『いつまで返っているの』

声が裏返るぐらいが丁度いい

最後まで信じて着いていく

それでも裏返られることも

ため息と共に軈て追憶と化す

とことん信じて全てを委ねる

それでも寝返られることも

最後まで信じて損はないはず

メタもリアルもそう甘くない

隠しキャラのように穴がある限り

そろそろ帰って寝ることにする

誰にも邪魔されない世界に没入する

鼾や歯軋りにも邪魔されない

遠慮気兼ねの無い独り寝の臥所

夜中に

階下から裏返った声が聞こえてくるが

慣れるとおつなつまみになる

今夜も何度も寝返りを打って

軈ては寝入ることになるだろう

最後まで信じるのは

自身の心だけが丁度いいかのように

ゴロンゴロンと繰り返す

今度は穴に落ちないようにレムが続く

星空を眺めながら