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『一瞬の隙をつく』
さほど長い時間でもない
立ち話をしていただけ
お腹が減っていたのだろう
脛や脚や腕や手首や額まで
集中攻撃されてしまった
一瞬一瞬が勝負の世界
隙を見せたつもりではない
夕暮れ時は時に注意すべき
美味しいのか不味いのか
無意識に貪り食うかのように
人の社会とどこか似ている
生存競争や弱肉強食や捕食活動
ダーウィンの進化論も真っ青
一瞬先は未知の世界だらけ
たった数分で彼方此方刺された
藪蚊のように素早く舞い
所構わず蹴散らして
何も無かったかのように去っていく
そんな風になりたいと思わない
やられる側は痛痒く跡も残る
どうにかして
隙を好きに変えられないだろうか
敢えて隙を見せて好きになってもらう
それが良いのかも知れない
隙の数だけ好きが増えるような気がする
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