ユーウツの兄弟
旅は道連れ世は情け。
自分で選んだわけでもないのに、気がついたら私の道連れはユーウツだった。付き合いは古い。胎内にいた頃からずっと一緒だったような気がする。
一時は影が薄くなったかと思っていたのに、やっぱりぴたりと寄り添っている。喜びや快活が道連れだったら、もっと良かっただろうか?
いや、今となってはすっかりユーウツになじんでしまって、いなくなったら寂しい気がする。若い頃は狂暴性があったけれど、今はユーウツも年を重ねてマイルドになった。魔除けにもなってるみたいだし・・・
ユーウツを友としてこれからも残りの旅を続けよう。
おや、よく見たらユーウツの陰にもう一人小さいのがいる。
「あなたは誰?」
「あ、ボク?ボクはユーモアです。兄ちゃんのユーウツとは一卵性双生児だよ。ボクの方が発育が遅いけどね、まだ発展途上だよ」
「へえ、そうなんだ。ユーウツとユーモアが一卵性の兄弟だなんて知らなかったよ」
「兄ちゃんがいないとボクは育たないんで、そこんとこ、よろしくね」
「へえ、へえ。合点承知の助」