"アソビ"の会社がエンゲージメントと研修の会社になった2022年の振り返りと2023年に向けて
0.アソビは終わりだ
アソビのモデルコースを共有する「PLAYLIFE」、ホテルと周辺地域のアソビ方とマーケティングを支援する「コトプロ」、アソビ・学び・つながるコミュニティ「遊部」からバヅクリにリソースを集中して1年半。
ついに2022年2月1日に社名を「PLAYLIFE」から「バヅクリ」へ変更した。
アソビはあくまで手段。僕たちが本質的に求めているのはヒトとヒトとの「つながり」。そして、BtoCでアソビの良さを広めてもインスタグラムとgoogleには勝てない。
僕たちの社会に対する存在価値を最大化するために、誰も成し遂げたことのないBtoBでアソビを通して「つながり」を作る。
テレワーク、働き方改革、ダイバーシティ、VUCAの時代において、コミュニケーションが希薄になり、人間関係や心理的安全性の課題を解決するのが「バヅクリ」の使命だ。
9年前にアソビで起業した僕は、アソビの本質とこれからの社会課題に気づき、つながりの会社に生まれ変わった。そして、「この世から孤独を無くす」ミッションはそのままに、ビジョンを「仲間を作り、未来を創る」として、走り続けてきた。
1年を振り返り、来年から目指すべき方向性を示していきたい。
1.サービスの進化
オンライン×社内イベント
⇒リアル・ハイブリッド×組織開発・人材育成サービスへ
当初はオンラインでの内定者フォロー、若手社員のフォロー、労組イベント、社内イベントが主力サービスではあったが、コロナが落ち着いてきたことあり、リアル/対面・オンライン/リアルのハイブリッド型のサービス提供を開始した。これにより、バヅクリ=オンラインではなく、チームビルディングニーズ全体捉えることができ、提供できる価値の幅が広がった。チームビルディングNo1を目指すうえでの布石を強固にした。
また、社内のつながり作りという組織開発のアプローチだけではなく、社員の育成という人材開発のアプローチで研修サービスも提供開始した。アクセンチュア、グロービス、リンクアンドモチベーション出身の「学びのプロ」とアナウンサー、イベントMC、結婚式の司会者、役者という「コミュニケーションのプロ」がタッグを組んだ「チームビルディング」×「スキルアップ」で、やらされ感なく受講生同士が助け合い刺激し合えるアクティブラーニングの研修だ。レジリエンス、OJT、1on1、ビジネスマインド、仕事の進め方、営業、クリエイティブシンキング、ロジカルシンキングをはじめとした内定者/新入社員用の研修から、Z世代を部下に持つリーダー/マネージャー層向けの1on1/OJT/心理的安全性/リーダーシップまで約50プログラムを約半年で開発した。
さらに、チームビルディングを組織開発へと進化させるために、「バヅクリ・エンゲージメント」と「バヅクリ・ウェルビーイング」をリリースした。これらはエンゲージメントやウェルビーイングの課題整理/目標設定から、評価項目の設計、社員への参加促進施策、ワークショップの企画・運営、効果測定までを一気通貫で支援する組織開発コンサルティングサービスだ。エンゲージメント調査を実施してはいるが、その後の改善活動で何をして良いかわからない、調査を受けた社員が結局何も変わらないことに不満を感じて逆にエンゲージメントが下がる、ウェルビーイング施策をやりたいが何をして良いかわからないという課題を解決するためのサービス。エンゲージメントの評価項目である「やりがい」、「自己成長」、「支援/承認」、「心理的安全性」を、社員が興味のある学びやアソビのワークショップを通じて向上させるというコンサルティング会社や研修会社でも実現が難しいアプローチができる業界唯一の付加価値を提供する。すでに、大手のコンサルティング会社、通信/IT、銀行など確実に広がってきている。
2.体制/教育/オペレーション強化
社員数2倍成長/組織と教育に向き合う
1月時点の社員数は15名。12月末時点の社員数は32名。1年で2倍の規模になった。バヅクリは純粋なHRテックでもなく研修でもない。どうやってバヅクリの価値を訴求するかで当初は採用に苦労したが、カジュアル面談強化、面接官のトレーニングで安定的採用が実現できた。事業の成長と共に、どんどん求められるスキルとマインドセットが上がるので、どこまでいっても正解はないが、引き続き、ヒトと事業とMVVの方向性/目的が同じメンバーを採用し続けていきたい。
2022年1月の集合写真
2022年12月の集合写真
そして、教育についてもこれまでのOJT教育プロセスを刷新し、入社1週間は社長の僕が自ら研修を行い、そこから現場でOJTを行う。職種別かつ役職別のスキルマップを設計し、メンバーそれぞれが何のスキルが足りていないかを可視化して、個人のキャリア目標とすり合わせて、仕事を通した自己実現に向けた能力開発を行った。また、全社研修や各チームミーティングの中でノウハウ共有会を定期開始し、とにかく人と教育に向き合った。また、みんなのウェディング時代からの僕の師匠である現弁護士ドットコム会長の内田氏が社外取締役に就任して頂いた。
もちろん、20人の壁も存在した。グループからチームへと組織が進化するうえで、様々なコミュニケーション課題や部門間の連携課題にぶち当たった。
考え方の合うメンバーと合わないメンバー、昔からいるメンバーと新しく入ってきたメンバーのコミュニケーションの公平性と多様性のバランスを保つために、まずは役員陣の考え方や接し方を変えた。さらに、1on1の機会を増やし、リーダー研修やバヅクリの自社導入を通じて心理的安全性を高め、相談しやすいバヅクリを行った。組織とコミュニケーションの最適化は会社の成長と共に継続的な課題としてこれからも取り組んでいく。
また、案件数が増えてヒトを増やすだけではなく、社内の業務の見える化を行い、業務改革(BPR)を行った。サービスも人も案件も増えると、業務量と複雑性が増す。オペレーション効率が悪くなるとヒトを増やしても生産性が上がらない。そのために定期的な業務の棚卸とそぎ落としが必要となる。DeNAやチェンジで培ったBPRスキルがここにきて役に立った。
資金調達も行い財務体制も盤石な基盤を構築した。バヅクリの未来を信じて新たに株主になって頂いた方々と、PLAYLIFEから支えてくれている株主には感謝の言葉も見つからない。本当にありがとうございます。日本初のつながり作りの会社として必ず上場します。
3.起業家から経営者へ
ヒトと組織の親になる
役員もリーダーもメンバーも結局は社長が育てなければならない。
もちろん社長一人で全員を教育することは難しいので、役員やリーダーと協力して進めるところもあるが、根本は社長の仕事であると思う。
社員の自己実現と社会貢献のため。
会社の成長と顧客価値拡大のため。
社長自らが次のステップへ上がり更なる夢を追求するため。
ゼロからイチを創り世の中を変える起業家から、ヒトと組織と社会を育む経営者へと意識が変わってきた。
前までは、もっとおもしろいサービスやプログラムばかり考えてきたのだが、今はどうやったらヒトが成長するか、どうやったら事業が成長するかばかり考えるようになった。
おもしろいことよりもおもしろいことを生み出すヒトと組織を育てる。
褒めて、叱り、導き、諭し、その人の視点と鳥の目の2つで向き合う。
できる人間は教育など必要ない。だからできる人間になれば問題ない。もしくはできる人間だけ採用すればよい。昔はそう思っていたのだが、スタートアップの場合は最初からできる人間は存在しない。ここにきてスタートアップの成長のカギは教育だと思い知らされている。物事をシンプルにわかりやすく伝え、それをやってもらい自分の中で消化してもらい、実績と自信をつけることの繰り返し。情報量が多すぎてもいけない。与えすぎてもケアしすぎてもいけない。自ら考えさせなきゃいけない。
新しいやりがいに気づけた一年だった。
4.2023年に向けて
A.業界唯一エンゲージメントの打ち手
B.社内イベントDX No.1
C.秘密
バヅクリを開始してから2年半。
今までは全方位で戦ってきたが、これからは選択と集中でメリハリをつけた戦い方をしていく。
具体的には上記の3点。
まずは業界唯一のエンゲージメントサーベイ+打ち手を提供している強みを活かして、もっとお客様の数を増やしていきたい。
さらに、競合優位性が高く付加価値が高いところに集中して、そうじゃないところにリソースを割かないor自動化or辞める。
そして、これまでお客様のためにやっていた業務をシェアドサービス化してより付加価値の高いサービスに昇華していく。
社内イベントに関しては今までで2000回以上を開催しているので、おそらく業界1位ではないかと思う。その強みを活かして社内イベントDXサービスとして進化させていきたい。
5.さいごに
この一年間僕についてきてくれたバヅクリメンバーに心から感謝したい。
僕たちは世の中に生かされている。
いつか僕たちが世の中に恩返しできるよう
来年もバヅクリの未来を加速させていきたい。
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