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1. 猫との生活の終焉がやってきた


私の一番のお気に入りで最初にiPhoneで撮影したもの:2010年8月30日

ぽっかりと空いた穴

16年以上、連れ添ったロシアンブルーのさっすーが2025年1月26日に亡くなった。突然といえば、突然、しかし、どこかでその日が訪れることは、想像はついていた。それは、さっすーが猫にはつきものの病気である腎臓病が原因で、2023年4月ごろから徐々に体重を落とし痩せ細ってきていたからである。しかし、わかってはいたものの、いざ、その日が訪れてしまうと、長年当たり前のように一緒に過ごしてきた猫が、一瞬で動かなくなってしまうことを目撃し、物理的に動く生き物が消えてしまうことへの理解がなかなか進まず、1週間過ぎてもその状況を受け止めることができないでいる。

さっすーは、ここ数年間は腎臓の機能低下症状の一つである多尿によって、おしっこと共に栄養分が抜けていき、徐々に痩せ細っていた。しかし、食べることが基本好きな猫であり、日によって波はあるものの、亡くなる数日前までもガツガツとよく食べてもいた。しかし、その日はやってきた。動物病院の獣医師によると、彼の直接の死因は、猫の副鼻腔腫瘍によるものだった。2024年9月ごろから、鼻水やいびき、呼吸の異常があることがわかってはいたが、高齢であることや、腎機能が低下している状況で、検査のための麻酔や腫瘍切除などの外科手術により、かえって命を縮めてしまう可能性もあると判断し、動物病院の先生とは、様子を見ようということにしていたのである。しかし、結果的に(恐らくは)その腫瘍が肥大化し、内出血などによる食欲低下などの全身症状に繋がってしまった。さっすーは亡くなる直前はとても苦しんでおり、自分として何かしてあげられることはなかったのかと悔やまれたが、老猫であることや持病持ちであったことから、どうしようもなかったのと、自分自身納得し始めているところである。

このマガジンの目的

このマガジンでの連載記事は、何も猫が亡くなったことだけを記載するものではない。確かに、最初の記事に亡くなった日のことを書いてしまったので、そんな内容なのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、目的はそこではない。

この特集では、人生いろんなことがあったおひとり様の私が、さっすーと出会ったきっかけや、猫との日々の生活をさまざまなカットで切り取りご紹介するものである。たとえば、さっすーとの出会い、名前の由来、猫が好むおもちゃ、ごはん、病気、猫にかかるコストなど、約10回で構成しようなどと考えている。

最近では、猫の飼育頭数が前年から8.6万増の約915万頭に登っているとペットフード協会が発表している(2024年12月の同団体の記事を参照)。マンション住まいの世帯の増加により、犬よりも手間がかからず、そして、コストを抑えられると考えられている猫は、ペットとしての人気をますます確立させている。また、女性の晩婚化や社会進出により、単身世帯の女性が猫を保有するケースも年々増加していることも一因である。

したがって、これから猫と暮らすことを考えている方への参考情報として、また、既に猫と暮らしている愛猫家の皆さんと、少しでも共感を持てるきっかけとなるのであれば、これまたこの上ない喜びである。何よりも、客観的に記録を残そうとする活動そのものが、ペットロスから立ち直るきっかけになるとも、思われる。


次の記事は、さっすーと出会ったきっかけであるペットショップについて話す予定である。




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