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『起きている確かに』

束の間の太陽

元気な空が

あっと言う間に灰色に

染まり始めて

色付きの風が吹く中

いつものように


いつになれば

幾つになれば

夜が怖く無くなるのだろう

狼の群れに

追いかけられっぱなし


遠く離れている

愛おしい人を

近くに思い浮かべ

安らかに

眠ろうとする


羊が増えいくが

狼は去ってはくれない


太陽が何も言わずに

去ってしまったから

風が自分の色までも

奪い去っていくから


遠くに温かいままの

まるい大きな愛を感じて

まだ蕾のままの

息吹を感じて

幾つもの

浅い眠りを繰り返す


柔軟剤の香りだけが

己の服に染み付いている

指で掻きむしり

起きているのを

確かめる


今日も今日とて

何も特別なこと起こらない


いつになく

今日という日を忘れるぐらい

ぐっすり眠れる

日が来れば良い


ただ


それだけなのに



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