脚のむくみに注意!薬剤師が考える原因と対処法を解説
1日頑張った脚。
「おうちに帰ったらパンパン!」
「靴下の跡がくっきり!ブーツが脱げない…」
脚のむくみと言えば多いのが、ふくらはぎのむくみです。
ふくらはぎがむくみやすいのは、老廃物の出口である太ももの付け根から遠く、老廃物が溜まりやすいから。
脚のむくみを放っておくと、疲れの原因にも。
むくみを翌日に残さないために、早めの対策をしていきましょう!
どうして脚がパンパンになるの?
脚がパンパンにむくんでしまう原因は、脚の筋肉とリンパの流れが関係しています。
脚のむくみは、痛みに繋がったり疲労につながるので早めの対処が必要です。[1]
むくみは全身に起こりうることですが、その中でも顔のむくみや脚のむくみが女性には気になるのではないでしょうか。
この章では脚のむくみの原因を紹介。
顔のむくみに関しては「たまった疲労が顔のむくみの原因に!すっきりするための4つのヒント」を参考にしてくださいね。
①ふくらはぎの筋肉が使われない
脚のむくみは、ふくらはぎの筋肉が大きく関係しています。
ふくらはぎの筋肉は運動する時に収縮し、脚の血液を押し上げる作用があります。
座りっぱなしや同じ姿勢を保っていると、ふくらはぎの筋肉が使われません。
ふくらはぎから押し出された血液がうまく心臓に戻らず、脚で血液の流れが停滞することで脚のむくみが起こるのです。
むくみの改善には、全身の血液の巡りをよくする必要があるのです。
②リンパの流れが悪くなる
老廃物が溜まることが、むくみの原因です。
リンパの主な役割は以下の3つです。
余分な水分を運ぶ
老廃物を運ぶ
老廃物を体外に排出する
リンパは体にとって重要な役割を果たしています。
リンパの流れが滞ると、余計な水分や老廃物が蓄積され、むくみや肌荒れなどさまざまなトラブルが引き起されます。
下半身は心臓から遠く血液が滞りやすいためリンパの流れも悪くなり、老廃物が溜まりやすくなるので注意が必要です。
同じ姿勢のままだとリンパの流れが悪くなり、老廃の排出がうまくいきません。
結果、老廃物が溜まりむくみの原因となります。
また、ひざの裏にはリンパが集まるリンパ節があります。
リンパ節の血流が悪くなってしまうと、老廃物が溜まる原因にもなるので注意しましょう。
脚のむくみの予防法4つを紹介
脚のむくみは、入浴、ストレッチ、マッサージ、食事でケア。
その日のうちにスッキリして、翌日に持ち越さないようにしましょう。
①入浴で血流をよくする
むくみを解消するために有効なのは、血流を良くすること。
血流が悪いと体の血液循環が悪くなり、むくみにつながります。
また体が冷えることで血流が悪くなります。
夏場でも冷房で体が冷えることのないよう、厚手の靴下を履くなど対策していきましょう。
冷えと疲労の関係は「冷えは万病や疲労のもと!?改善方法を薬剤師が解説」をチェックしてください。
体を冷やさないためにも入浴もシャワーですませるのではなく、湯船につかることを習慣にしましょう。
老廃物を排出しやすくするミネラル入りの入浴剤を使ってもいいですね。
効果的な疲労回復するための入浴方法はこちらを参考にしてください。
今夜からはじめよう!疲労回復に効果的な3つの入浴方法のコツ
②リンパの流れを促す
リンパが流れているリンパ菅は、血管と同じように全身に張り巡らされています。
老廃物を溜めないようにリンパの流れをスムーズにするには、リンパマッサージが効果的です。
リンパマッサージの注意点は、強い圧力をかけるのではなく、「さする」「もむ」などのごく弱い力を加えること。
むくみが改善されるだけでなく、血行も良くなり、美肌効果も期待できますよ。
手のひらでさすって、老廃物を引きあげましょう。
脚のマッサージは、最終的に脚の付け根にあるそけい部リンパ節に向かって流すことがポイントです。
脚のリンパマッサージの方法
そけい部を円をかくように5回流す。
太腿の内側を上に向かって流す。
ふくらはぎを下から上に向かって流す。
脚首から、脚全体を下から上に向かうようにそけい部に向かって流す。[3]
リンパマッサージのポイント
リンパマッサージのポイントは強く行うのではなく、軽めマッサージすることです。
他にもポイントがあります。[2]
お風呂上がり、就寝前に行う。
マッサージの前後に白湯を飲む。
1週間に2〜4回のペースで行う。
アルコール摂取後は控える。
ポイントをおさえて効果的なマッサージでリンパの流れをよくしましょう。
③脚のツボ押し
ツボ押しにも余分な老廃物を排出する働きがあります。
まずはリンパマッサージではじめ、最後にツボ押しで仕上げると効果的です。
2つを組み合わせて行うことでより良い効果が期待できます。
親指や人差し指、中指などを部位に当てて押してください。
おすすめの脚のツボです。
マッサージもツボ押しも力は軽めに行いましょう。 [4]
④塩分を排出する栄養素をとる
普段の食事からの栄養素もむくみに関係。
カリウムは体内の余分な塩分を排出する役割があります。
カリウムを積極的に摂取することで、むくみの予防が期待できますよ。
ただし、腎臓が悪い方はカリウムの取りすぎには注意が必要!
まずは主治医に相談するようにしてくださいね。
それでもむくんでしまったら?脚のむくみ解消法3選!
脚のむくみに効果的な、日常生活に取り入れやすいストレッチをご紹介します。
こまめに取り入れて、むくみを解消していきましょう。
①足ブラブラ運動
仰向けになる
脚を小刻みにブラブラ動かす
非常に簡単な体操で、気づいた時に簡単に行うことができます。
脚をブラブラさせることで血液が心臓に戻りやすくなり、むくみ撃退効果を期待。
テレビを見ながら、ベッドで寝転がりながら行ってみてはいかがでしょうか?
②階段上り下り運動
階段の上り下りといった日常動作も、意識次第でむくみの解消に効果的です。
ただ階段を下るといっても、脚のどの部分で着地するのかによって筋肉の使い方は異なります。
効かせたい部分を意識して負荷を調整するのがおすすめです。
基本の下り運動
片足を前に向かって振り出す。
つま先で1段下の階段に着地。
この時親指の付け根で着地する意識を持つ。前の脚のかかとを階段に着地させ、体重をしっかり乗せる。
慣れてきたら、足裏全体で着地するなど調整してみてください。
③足首クルクル運動
右脚を左脚の上に置き、左手を右脚の指に交互に入れる(握手をイメージ!)
片方の手で、脚首の少し上を固定し、足首をぐるぐるとゆっくり回す。
もう片方の脚も同じように行う。
足首回しは、むくみの解消だけでなく冷えの改善にも効果があります。
お風呂上がりの、体が温かいうちに行うのがポイントです。
脚のむくみが続くとどうなるの?
マッサージなどが面倒な時もありますよね。
脚のむくみが続いたり、むくみを放置してしまったりするとどうなるのでしょうか。
脂肪が溜まってしまう
脚がむくんだ状態だと、体内の不要な老廃物や水分が排出されずにどんどん溜まってしまいます。
代謝も低いままなので、冷え性になりダイエットをしても痩せにくい体になることも。
脂肪も溜まりやすく、実際より太く見えるようになります。
病気が隠れている可能性も
急にむくむようになった。なかなかむくみが解消されない。
突然のむくみは、体のさまざまな臓器の不調のサインかもしれません。
代表的なものは腎臓の機能低下です。
様々な原因で腎臓の機能が悪くなると、本来排出すべき不要な老廃物が体に溜まってしまい、むくみが発生します。
脚のむくみに病気が隠れている可能性も。
脚のむくみが続くようであれば、早めに受診することをおすすめします。
疲労回復しながらむくみ知らずのスッキリ脚に!
脚のむくみの改善は日々の積み重ねが大切です。
体を温めたり、マッサージすることで脚のむくみを解消しましょう。
むくみに対して、食生活を見直すのもいいですね。
自然由来の成分を使用している漢方もおすすめです。
むくみを早めに撃退し、スッキリとした脚を目指しましょう。
【参考】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?