四段を目指す将棋講座 #10
居飛車左美濃対四間飛車の戦型。
居飛車は△4四角と先手の2六の歩を狙ってきました。
振り飛車はどう対応しますか?
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形勢:
駒の損得→互角
玉の固さ→ほぼ互角
駒の働き→ほぼ互角
手番→先手
総合→ほぼ互角
次の一手:
「▲4六歩」
解説:
2六の歩を受けるか否かが分岐となります。
振り飛車は受けない手から考えたいです。
6五歩と突くと、飛角が通るので5三の銀は後手動かしにくいです。
そこに目をつけて▲4六歩と突きます。
後手が△2六角と歩を取れば、▲4五歩と突き、角の捕獲を狙います。以下、△4ニ銀と角の退路を開けるぐらいですが、狙いの▲6五歩で飛角が使える形になります。
以下は、△3三桂▲6四歩△同歩▲同飛が進行の一例となります。
この局面は一局ながら、先手に不満がありません。以下、△6ニ金、△5ニ金どちらも有力ですが、先手持ちです。
△5ニ金は、▲6一飛成に対しては、△6二角と引き△5一金引の捕獲を見せています。
戻って、最初の▲4六歩には、△2三銀▲3七桂△3ニ金▲4五歩△3三角のように駒組を優先するほうが居飛車としては良さそうです。
この形の銀冠に対しては、
玉頭から攻める構想が現代的で面白いです。
進行の一例は、▲5六歩△2ニ玉▲4七金△5ニ金▲6九飛△1ニ香▲5八金△1一玉▲4八玉△2ニ金▲2九飛です。
先手の構えは、AIが推奨する構えで、部分的には頻出です。
このような展開は振り飛車に不満がないと思うので、居飛車は銀冠穴熊に組むよりも、早い動きを見せるほうが評価値的には本命です。
ただ、早く動く展開は居飛車の玉型が不安定なので、まとめるのに力が必要です。
AIの進化で振り飛車に新しい変化が発見されています。実戦的な勝ちやすさもあり、近年のノーマル振り飛車は評価が見直されている印象です。
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