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「失敗価値」について 〜事例紹介

今回も「失敗価値」に関するお話です。

「失敗価値」とは、「失敗は、その後の取り扱い方によって、大きな価値がを生む」という考え方です。

前回の内容はこちら:

今回は、「失敗価値」を活かして成長した企業の事例を1つお伝えします。

ファーストリテイリングの「失敗価値」

ファーストリテイリングは、言わずと知れた「ユニクロ」の運営会社です。

実は、2002年に「SKIP」(スキップ)という生鮮野菜の生産・販売事業を開始しています。

しかし、事業開始から約1年半で30億円の赤字となり、2004年2月末までに全店舗の閉店を決定し、撤退に至りました。

野菜の安定供給がうまくいかず、顧客離れが進んだことが主な原因でした。

また、2009年にも「ユニクロシューズ」という靴の販売事業を開始しましたが、こちらもサイズ展開の難しさなどが原因となり、2011年8月に撤退しました。

これらの経緯があり、以降は、事業多角化に対して慎重になり、本業である衣類中心の方針を貫いていきました。

その後、「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」といった大ヒット商品を次々と生み出し、直近2022年では、連結売上高1兆4,673億円となるまでに事業拡大しています。

ご存知、取締役会長兼社長である柳井正さんは、「一勝九敗でもいいが、再起不能の失敗はしない」という言葉を残しており、失敗には価値があることや、その経験を教訓化することの大切さを説いています。

また、著書の中で、以下のような言葉も残しています。

失敗した時は、なぜどのようにして失敗したのか。成功した時には、どんなことが原因で成功するに至ったか。そういうことを考えつつ実践に結びつけていかなくては、いつでも同じように失敗するし、成長することはできないだろう。

出典:『成功は一日で捨て去れ』(柳井正氏・新潮社)

上述のように、失敗はその後の捉え方によって、事業に価値をもたらします。

大切なのは、失敗をした後、二度と失敗しない為にはどうするか、今後に活かす為にはどうすれば良いか、振り返り、行動をすることではないでしょうか。

こうして、「失敗価値」は、未来に繋がる成長の「糧」に変えることができるのだと思います。

株式会社JEAN
河上 朗

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