人がいいにも程がある(ラーメンの具編)
GW明けの仕事は始末書から始まり、
これ誰がやるの?
それ私の仕事ですか?
誰に聞けばわかりますか?
みたいなことが続いている。
そんなとき、たけのこ掘りに行こうという話が出た。
というか部内のH先生が、行きたいだけの話なんだけれど。
「もう遅いですよ」
という私の意見など聞く耳持たず、助手のF子さんが行こうかなと言うので、仕事終わりの私も「見に」行くことにした。
そこからは、あぁ…、もう。
結果として私は、1mちかくある筍を持ち帰ることになった。
もはやそれは筍ではなく、竹だ。
要らないものははっきりお断りするか、もう少しマシなものだったらあとから適当にお礼を言って済ませるのだけれど、今回そうはいかなかった。
「御手洗さん、作り方のURLを送りますから、これでシナチクを作ってください!」とH先生。
はぁっ!?だ。
なぜ私が?
シナチクを?
何のために?
もちろん、できませんとキッパリお断りしたのだが、そこで引くような先生ではない。
「どうして?御手洗さんならできるよ」
そういうことじゃない。
このまま断り続けたら嫌な空気になるのはわかっているので、それを持ち帰ることにした。
これは業務外だ。
だからYesと言ったのは私個人の選択だ。
とはいえ、私も暇じゃない。
何度も断りながら、頭の中で、週末以降のスケジュール帳を思い浮かべていた。
何しろ、シナチク作りは結構な労力なのだ。
そこがイラっとするポイントで、なぜ私が?
奥さんや子どもとやればいいじゃないと思うんだけれど。
私はあなたの奥さんでも召使いでもない!
と心で叫びつつ、こんな理不尽は楽しむしかないという秘書の性が顔を出す。
で、その竹の昨日の姿がこれ。
①収穫当日はまっすぐ帰宅し、皮をむいて(竹だから、作業も困難)、糠で1時間茹で、一晩おく。
②翌朝、時間がないので、とりあえず洗って冷蔵庫に入れ出勤する。
③帰宅後、写真の大きさに刻み、米の研ぎ汁で作った塩水に浸す。
(いまここ)
④密閉して3日ほど発酵させる。3週間という話もあって、発酵具合なんて私にわかるのか?
⑤発酵したら水を切り、干す。
このために干し網を買ってきた。
ホームセンターで1,097円也。
後で請求してやる。あ、もちろん研究費は使えないから先生のポケットマネーだよ!
⑥カチカチに乾燥後、水にもどし、醤油などで味付けする。
これから1ヶ月、私はシナチクと生きる…。
人の時間を自由に使わないでほしい。
しかし一方で「こんな時がチャンス」と心の中の私がニヤリとする。
全然チャンスじゃないけれど、こんな時に学ぶことや見えてくること、今までにもいっぱいあった。
そういうお話は、奥様か錦三丁目に聞いていただいてねと思ったこともよくある。
でも、そこから見えてくることは、自分に生かす。
ふふ、結構見てますから。
おっと話が脱線。
たけのこを見た夫に経緯を話すと、「何してるの」と呆れていた。
このあと、みんながハッピーになるのは、美味しいメンマができること。
果たして発酵はうまくいくのか。
黴びないで乾燥できるのか。
そして味付けは!?
味付けは料理好きなH先生もやりたいらしい。
(楽しいところはやりたい)
果たして竹の運命は如何に💦