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冷たいものやめます宣言

子どものころ、夏祭りなんかに行って夜店のかき氷を食べると、たいていお腹を壊した。

浴衣で盆踊りをして、友達と楽しく喋っているとお腹が痛くなる。
まだ遊んでいたいのに「家に帰るね」と先に帰ってくることもあった。
お腹は痛いし、途中で帰って来ちゃったし、ひとり情けない気持ちになったものだ。

それは大人になってからも、時々忘れたころにやってきた。

ストッパのCMのサバンナ高橋さんみたいに。

昨日は、夕ご飯の後に飲んだ麦茶がいけなかったのか。
テレビを見ていると、お腹がグルルル〜と痛みだした。

あ…、きた。
一旦こうなってしまうと、長時間悶絶することになる。
コップの麦茶をゴクゴクっといったの、もう少しゆっくり飲めばよかったと後悔しても遅い。

途中、夫が帰宅した気配がしたが、声をかける余裕はなかった。

30分ほどでようやく痛みが収まり、一畳の個室を出た。

トレーニングでもしてきたように汗だくで、放心状態の私に、夫が「大丈夫?」と聞いた。

「う」と答えるのが精一杯だった。

今朝になって「もう大丈夫なの?」と、また夫が優しい言葉をかけてくれた。

が!

その笑ってる顔が、心配してないんだよ。

昨日は満身創痍で反撃できなかったけど、絶対笑ってた。
あーまたアイス食べたんでしょ!?みたいに。

またやっちまったのか?程度に思われて、確かにそのとおりなんだけど。
どう見ても、お腹の弱い人には見えないことも認めるけど。

喫茶店では、こんな真夏でもホットコーヒーしか頼まないのに、お腹の虫は私のスキをついてくる。

もうお腹痛くなるのはいやだー!

冷たいものはもう買わない、飲まない!食べない!

そう言いながら、そのうちまたアイス買っちゃうんだけど、しばらくは大人しくいただこう。

こんな日は、テレビで言ってる「水分を取りましょう」が、お腹の虫を呼び起こしそうな気がして、なんだかドキドキしてしまう。

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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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