見出し画像

様々なデザインの「守破離」をメンターから吸収!PTD受講生×メンター 対談インタビューvol.6

こんにちは、PLAY THE DESIGNERの長島です。PLAY THE DESIGNER(以下、PTD)の受講生の皆さんのリアルな声をお届けする“受講生×担当メンター 対談インタビュー”(これまでの記事はこちらからどうぞ)。今回は、お仕事で求められることが増えたことで自身のデザインスキルと改めて向き合うためにPTDに飛び込んだ受講生・秋月さんと、担当メンター・岡部ちゆきさんとの対談をお届けします!

PTDバナー_note

※メンター・岡部ちゆきさんの個別インタビューはこちら

■仕事のフェーズが変わり、改めて自身のデザインスキルと向き合うことに

ーーよろしくお願いします!はじめに、秋月さんのこれまでの経歴について教えてください!

秋月:美大を卒業後、ガラケーの公式サイトを運営する企業に企画担当として入社しました。社内のデザイナーは着せ替えコンテンツ等のデザインを担当していたので、企画チームで必要なWEBサイトのデザインなどは全部一人でやっていました。2社目の制作会社ではWEBデザインに取り組み、3社目となる現在はBtoBのHR系システムを運営している会社で、プロダクト企画という形でUI/UXデザインに携わっています。

ーー既に様々なデザイン領域を経験している中で、改めてスクールで勉強しようと考えたのは何故ですか?

秋月:現在の会社ではシステムのUIデザインがメインだったのですが、「プロダクトを1から企画してアップデートしていこう!」と方向性が変わり、スクラム開発を取り入れることになったんです。さらに自分がプロダクトオーナーをやることになり、急に上流の情報設計スキルが求められるようになりました。これまでずっと独学でデザインをやってきたところに、新しい役割まで与えられて「私、大丈夫か!?」と不安になってしまったんです。同じような仕事をしている人もなかなか身近におらず、「どうしよう…」と思っていた時にPTDのnoteを拝見し、話を聞いてみることにしました。

ーーデザイナーとして、未知の領域に踏み出す時に頼って頂けて嬉しいです!プロダクトオーナーという仕事は、実際やってみて如何ですか?

秋月:手を動かしてものをつくるのは元々好きでした。また、美大の時には「課題感を起点に、その解決策としてのシステムを妄想でプレゼンする」といった授業もあり、四苦八苦しながらも楽しくやっていた記憶があります。今思えば、プロダクトオーナーの仕事の疑似体験だったのかも。

現在も会社で扱うシステムのターゲットである人事の方が、何をしたくてこのシステムに興味を持ったのか、それならシステムとしてはどうあるのが正しいのか、などを考えています。大変ですが、やっぱりやりがいがあります!これまでは、例えばディレクターが決めたWEBデザインの構成に対し、『なんでここにこのコンテンツを置くんだ!?』と疑問に思うこともありました。それが今は、自分で情報設計を行い、納得した上でデザインを起こせるので、仕事の中での納得感も高まっています

ーーPTDを受講するにあたり、最も期待していたことは何でしたか?

秋月:ずっと1人デザイナーの組織にいたのでフィードバックをもらったことがなく、「未経験感」を強く持っていたんです…。クライアントのOKというフィードバックはあっても、同じデザイナーからのフィードバックはないし、制作フローなども一人で勝手に決めていました。だから、新規事業をつくる時、どんなフレームワークでどんなことを考え、形にしていくのがいいのか、本を読んで「こういうことをするらしい」と理解はしていましたが、うまく実践出来ていないなと感じていたんです。やっぱり実際にデザイナーとして働いている方がメンターについてくださり、意見やフィードバックを貰える機会はとても貴重!すぐに申し込みました。

■"一人デザイナーの先輩"から教わる、様々な対処法を実践

ーー授業ではどんなやりとりがありましたか?

秋月:一番困っていたのは、エンジニアとのコミュニケーション。どういう形で情報を渡してあげたら彼らに伝わるんだろう、ということを岡部さんにはよく相談していました。「こういう資料を作ってあげると理解が進むよ」と実例を交えながら教えて頂き、相談に乗ってもらったり、愚痴を聞いてもらったり(笑)。

岡部:全然愚痴じゃないですよ(笑)!私も一人デザイナーの時期があったため、教えてもらえると嬉しい内容はなんとなくわかっていたので、「こういうことを知りたいかな」と思うことをどんどんお伝えしていました。機能に過不足がないか、エンジニアに資料をちゃんと見てもらうにはどうしたらいいのかなどの悩みを持っていたので、普段自分の業務でやっていることをお見せしていましたね。

家族間メッセージアプリ

授業の課題として制作した「家族間のメッセージアプリ」

秋月教えてもらったことは早速仕事でも取り入れています!先ほどの資料を見てもらえないという悩みにもアドバイスをもらい、Miroを使った共有の仕方や、確認してもらうためのちょっと強気なアプローチ方法を実践してみました(笑)。

岡部:秋月さんは「皆に協力してもらうためには、自分が頑張らないといけない」と考えがち。でも、やっぱり一人じゃ回せないですよね。強気に出るのは最初は苦しみを伴うかもしれないけど、自分の経験としても上手くいくことが多かったので、試しにやってみることをおすすめしました。お話ししたことを実践して、強気に出てくれていてなんだか嬉しいですね(笑)。

■やりたいことと課題点を盛り込んだ授業で、実践的な経験を積んでいく

ーー授業では、どういった部分を学習のメインに据えていましたか?

秋月:要求を自分で整理して、情報設計した上でデザインまで落とすという、オーソドックスな流れを一度通して体験してみたくて、そういったカリキュラムを組んで頂きました。ただ、その中で先ほどの「エンジニアとのコミュニケーション」に課題感を感じていることに気付き、そこにもフォーカスすることになりました。最終課題でも柔軟に変えて頂きましたよね。

岡部私はいつも最終課題前に「どんなことをやりたいか」を生徒さんに聞くようにしています。最後の時間でもあるので、なるべく納得のいく形にしたいんです。ヒアリングして、毎回の授業でもそれらをカバーできるようにチューニングしています。秋月さんの場合は「プロセスを一通り復習したい」というオーダーに「エンジニアとのコミュニケーション」という課題点を加えた2点を重点的にやっていきました。

最終課題

最終課題では一連のプロセスをしっかり復習

ーー先ほど「フィードバックをもらえない」という話がありましたが、初めて同じデザイナーから受けたフィードバックはいかがでしたか?

秋月:最初に基礎的な部分を学んだのですが、その辺りも実は独学だったんです。マージンをどれぐらいあけるのかとか、情報の置き方など、「なんとなくで作っているけど、本当にあっているの?正しいの?」と、内心とても苦手意識を感じていた部分。フィードバックを頂いたことで、だいぶ払拭できました!

岡部デザイナーって、抽象的でふわふわしてて正解のないものを形にする仕事。しかもアウトプットには細かなルールがあり、やらないといけないことも沢山あります。教わりきれなかったり、やりきれなかったり、悩みを抱える方も多いですよね。秋月さんも、周りの人から教わる機会が無かったんだろうということは感じていましたが、上流の情報設計部分などはとても上手。それならきっと、もっと手を動かす部分でもやれるし、バランスをとれるはずだと感じていました。どんどん形を作っていけば自信もつくし、自分の幅も広がる。キャリアについて考える機会にもなるはずです。

ーー授業の中でも、キャリアについての話をしましたか?

秋月:最後の授業で、手を動かす方か、上流の設計か、どちらに行きたいのかという話をしました。今回上流の業務を担当することになり、自分としてもそこまで苦手意識はない、でも手を動かすこと自体は好き、という状況で、バランスを取りながらやっていこうと考えていました。でも、これからのことを考えると上流部分をやっていったほうがキャリアアップにはいいのかな、と考えるきっかけになりましたね。私は自分のことを「ビジネスライクデザイナー」なのかなと思っていて、アーティスト的な「作りたいものを作るデザイナー」ではないのかなと。

岡部:デザインって「設計」であり「表現」ではないから、胸をはって「デザイナー」を名乗っていいと思います!日本の美術教育ではファインアートの世界にデザインを置いてしまっているから、誤解してしまう人も多い。でも、デザインとは設計すること。人から話を聞いて、人が欲しいものを組み立てていく職業なんです。秋月さんはそれがしっかり出来ているからデザイナーなんですよ!個人的には、「本質をつかむ」という部分がとても強いなと思っています。

ーーおかちゃんはいつも生徒さんにおすすめの本を沢山紹介していますが、今回あがったのはどんな本でしたか?

秋月:特に良かったのは「ソフトウェア・ファースト」。行きづまった時に読み返したいと思える本でした。しかも私がAmazonのカートに入れていた時に、ちょうど会社の経営陣が「この本いいよ!」と紹介していたんです。結局、会社の皆で読むことになりました(笑)。

岡部:本当に良い本ですよね!PMをやっている方には必ず進めています。知らないワードを調べるだけでも初心者にとっては勉強になるし、中級者・上級者にも発見がある。プロダクトは組織全体で作っていくものだということがわかる、非常に良い本です。

秋月:私的には「そうそう!」と思うことが多かったのですが、営業さんなどにとっては難しかったようなんです。前提認識が異なる人同士で仕事をしていて、そんな人同士が一緒にプロダクトを作っていく。そのためには、「違いがある」ということを認識した上でのコミュニケーションが必要なんだと実感しました!

■メンターが試した"守破離"を、ナレッジとして蓄えていく

ーー3カ月駆け抜けてみて、如何でしたか?

秋月:実際に活躍しているデザイナーさんと同じやり方で課題に取り組み、フィードバックをもらえてとても良い機会になりました!

岡部:私自身、今秋月さんと同じ領域の仕事に関わっているので、そこで試したり検証したりしていることを伝えていくようにしていました。「今、これを試してみてて、上手くいくことがわかった!」というような情報交換がメインの回も多かったですね。デザイナーは基礎を守りつつ破っていく場面も多い職業なので、守破離についてお話する機会が多かったですね。

ーー今後デザイナーとしてどのように働いていきたいか、イメージはありますか?

秋月:今は会社の事業をグロースさせるために自分のスキルを活かし、伸ばしていきたいと思っています。あとはやっぱり、様々なプロジェクト・案件を経験してみたい。今の仕事も大切にしつつ、タイプの異なる人たちとのお仕事ができたら別の考え方もできると思うので、たくさんチャレンジしていきたいですね。

岡部:秋月さんの授業は「一緒に走る」イメージでした。秋月さんは深く考え、「こう考えたから、こうした」と伝えることができる方なので、それをバリューにしていけると良いなと思っています!また是非お互いにロジック武装をして、ばちばちとやりあったりできたらいいですね(笑)。

秋月:あの時、深夜のテンションで「えいや!」とPTDに申し込んで良かったです(笑)。ありがとうございました!

Interview&Text:Shiho Nagashima

※2021/3/1追記: 新規受付は停止いたしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?