ニューヨーク、一人旅 #6
――Union Squareで出会ったお兄さん
14丁目まで来たので、Whole Foods Marketに入って量り売りのデリをテイクアウト。室内で食べられる所が見つからないので、仕方なく目の前の公園、Union Squareで食べることに。
ケールのサラダとか、フムスとか、タブレとか…10種類以上詰め込んだ。そして、追々ご紹介しますがNY滞在中にコンブチャにハマり毎日1本飲んでいたので、この日も1本。Whole Foodsは美味しくて身体に良いものをいつでも追求したい私みたいな人の希望を全部叶えてくれる。早く日本にもできてほしいな。
気温8度の中1人でベンチに座って凍えながらどのデリから食べようかと考えていたら、足元に鳩が寄ってきて、隣のベンチに座ったばかりの男の人が「鳩もお腹すいてるみたいだね」と私に話しかけた。私と同世代ぐらいの、背の高い黒人のお兄さんだった。
そこから仕事、住んでいる場所、普段の生活の話をしたところ、お兄さんは昔モデルさんだったようで、弟さんはあの有名なグローバルファストファッションブランドのモデルをやっていたそうな。(どおりでスタイルがいいし、それは遺伝なのだろう)今はインテリアコーディネーター的な仕事をしながら、モデルもたまにやったりして、クイーンズで自由に暮らしている。(仕事があったらどこでも行くから、依頼してね!ということだった。営業されたみたいだけど、今のところ海外のモデルさんの依頼をできるようなかっこいい仕事を私はしていない。)
NYで暮らすって、どんな感じなの?と聞いていたら、9.11の話になった。「あの時はみんな大変だったんだよ。僕はクイーンズにいたけど、近くに住んでた友達もいて。PTSDになった人もたくさんいたんだよ。」
2001年、私は小学生だったけど、2機目のアタックはテレビでほぼリアルタイムで見ていた記憶がある。ここに居た人達は、自分達の街のランドマークがあんなことになって、知っている人があんな目にあって、どんな気持ちだったんだろうか。
「じゃ、友達が待ってるから、行くね!」と、お兄さん。去り際に"Nice talking to you." と言われて、なんだかまたじーんとした。あなたにとって何者でもない私に、こんなにたくさん話してくれてありがとう。一期一会。話に夢中で、せっかく厳選したデリの味は1種類も覚えてない。
"その時その場所で巡り合ったものを一番大切に行動してみる"がこの旅のルール。このお兄さんとの会話をきっかけに、私はこの旅で一番重要な体験をすることになる。
――書店以上の書店 STRAND BOOKSTORE
Union Squareから少し南に下りたところに、3階建ての本屋さんがある。NYの本屋と言えば、STRAND BOOKSTOREらしい。
カテゴリごとにアイコンが表示されていて、そのアイコンのデザインといい、テーマといい、センスがいいこと。
そしてお店のロゴがあしらわれたグッズが大人気のようで、トートバッグ、ポストカード、靴下…そんなものまで?と言いたくなるほど何でもある。ニット帽とトートバッグをお土産に買い込んだ。
もちろんパッケージがおしゃれな本もたくさんディスプレイされていて、居るだけで好奇心が掻き立てらる場所。
お土産が決めきれなくて、実は次の日も来てしまった場所。
夜に備えて一度ホテルに戻ります。
つづく
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