース空間に集積・展示されているものもあります。
詩=読むもの、というだけでなく、「聴くもの」「触れるもの」といった価値の転換に魅力を感じました。
わたしは技術を活用した取り組みには目がなく、X経由で編集人の黒崎さんへ「ぜひ一度ご一緒したい」と勇気を出してご連絡してみたところ、寄稿をご快諾いただいたのでした。わーい!
さらに『聲℃ said』の同人には尊敬する詩人の広瀬大志さんもいらして、身の引き締まる思いでした。
引き締まってはいたのですが、映像制作が全然間に合わず、結局黒崎さんにお願いしてつくっていただくことに……。
プログラミングとAI音声で動画をつくってみたかったな。
自分の声で朗読するのが恥ずかしすぎたので、真夏の夕方、蚊に刺されまくりながらセミの鳴き声を各種録音し、朗読に被せて合成することでなるべく声を聞こえなくすることで事なきを得ました。
もしよかったら、詩誌をお手に取っていただき、朗読動画もご覧ください。
今年の蝉はもうみんな死んでしまったのかと思いながら聴くと、さびしい気持ちになります。
朗読した詩「サマータイム」の冒頭をご紹介します。
広瀬大志さんのSF詩、「菌糸」というモチーフが使われているのがとても好きでした。
ちょうど、キノコが輪になって進軍していくことについて考えていたので、読みたかったものを読めた! という満足感でいっぱいです。
リアル×オンラインのハイブリッドで裾野を広げる取り組みがいよいよ詩の世界にも浸透しつつある感覚がありますが、きっと『聲℃ said』がいち早く新規性のあることをやってくれるだろう。そんな期待感のある一冊です!
(FiNANCiEなどのクリエイターズコミュニティかなcluster朗読会かなわくわく)
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