新B1の審査は3次審査でヲワル
1.はじめに
皆さんこんにちは、+Bです。
遂にGWですね!いかがお過ごしでしょうか…?本日5/3(水)は私も5連休の初日で、11:00からのLAL-GSWのNBA観戦を除けばBリーグの試合もなくバスケ観戦は小休止といった感じです。そんなこんなで今日も記事を書いてみようかなと思い、スターバックスでアイスコーヒー片手に、完全に勘違いオシャレ気分全開のワタクシです。
さてさて、今回のテーマは"新B1基準"です。いよいよ審査対象の1シーズン目が佳境に差し掛かってきましたね。新B1基準って何やねん?というそこのアナタから、もう少し突っ込んだ話まで知りたいというそこのアナタまで、ちょっとだけ面白いと思ってもらえるように情報をまとめようと思いますので、最後までお読みいただきスキを押して頂けたら大変嬉しいです!!
2.新B1てなんやねん
まず、新B1リーグ構想とは、2026年から始まるB.LEAGUEの新しい構想である。
読者の皆さん「・・・(???)」
もう少し説明すると以下のような現B.LEAGUEとの相違点が発信されているものの・・・
単年での昇降格制度が廃止
土日集中開催の廃止
B3.LEAGUEとの一体経営
ライセンスの厳格化
イメージとしては、
”ネオ・B.LEAGUE”
”シン・B.LEAGUE”
”PREMIER・B.LEAGUE”
”超ウルトラスーパーハイパー・B.LEAGUE”
になると思っていただけたら十分だと思います(どの名前がお好きですか?)。
そして、この新B1リーグに参入するための審査が2024/10より順次実施されることになっています。審査は1次~4次審査まで実施され、原則的に18クラブ以内で新B1リーグが2026-27シーズンから開幕します。
ここでまず大事なポイントは、この1次~4次審査という言葉が示す意味合いです。何となく文字通りに読むと就活のフローのように、各段階で少しずつ候補者が絞り込まれ、最後まで通れば合格、という流れをイメージされるかもしれません。
・1次審査⇒書類選考
・2次審査⇒集団面接
・3次審査⇒人事部門との個人面接
・4次審査⇒管理職クラスとの最終面接(ここまで受かって初めて合格)
ですが、新B1構想における審査はこのような流れでは行われません。イメージとしては国公立大学の受験に近く、全ての審査に合格する必要はなくどこかのタイミングで一つでも合格すれば、来年は全員が同じピッカピカの一年生となります。
・1次審査⇒前期試験(ここで受かれば合格)
・2次審査⇒中期試験(ここで受かれば合格)
・3次審査⇒後期試験(ここで受かれば合格)
・4次審査⇒補欠合格(ここで受かれば合格?)
少しイメージ湧いて来たでしょうか…?そして、上記で4次審査のみ補欠合格で、合格"?"とはてなを付けたのにも理由があります。それは、記事のタイトルにもあるようにこの4次審査については実施されない理由が高いからです。
3.各審査基準の概要
ここでは、もう少し1~4次の各審査基準について深堀りしてみてみましょう。各審査基準の概要は以下の通りです。
1次審査⇒①売上高2期連続12億円以上、②平均入場者数2期連続4,000人以上、③夢のアリーナを2028-29シーズンまでに用意する
2次審査⇒①売上高1期12億円以上、②平均入場者数1期4,000人以上、③夢のアリーナを2028-29シーズンまでに用意する
3次審査A⇒①A:売上高1期12億円以上、②A:平均入場者数1期3,000人以上、③A:夢のアリーナを2028-29シーズンまでに用意する、
3次審査B⇒①B:売上高1期9億円以上、②B:平均入場者数1期4,000人以上、③B:夢のアリーナを2028-29シーズンまでに用意する
4次審査⇒①売上高1期9億円以上、②平均入場者数1期3,000人以上、③夢のアリーナを2028-29シーズンまでに用意する
なお、ここでいう"2期連続"は22-23&23-24シーズンを示し、"1期"は23-24シーズンを指しています。
なぜ新B1入会審査は4次審査まで行われる可能性が低いのか、それは、4次審査が行われる条件が、”3次審査までで合格したクラブが10に満たない場合”のみだからです。逆に言うと、私は3次審査まででほぼ確実に10以上のクラブが審査基準を充足すると考えています。ちなみに審査が行われる条件が定められているのは4次審査だけではありません。2,3次審査についても行われる条件が定められており、その条件を満たした場合のみ実施されることになっています。確実に実施されるのは1次審査のみです。それでは、本当に3次審査までで合格するクラブは10以上ありそうなのか、見ていきましょう!
4.各クラブの進捗状況
ということで、ここでは今日時点での各クラブの基準充足への進捗状況を確認してみます。アリーナは定性情報でまとめるのが大変なので今回は割愛させて頂きます。また、売上高については基本的に毎年10月に昨シーズンの決算数値がリーグから公表されますので進行期の22-23シーズンの数値はまだ分かりません。したがって、いったん2021-22の売上と2022-23の平均入場者数を横並びで各クラブ見てみます。
入場者数と売上を乗じて降順に並べています。所属リーグ/地区は22-23シーズンのものです。B3は売上が非公表なので一律で1億円と仮定しており、売上と入場者数のセルが両方色付きで新B1(4次審査まで含)、両方太字で新B2(売上4億超かつ平均入場者数2,400人以上)を示しています。
結果として、新B1の可能性があるクラブが12、新B2の可能性があるクラブが10となっています。もちろん、審査は22-23と23-24の2期を対象としており差がありますし、今後各クラブの数値はコロナ禍からの回復やバスケ人気の高まりもあり確実に伸びると思いますのであくまで参考数値です。それでは、各審査基準ごとに具体的に見てみます。
【1次審査】
実施条件:なし(必ず行われる)
実施可能性:100%
まず大前提として、1次審査で合格可能性があるのは22-23シーズンの平均入場者数が4,000人を超えているクラブのみです。逆に、22-23シーズンの平均入場者数が4,000人に満たなかったクラブは全て、2次審査以降での新B1入会を目指すことになります。上記の通り、今日時点で平均入場者数が4,000人を超えているのは琉球、A東京、千葉J、川崎、宇都宮の5クラブのみです。よって、平均入場者数6位以下のクラブが今週末行われる最終節で両日1万人以上を動員する、といった会場の収容人数を大幅に上回る想定外の事態が起こらない限り、1次審査での通過可能性があるのは上記5クラブに絞られたと言って良いと考えています。
【2次審査】
実施条件:1次審査での合格クラブが18未満の場合
実施可能性:99.9999999999999999999%
上記の通り、1次審査での通過は5クラブ以下となる可能性が非常に高いため、2次審査が行われる可能性は限りなく高いです。ここで、1次審査で5クラブが通過したと仮定し、2次審査で何クラブが合格するかを考えてみたいと思います。2次審査では、23-24シーズンで最低でも平均入場者数4,000人以上を動員することが求められます。
最有力は群馬クレインサンダーズでしょう。何といっても4/15にオープンしたOPEN HOUSE ARENA OTAの存在が非常に大きいです。オープン後に22-23シーズンは6試合を行ったわけですが、その6試合の平均入場者数は何と5,276人!これだけで見れば、琉球、A東京に次ぐB1全体3位の超絶記録です。
ただ、群馬に続くクラブについては平均入場者数4,000人というのはかなり高いハードルであると考えています。実際に、2016年に始まったBリーグにおいて、レギュラーシーズン平均入場者数4,000人を達成したクラブは千葉J(16-17、17-18、18-19、19-20、22-23)、栃木/宇都宮(18-19、19-20)、川崎(19-20、22-23)、琉球(21-22、22-23)、A東京(22-23)の5クラブのみです(22-23については今日時点で総入場者数12万人到達クラブは既に達成と判断)。
有力クラブとしては、一時はその宇都宮を平均入場者数で上回っていた横浜BC、新アリーナ建設中で終盤にかけて急増させた名古屋D、一時4,000人を超えていた秋田、1試合のクラブ記録を6,014人に更新した信州、グリーンアリーナ開催を6試合に増やして満員に出来たらと考えると面白い広島(B1ライセンス上メインのホームアリーナで24試合(80%)開催は必須)、1階席をCSから増席させた島根、成長著しい三遠、茨城、仙台、新アリーナ竣工の佐賀、ホームタウンを神戸に移転するストークス、などなどありますが、どれも”有力”であって”確実”ではないと思います。名前を挙げたクラブの中から2,3クラブが4,000人を超えてくれば物凄い数字と言えるのではないかと思います(来年の結果が出たら盛大にイジッてください)。ということで私の2次審査通過予想クラブ数は3クラブ程度です。
【3次審査】
実施条件:2次審査までの合格クラブが18未満の場合
実施可能性:99%
上記の通り、2次審査までの通過は7,8クラブ程度(1次4~5+2次2~3)となる可能性が高いと考えています。そうすると、少なくとも2次審査までで18クラブが通過する可能性は限りなく低いと考えられるため、3次審査が行われる可能性は限りなく高いです。
そして、この3次審査から基準を充足してくるクラブが一気に増えてきます。現に、今日時点の22-23平均入場者数4,000人超のクラブが5に対し、3,000人超のクラブは16と3倍以上となっていることからも明らかです。また、グラフの通り入場者数よりも売上の進捗状況は良好で、更に22-23シーズンにおける入場者数の増加によって入場料収入や物販収入は大幅な増加を見込めることから、売上と入場者数だけで見れば10クラブ以上が3次審査の対象に挙がって来ると予想しています(1,2次審査合格クラブ除く)。となるとあとはアリーナ基準ですので(もちろん細かな基準は他にもあるのですが)、ここで更に7,8クラブが合格してくるのではないかと考えています。
【4次審査】
実施条件:3次審査までの合格クラブが10未満の場合
実施可能性:3%
ということでもうこちらで書くまでもなく、4次審査は行われない可能性が高いという事がお分かりいただけたでしょうか。3次審査までは18クラブ合格するまで行われますが、4次審査は3次審査までで10クラブが合格しなかった場合と、一気に条件が厳格になります。
つまり、新B1リーグの初年度参入における実質的な条件(アリーナその他の定性条件除く定量基準)は、
・23-24シーズンにおいて売上12億円以上かつ平均入場者数3,000人(①)
・23-24シーズンにおいて売上9億円以上かつ平均入場者数4,000人(②)
と言えます。そして、グラフの状況からも分かる通り、②よりも①の方が実現は容易であり、②の方はアリーナやホームタウン移転に伴い急激に入場者数が増加する可能性がある一部のクラブ(ex.佐賀、ストークス)に限られると思います(⇐それってあなたの感想ですよね?)。
5.まとめ
各クラブの売上、入場者数、アリーナ構想をまとめた詳細の記事を書く予定です。