2024年 9月の振り返り

　秋の風を感じるかと思えば、真夏の暑さが戻って来たりする九月。気分は夏のままなのに、あと３ヶ月もすれば年の暮れだという現実が、どこかフィクションのように感じられる。サンダル模様に日焼けした跡が、夏の記憶とともに両足に残っている。

9月は比較的ゆっくりできる時間が多くあった。そのおかげで、心にもどこか余裕があった気がする。それか反対に、心に余裕ができたから、時間がゆっくりに感じられたのだろうか。動物や赤ちゃんを見て心が癒されて幸せになったり、くだらないバラエティを見て笑えたり、喜怒哀楽のうちの、「喜」と「楽」に気持ちが傾いていることが多くて、苦しくなく過ごせた。幸せな気持ちでいると、幸せを感じられている自分にさらに嬉しくなって、また幸せになれる。反対に、負の感情を抱えていると、苦しい自分にさらに苦しくなって、どんどん辛くなってしまう。負の感情に佇んでいるときの方が楽なときもあるが、最近は少し意識的に幸せでいようとしているのかもしれない。悲観しないで、負の方はいったん無視して、プラスの感情に集中する。そうすると、自分の中のネガティヴも認めながら、ポジティブに傾けることができる気がする。心に余裕ができた理由は、いくつか思い当たる。就職先が決まったこと、卒業制作を進められていること、夏休みに入って授業がないこと、バイトに慣れてストレスが減ってきたこと、推し活が充実していること、ちゃんと食べるようにしていること、新しい服を買ったこと、などなど。

少し前は、お金を使うことに罪悪感があって、楽しく買い物などができないことがあったが、最近は自分のために必要なもののためにはお金を使うようにしている。例えば、今までは食に対してあまり関心がなく、食べたってどうせ体外に出てしまうのにそこにお金をかける意味があるだろうか、と思ったり、とりあえず空腹が満たされるならそれでいい、と思って適当なものを食べていた。しかし最近は、食べたものはお腹を満たすだけでなく、心も満たしてくれることを実感している。食べたものはきちんとエネルギーになって、その後の自分のコンディションを整えてくれる。だから最近は、きちんと栄養のあるものを食べるように心がけているし、そのためにかかるお金は無駄だとは思わない。また、最近は服への興味が増してきていて、ちょっと高くても本当に欲しい気に入った服なら、よく考えて買うようにしている。その服を着ることで、ウキウキして、その日いつもよりちょっと気合が入って、元気な気持ちになれるなら、その買い物はとても有意義なものになると思う。お金を浪費するんじゃなくて、有効的に使えるようにしたい。

それから最近は、フィルムカメラという楽しみもできた。少し前に、実家に眠っていたフィルムカメラを譲ってもらって、写真を撮ってみている。それと、友達が誕生日プレゼントにくれたハーフカメラもあって、それでも写真を撮っている。こっちのカメラはまだ現像したことがないから、どんな感じで撮れているのかとても楽しみだ。フィルムカメラで撮って現像したのを見てみると、全然うまく撮れていない。たまに1枚いい感じのがあったりするくらいだ。でもデジタルでは味わえないものがあるから、撮るのがとても楽しいし、もう少し勉強して気にいる写真を撮れるようになりたいと思っている。大切な人、大切な瞬間、大切な景色をフィルムに残していきたい。

9月はほとんど友達に会うことはなく、自分ひとりで用事があれば出掛けて行くような生活だった。1人で行動するのが基本的に好きで楽ではあるが、たまに誰かといたいときがある。誰かと一緒だから生まれるものがあるし、自分の日常を誰かと共有できることに幸せを感じるから。自分ににいつか彼氏ができたり、結婚する未来があるのかは分からないが、もしそんな未来が待っているのだとしたら、とても楽しみだ。でも、そうならないかもしれないから、あまりその未来にしがみつかないで、別の未来でも幸せでいられたらいいと思う。勉強とか自分の目標とかは、自分の努力次第である程度近づけるし、これまでも自分が動けば叶ってきたことが多いが、恋愛ばかりは自分の努力と比例しないことが多い気がする。相手がいることだから、ものすごく難しい。好きな人と思いが通じ合うなんて、本当に奇跡だと思う。未来に期待して夢を見てしまうが、傷つくのが嫌だから結局また冷めて、その夢を自分で嘲笑いそうになる。転びもしないのに、受け身の姿勢だけ立派に覚えてしまったみたいだ。まだ全然器用には生きられないが、そんな自分を認めながら生きていきたい。

後期が始まり、いよいよ学生生活もラストスパートに入った。泣いても笑っても今は今だけだから、その一つ一つを噛み締めながら、大切に過ごしていきたい。今をないがしろにしないように。素敵な未来が待っていると信じて。