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融資が必要な時に銀行に相談しても遅い

こんにちは。
元銀行員の「岩瀬 好史|財務コンサルタント」です。

現在は起業して、資金調達支援(リスケ交渉支援)・事業計画策定支援・伴走支援(財務コンサルティング)・経理事務代行などを行っています。

「融資が必要な時に銀行に相談しに行く」のが普通だと思っている経営者の方も多いかと思いますが、実はあまりお勧めできません。

できれば「融資が必要になる可能性が出てきた時」に相談しておきたいですし、理想を言えば「融資が必要ない時に」銀行から融資を提案されるようになりたいです。

この記事では融資を申込むタイミングや銀行との付き合い方についてお話ししていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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融資が必要な時に銀行に相談しに行っても遅い


どの銀行も一般的に、以下のようなイメージで融資の審査を行っているため、「融資を受けられるかどうかは決算書の内容次第で決まる」と言っても言い過ぎではありません。

過去の実績(過去2-3期分の決算書、直近の試算表など) 70%
将来の予想(事業計画書、資金繰り表、市場全体の動向など) 15%
その他(経営者の経営手腕、銀行の融資方針など) 15%

当然ですが、決算書の内容が良ければ融資を受けられるし、そうでなければ受けられないということになります。

では、経営者の皆さんは「どんな時に融資を受けたい」と思うでしょうか?

基本的には「お金が足りない(または足りなくなりそう)な時」のはずです(コロナ融資の時によくあった「取り敢えず借りておく」という融資は受け難くなりました)。

お金を貸す側(銀行)からすると、「お金が足りない(または足りなくなりそう)」からお金を貸してほしいと言われても、なかなか難しい話です。
だからこそ、銀行は将来の予想ではなく過去の実績を重視していますし、融資を申込んだ後に銀行からの評価を変えることはとても難しいです。

そういった状況にならないようにするためにも、できるだけ早いうちに準備することをお勧めしています。

できれば融資が必要になる可能性が出てきた時に相談しておきたい


銀行の融資方針が分かる

例えば、「売上が増加しているから人を増やしたい」とか、「設備投資を行いたい」といった話を銀行の担当者にすると、融資したいと思っているなら資金調達の話(自己資金なのか融資なのか)をしてくるはずです。

逆に、そういった話が何も出ないようなら、融資は難しいと判断しているかも知れません。

決算書の着地を調整する時間がある

仮に過去の実績(直近の決算書など)からは融資を受けることが難しいとしても、今期の決算書の着地を調整することで銀行からの評価を上げることも可能です(もちろん粉飾決算はしません)。

こういった話をすると悪いことをしているように感じる方もいるかも知れませんが、中小企業以外の企業(特に上場企業)は必ずと言っていいほど決算書の着地を調整していますので、企業努力の一つと捉えてもらいたいです。

融資を受けやすいタイミングがある

銀行の評価は、決算書だけでなく直近の試算表によっても変わります。
月次試算表を細かく見ていくと、季節的な要因や直近に起きたことの影響などで月によって評価が変わることもあります。

また、銀行側の社内事情によって、積極的に融資を行いたい時とそうでない時もあります。

理想は融資が必要ない時に銀行から融資を提案されるようになりたい


銀行の担当者は一般企業でいうと営業職です。
個人や店舗のノルマもあるため、融資できる企業を常に探しています。

「お金を貸してほしい」という企業にはあまり貸したくないですし、「お金を借りる必要はない」という企業には積極的に貸したいです。

そういったことを考慮すると、日頃からしっかりと銀行と付き合うことによって、銀行に「お金を貸してほしい」と言わなくても、銀行から「お金を借りませんか」と言われるような関係性を作っておくことが重要です。

まとめ


銀行との付き合いが苦手な方も多いかと思いますが、安定した企業経営を続けていくためには、どの銀行とどうやって付き合っていくのかといった融資戦略や、どうやって資金を管理して、有効に活用していくのかといった財務戦略があると望ましいです。

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