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「ハブ(中枢、拠点)」としての「ヴァーチャル〇〇(都市名)」の可能性
3月11日にCluser上のバーチャル大阪で行われたイベント『au じぶん銀行 Presents VIRTUAL MUSIC LIVE in バーチャル大阪』を見てきました。
大阪らしい洒落のきいた仕掛けで、ミカン箱のステージから始まり、応援に合わせてサブステージ、メインステージへとランクアップしていきます。
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観客は全員、ロボットのアバターとしての参加になります。サーバーの負荷を低減するためでしょう。主役はあくまでパフォーマーなので、それでいいと思います。
感想としては、「VIRTUAL MUSIC LIVE」を名乗っていたので、もうすこし音楽フェス的な側面を前面に出してほしかった感はありますが、それも大阪、トークの重要性というのはやはり大阪ならではでしょう。このようにバーチャルであってもその土地ならではのセンスを出すのはこのようなイベントにおいては必要かな、と思いました。
なお、イベント中は観客は侵入休止になっていたエリアもあったので、後日、改めてバーチャル大阪にアクセスしてみました。
まず、入ると、このような感じであの太陽の塔が迎えてくれます。バーチャルにおいても、というかバーチャルにおいてこそその世界観が生きる!という意味でやはり岡本太郎はすごいです。何十年も先を見越していたというか、現実の世界とバーチャル(イメージ)の世界を同時に見ることができていた(まさにAR)人なのでしょう!
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ちなみにあまり知られていない裏側はこんな感じです。こちらの方も、今見るとエヴァ感というか使徒感があってすごいです。さらに欲を言えば、中にまでは入ることができて、当時の内部の様子(地球の進化、人類の進化を表現していたらしい)を再体験できれば最高なのですが、、、。
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そしてここから先ほどの市街地や、これから本格的に作成されるであろう次回の万博会場のメタバース版に行ける仕掛けになっています。さらには東京の「バーチャル渋谷」にも行けます(バーチャル渋谷からはバーチャル原宿へも行けます)。
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一方、渋谷は昼に行っても夜でした。
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ということで、メタバースにおける「場所」としての都市はだいぶ開発されてきています。あとはこの場所をどう使うかでしょう。残念ながらイベント開催時以外はまだまだ閑散としています。でも、言ってみれば町というものは巨大な通路なので、次に求められるのはこの町にある建物から、実際の(現実のという意味ではなくバーチャルならではの)空間に入っていくこと、バーチャル上の町というものをそのための入り口(ハブ)としていく、ということでしょう。
その意味で注目できるのが、実際の渋谷には存在しない、バーチャル渋谷ならでは地下街です。一見目立ちませんが、地下鉄の入り口から入ることができます。
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残念ながら、ここもいつもイベントがあるというわけではないですが、このような形で地下街という別世界を作ったり、あるいは地上からでも雑居ビルからバーチャルならではのショップやお店に行ける、という仕掛けができれば完璧でしょう!例えば大阪城の地下には謎のハイテク空間があったり、あの太陽の塔からはまさに岡本太郎的な「なんだこれは!」的なワールドに行けるとか。考えただけでワクワクします。町は、特に渋谷や原宿や道頓堀といった町は、決して観光地ではなく、そこにあるショップやレストランやバーやクラブ、そこにしかない「店」に行くためのところなのです。
その日が来ることを期待しています!