第5部 メタバース時代の存在論:「実存」から「複存」へ(2)
2.VR(XR)からメタバースへ(2):「動物化」を超えて
そう考えると、ポストモダンの後、VR(XR)という新しい世界を手にした我々人間については、先に引用した東の言葉をもじる形で「そのようなVR(XR)世代の人間の行動原理は、あえて連想を働かせれば、冷静な判断力に基づく知的な鑑賞者(意識的な人間)とも、フェティッシュに耽溺する性的な主体(無意識的な人間)とも、かつてのオタクたちの単純かつ即物的な薬物依存者の行動原理に近いものとも異なり、その3つ(三態)を同時に生きながらその3つ(三態)間の移動を通して「相関主義」や「人間中心主義」を乗り越えていく可能性を持っているように思われる。」となるであろう。
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主に2022年から2023年3月頃までに書いたSF、アニメ、アバター(Vチューバー)、VR、メタバースについての論考をまとめました。古くな…
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