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【電気エンジニアが徹底解説】フレミングの法則 覚えてる!?オーディオ装置の仕組みを解説!
皆さんこんにちは☀️PLEN Roboticsの鈴木です!
そろそろ夏の気配を感じますね🔥
さて突然ですが!
皆さん、フレミングの法則を覚えていますか?
中学校で習った記憶がある人もいるかもしれません。筆者である私はコイルの実験をしたのを覚えています!
フレミングの法則とは、電流の向き・磁界の向き・力の向き の関係を見つけるために用いられる考え方です。
今回はこれを使い、
オーディオ装置と呼ばれるスピーカーやマイクの仕組みを解説したいと思います!
日常生活でも欠かせないスピーカーやマイクですが、実はPLEN Cubeにとっても無くてはならないものなんです。
過去の解説記事「メモリとストレージの違いとは?」はこちらから!
まずはスピーカーの解説から!
◯スピーカーの仕組み
スピーカーは、オーディオシステムの中で音の出口を担当しています。人の耳に聞こえるように電気信号を空気の振動に変換するデバイスです。
色々な種類がありますが、代表的なダイナミック騒動式を例として考えてみましょう。
スピーカーは3つの部品から構成されています。
1.磁石
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2.コイル
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3.コーン
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まずコイルに電流が流れると、その電流の流れる方向に向かって右回りの磁石が動きます。これを磁界といいます。
磁石の周りに電流を流すと、目まぐるしく電流の流れる方向が変わるので磁石に振動が起きます。
この振動がコーンを動かし、空気にその振動を伝えることによって音声を我々の耳に届けます。
これがスピーカーの基本原理です!
良い音を出すためには磁力を強くし、その駆動力を正確なものにする必要があります。磁力を強める1番簡単な方法は大きな磁石を使うことです。
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よって高級で良質なスピーカーは大きいんですねぇ🤫
▼イヤホンとスピーカーは違うの?
実はこれ、同じなんです!
ただイヤホンは小さな耳の穴に収めるため、大きな磁石を使うことができないんです。
そこで小さくても強力な磁力を持つ「ネオジム」と呼ばれる高価なレアアースが使われています。
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ネオジムとは元素周期表の60番目に位置する元素で、レアアースの一種とされています。磁石の材料にネオジムを含めることで鉄原子の磁極を一定方向に固定させ、磁力を強めます。この磁力の強さや安定性などから医療機器やモーター類などに広く使用されています。
続いてマイクの仕組みを解説します!
◯マイクの仕組み
マイクロフォンはスピーカーとは逆に、空気振動を機械振動に変え、さらにそれを電気信号に変換する装置です。
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いくつか種類がありますが、
ダイナミックマイクはダイアフラムという振動板に音波が当たると振動が起きます。その振動によりダイアフラムに取り付けたコイルが誘導電流を発生させるという仕組みです。
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▼ここで登場するのがフレミングの法則!
マイクはフレミングの法則を使っています。
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フレミングの法則とはイギリスの物理学者ジョン・フレミングによって考案された法則。
マイクの磁場の中で電流が動くと、電線に電気が生じます。つまり発電しているということなんです。
ただ、マイクが発生させる電気は非常に微弱なため、発電機と呼べるほどのものではありません。
◯PLEN Cubeのマイク
弊社の小型ロボット「PLEN Cube」にも、もちろんマイクが付いています。トップの面の四隅にひとつずつ、合計4つです。
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▼なぜ4つもマイクを搭載しているの?
PLEN Cubeには音の出ている方向を推定し、そちらに振り向くという機能(音源方向推定)があります。
これをするためには複数のマイクが必要になるんです。
PLEN Cubeが音源方向を推定している様子はこちらで詳しくご覧ください✨
◯両方の性質を併せ持つものもある
マイクとスピーカー、両方を兼ね備えているものとして、「トランシーバー」や「インターホン」があります。
ただマイクとスピーカーそれぞれに適した形状があるので、別々のものとして扱われています。
◯まとめ
今回はオーディオ装置の仕組みについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか!
普段から何気なく、別のものとして扱っているマイクとスピーカーですが、元は一緒のものだと知って驚きました。これで“オーディオマニア”に一歩近づくことができたかも!?
今回も読んでいただきありがとうございました。
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