『洗い晒しの想いって』

プラスもなければマイナスのない

マイナスの上塗りはあれば

プラスの積み重ねもある

マイナスの世界にどっぷり浸かり

プラスの世界を俯瞰で見て

羨ましくも感慨深く

過去の遺産をしみじみと顧みる

プラスの世界で意気揚々と動き回り

様々な壁にぶつかっても

逆に壁も自身もが丸くなり

滑らかにスムーズな軌道を描く

中間の世界はないはずなのに

穏やかな中庸な物事が持て囃され

健やかに爽やかに穏和に

過ごせることが幸せと崇められる

塗り重ねられると抜け出せなくなり

幾重にも重なった想いや行い

パターン化や規範に縛られて

気付かないうちに周りを巻き込む

やがて作用や反作用を利用して

無理くり波に乗ろうとしたり

半ば強引に他力本願に直走り

運を天に任せるが如く願いを請う

あの人の言ったこと

憧れや感情の源になった出来事

全てを洗い直して

プラスとマイナスに振り分けてみる

正しい正しくないではなく

自身と他者との距離感でもなく

個人と家族ではなく

人と人の世界でもなく

中に浮かんだ柔和な発想なのか

元は雲のようなもの

大気のようなもの

かも知れない

きっと

雲は掴めない

永遠に

誰にも

何処に行っても

どんなことをしても