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「スッピンもかわいいね」
「スッピンもかわいいね」
「スッピンの方がかわいいね」
みなさんは、どちらの方が嬉しいですか?
先日、
恋愛リアリティショーを考察している動画をみていたら、
こんな一幕がありました。
ひとりは、「スッピンもかわいいね」って言われたい!と言います。
時間と労力をかけて化粧をしているのに、メイク後よりもスッピンがかわいいと言われてしまったら
努力が台無しに感じるというのです。
もうひとりは、「スッピンの方がかわいいね」じゃなきゃ嫌だ!と言いました。
メイクをするのが本当に面倒だから、ありのままをかわいいと言ってくれる人じゃなきゃダメだというのです。
私はというと。
正直どちらでも嬉しいなと思いました。
たぶん、「かわいいね」と言われることに意味があると思っているからです。
このように、その人が何を大切にしているかによって、
また、たった一つ接続詞が違うだけで、
三者三様の感想を抱きます。
言葉の威力ってすごいですよね。
助産の場面でも、同じようなことが多々あります。
ある初産の患者様がご自身の想像より母乳の出が少なく、悩んでいました。
「どうしたらいいですか?」ときかれ、
私は「○○さんはどうしたいですか?」と聞き返しました。
そこには、
”母乳をもっと出したいならそのケアをするし、ミルクに切り替えたいならそのようにサポートしますよ”
という意味を込めていました。
患者様ファースト、の、つもりでした。
「どうしたいのかわかりません…」
患者様に言われてハッとしました。
初めてのお産後。
そりゃ、どうしたいかなんてわからないですよね。
そもそも、選ぶための材料すら揃っていないのだから。
それから、母乳育児を続けていくためにはどうしたらいいか、
ミルクに切り替えるとどんなメリットデメリットがあるか、
患者様がご自身で選択できるよう、丁寧にお話しました。
彼女は、もう少し母乳育児を続けてみると言いました。
その後、退院の際にまたお話する機会があったのですが、
「あのとき、”どうしたいですか”と聞かれて正直イラっとしました。
わからないことだらけで困っているのに、なんで私が何でも決めなきゃいけないのって。でも、ちゃんといろんなことを教えてくれたのでまた頑張ろうって思えました。
お世話になりました😊」
そう、笑って話してくれたのです。
この方は、たまたま正直に話してくださったので、
私の言葉で傷つけてしまったことを自覚できました。
でも、こういう場面ばかりではありません。
きっと、ほんのちょっとの誤差で。
例えば、接続詞が少し違うだけで。
相手に嫌な思いをさせてしまうことがあります。
反対に、喜ばせることだってできます。
だから言葉は難しい。
私たちは、人と関わって生きています。
全ての人に好かれるなんてことはないでしょうが、
せめて自分の近くにいる人には、
私の言葉で幸せになってほしいなと思いながら、
言葉を紡いでいきたいです。
お読みいただき、ありがとうございます。
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