大学院での生活(First Term)

渡英してからひと月が過ぎました。ほとんど引きこもり生活ですが、学生をしています。そういえば、学生らしいことを記事にしていないなと思ったので書こうと思います。


授業

授業とは書きましたが、日本の学校教育でいうところの授業とは少し違うイメージです。First Term(一学期)の今は、Seminorが二つと、留学生のみ対象のAccademic EnglishのOnline meetingが二つです。英語の授業は書いたからいいや。笑

かなりオンライン化が進んでいて、学校のアプリがあります。それでパスコードを入力してチェックインして出席確認をします。参考文献なども学生ポータルに上がっているので、それをチェックする必要があります。
Seminorは理論編と、Experimentialがあります。それぞれ2時間半(午前と午後)。理論編は途中で休憩を10分ほどはさみます。

理論編

理論編は○○理論についての手ほどきではあるのですが、セミナーとあるように、講師が一方的に話す座学スタイルではありません。学生は疑問に思ったことを好きなタイミングで質問したり、コメントします(質疑応答コーナーもあるにはあります)。気の利いた質問やコメントができればいいのですが、そんなことを気にしなくてもいいという雰囲気があるので気楽です。初歩的な質問でも、私のつっかえながらのエイゴでも平等に質問の意図をくみ取ろうとしてくれます。(Respectという言葉を学内でよく見かけます。)
コースリーダーは最初の回で「このコースには心理学の勉強を初めてする人もいれば、留学生もいます。留学生は言葉にするのに時間が必要なこともあります。私の話の中でわからないと思ったこと、確認したいと思ったことは遠慮なく聞いてください」と言ってからセミナーを始めました。コース全員のバックグラウンドについて私はまだきちんと把握していませんが、対人援助領域での実務経験(入学要件では1年以上)をしてはいても、心理学畑の人というのは案外少ないようです(近接領域とか、アート・デザイン畑の人が多いイメージです)。この言葉はかなりのholding(安心できる環境を提供すること)だなと私は感じました。

Experimential Seminor

Experimentialは、スタジオ(教室:写真はUoCの風景を参照してください)でのアート制作の時間です。この時間は二つのグループに分かれます。1グループが13人です。時間になると、「じゃあそれぞれとりくんで」と言われ1時間くらいやった後、作った作品を持ち寄って、シェアリングをします。シェアリングでは、どういったものを作ったのか、どういう気持ち・連想・気づきがあるのかを紹介し、コメント(美術批評ではなく、〈私はこんなことを思ったよ〉とか〈私はこんなことを連想したよ〉とか〈私にはこう見えたよ〉とか)をします。私はコースリーダーが担当するグループなのですが、コースリーダーはみんなが作品を作成しているときも静かに座って見るでもなく見ています(カウンセリングで心理士がクライエントの話したり黙っているのを見るでもなく見ているのと同じ感じです。確かにいるし、見ているのだけど気にならない、そういう存在の仕方です)。コースリーダーはシェアリングのときもあまりコメントはしません(二言三言くらいですかね)。時々使った素材について尋ねたり、参考情報としての象徴の話はします。それでも二言三言。コースリーダーは、今までの数回の間で一度だけ、一文程度で鮮やかな解釈をしていて、私は鳥肌が立ちました(※ここでの「解釈」というは自分なりに理解するということに加えて、それをコメントするという意味です)。その瞬間にすることに意味があると感じられたから解釈をしたのだろうと思います。解釈はすればいいというものではないので、そのタイミングと簡潔さに熟練の技を見た瞬間でした。技は見て盗まねば

課外

プロセスノート

私は毎回、自分が作った作品を写真にとって、帰宅後にプロセスノートなる記録を書いています(これは自発的なもの)。どういう状況だったか、どういう心情だったか、出来上がったものを見てどう思ったか、もらったコメントから連想したことなど。もちろん日本語で書くのですが、なかなか良い自己分析の時間になります。

予習

授業のために学校に行くのは週1ですが、毎回予習をしています。参考文献をできるだけ読んで(少なくともabstには目を通す)臨んでいます。予習なんてこれまでの学生生活でほとんどやってこなかったので、今が一番勉強している学生生活です(士養成院のときも勉強はしていないわけではなかったのですが、自発的と言われるとちょっと違う感じですね。授業のコマ数も多く、臨床実習でバタバタしていたので)。

課題

あとはそろそろ2000words分のプレゼン(5分)と年明けに3000wordsのレポートの課題があるので、その準備をしています。クリスマス休暇は、クリスマス料理を食べながら文献読みとレポート執筆でつぶれそうです。英語しんどい。でも、文献の内容がわかると〈おもしろ…〉となるのでちまちま読んで、書こうと思います。


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