『黒くて巨大な鉄の鳥』
いつ頃からか
僕の町の青い空に
黒くて巨大な鉄の鳥が
飛ぶようになった
昼間に恐ろしい音を立てて
どこからともなく飛んでくる
だけど
不思議なことに
町民は普段通りに暮らしている
気づいているのか
気づいていないのか
あるいは疲れているのだろうか
全然普通に暮らしている
黒くて巨大な鉄の鳥は今日も飛んでいる
大きな音を立てて
我が物顔で町の上を旋回している
そのことを
山田さんに話しても
鈴木さんに話しても
佐藤町長に話しても
信じてくれなかった
近頃では
黒くて巨大な鉄の鳥は
ずうずうしくも
夜間飛行するようになった
夜の闇の中で
黒くて巨大な鉄の鳥は
全く見えない
しかし聞こえるのだ
その地獄のような鳴き声が
僕はもう眠る事さえ出来なく
なってしまった
相変わらず町民はぐっすりと眠っているけれど
▽▽▽あとがき▽▽▽
この詩はリアルストーリーを題材にしています。軍事演習(どこからどこまでか分からないけど)って町民の許可なくやっていいのかな?噂では夜はオスプレイも飛んでいるそうな。