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『酵素ダイエット』効果の真・偽を解説します。【改訂版】
皆さん、ごきげんよう。
私です。
今回のテーマは『酵素』あるいは『酵素ダイエット』について解説していきたいと思います(*‘∀‘)
リクエストを下さったアッシュさん、ありがとうございます。
※リクエストにすぐお答えできるのも、以前書いた記事だからという事もありますゆえ、いつも秒でお答えできるとは限りませんので悪しからず(*‘∀‘)
それでは早速解説に移らせて頂きます(*‘∀‘)
§1.酵素ってどんなイメージ?
「ダイエットに良い」
「体に良さそう」
「カラダを綺麗にしてくれそう」
「代謝を上げてくれる」
「悪いイメージは無い」
「抗酸化作用があるらしい」
「腸活」
「デトックスに良いらしい」
「肌に良さそう」
粗方こんなところでしょう(*‘∀‘)
要するに殆どの人が、
「酵素ってカラダに良い!!……知らんけど。」
状態なのです。
効果があれば良いのですが、果たして真偽はどうなのでしょうか?
§2.酵素ってそもそも何じゃ?
ひとくちに『酵素』といっても、その働きは多種多様です。
人の体内で作られている『酵素』、食品に含まれる『酵素』がそれぞれ役割が違うからです。
また、酵素を大別すると『消化酵素』と『代謝酵素』の2つに分類されます。
①消化酵素
摂取した栄養素を分解した後、体に吸収しやすくする酵素。
アミラーゼのように食べ物を消化・分解・吸収するのに必要な酵素です。
②代謝酵素
吸収した栄養素をエネルギーに変える酵素です。
呼吸などの生命活動、怪我の治癒、新陳代謝など生活上(活動上)必要な酵素です。
まあ何にせよ、酵素の正体を秒でお伝えするとすれば
『ただのタンパク質』
これが正解です。
§3.『酵素』健康法が台頭してきた理由
人間の体内で作られる酵素の量は加齢と共に減っていきます。
酵素の体内生産量は20歳前後がピークと言われており、特に40代前後を過ぎると著しくその生産を減少することがわかっています。
齢33の私も年々酵素が減りつつあるという事ですね(*‘∀‘)笑
グハハハハハ
笑
体内生成酵素が減ると、次の様な事が起こります。
きっと皆さんも日常会話で発したことがある、あるいは聞いたことがあるはずです(*‘∀‘)
「揚げ物?あ~最近年取ったからか受け付けないんだわ。和食が良いよ。」
「昔と食べる量変わらない筈なのに、最近太ってきたよ。」
これらは概ね加齢による体内酵素の減少が関係しています。
つまり
『酵素』による健康効果を謳った健康食品というものは、この酵素不足を食品で補うことで、『健康で太りにくい体を作る』というコンセプトで成り立っているのです。
§4.酵素が無意味な理由 ~その壱 『熱』~
前述したように、酵素はタンパク質の固まりです。
タンパク質のは『熱』で変質、消化&分解など『酵素』が持っていた本来の働きを失います。
生卵に熱を通して目玉焼きになった後、冷ましたからといって元の性質に戻りませんよね?
覆水盆に返らず。
有名な話では、肉をパイナップルに漬けると柔らかくなりますよね。
同じ原理で塩麴にも同様の作用があります。
これはパイナップルや塩麴などに含まれるタンパク質分解酵素であるプロテアーゼの作用によるものです。
しかしやってみれば分かると思いますが、市販のパイナップルジュースで肉は柔らかくなりません。
では何故、市販品ではアカンのでしょうか?
それはジュースに加工する際の加熱処理の影響であったり、時間経過によって酵素濃度の低下・変質などによってタンパク質を分解する力を失っているからです。
飲料について例を挙げますと、清涼飲料水として販売するには
①食品衛生法で85℃での加熱殺菌を行うこと
②またはこれと同等以上の効力を有する方法で殺菌行うこと
が義務付けられています。
サプリメントも成分の粉末化の工程や、カプセル化をする工程の際に加熱します。
つまりは酵素商品というものは、変質した酵素が含まれているに過ぎないのです。
サプリメントを日ごろから摂取していたり、日ごろから健康に気を遣っている皆さんの中にも、この熱に弱いという特性をご存じの方はたくさんいらっしゃると思います。
とすれば、
「いや、酵素って意味ないんじゃね?」
ってなりますよね。
そこで②の『またはこれと同等以上の効力を有する方法』として生み出されたのが『生酵素』というシロモノです。
「活きてる酵素」
「生の失われていない酵素」
であることを売り文句にした非加熱殺菌の酵素商品です。
殺菌方法は高加圧殺菌など色々あるようですが関係ありません。
意味無いですから(*‘∀‘)笑
§5.酵素が無意味な理由 ~その弐 『酸』~
生酵素で『熱』回避し、変質せずに胃の中に酵素がダイブ出来たとしても、次なる難関が待ち構えています。
それが胃酸などの体内消化酵素です。
酵素は『酸』に弱いという性質も持っています。
酵素がその状態を保持していたとしても、一度体内に入ると胃酸などの体内酵素で消化分解されてしまいます。
酵素は胃酸によってペプチド(アミノ酸が複数個連なったもの)へ分解し、更にアミノ酸へと分解されます。
もうプロテインを摂った方がマシです笑
さて、これでも
「酵素はダイエットにいいんだ!!!」
といってきかない人の為に最後のトドメを刺したいと思います。
§6.酵素が無意味な理由 ~その参 『分子』~
突然ですが皆さん、質問です。
Q.ケツの穴にスイカが入りますか?
A.No、ケツが裂けて死にます。
仮にですよ?
①胃酸で溶けず
②成分をカプセル化・保持したまま
吸収器官である小腸まで酵素が届けられるような技術があったとしても、やはり小腸内壁、柔毛から体内に酵素のまま吸収されることはありません。
ここでは分子量という小腸が吸収できる分子の大きさの話になります。
人が小腸内壁から吸収することのできる最大のサイズは分子量500da(ダルトン)。最大でも600da程度と言われています。
酵素の種類も様々でもちろんサイズも異なりますが、少なくとも分子量が1,000da以上と大きいため、吸収されることなくウンコとして排出されます。
以上、壱・弐・参いずれの観点からも、酵素サプリの有効性を得ることは出来ないのです。
発酵代謝産物が~等の意見があるかも知れませんが、個人的には『酵素サプリ』『酵素ドリンク』からわざわざ摂る必要は無いと思います。
またここまでのお話でお分かりの通り、ダイエットには『無関係』です。
ただし一食を置き換えたり、普段飲んでいる甘いジュースを酵素ドリンクに切り替えることで『摂取カロリー』という面では痩せるかもしれません。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
相も変わらず世の『ゴミカスメディア』は、実に巧妙に私たちを騙しにかかってきます。
・女医が勧める酵素
・毎食1包で1か月5kg減
・あなたのその悩み、酵素不足かも?
医者や専門家が言っていれば全部正しいというのは嘘です。
メディアや広告に登用されている彼らは嘘を言っていて恥ずかしくないんか。
どうでも良いか(*‘∀‘)笑
皆さんも誇大広告には注意しましょう。
それでは最後までご覧いただきましてありがとうございました。
ではまた(*‘∀‘)ノシ
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