背表紙に並べたら映える&面白い岩波文庫を4選ご紹介
岩波文庫の中で面白いと感じ、且つ背表紙で並べたらキレイになりそうな並びのものを4つ選びました。
まぁ、私の気まぐれということでお願いしますw
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お品書き(アントナン・カレームさんばりにw)
①月と六ペンス/サマセット・モーム
②アイスランドの漁夫(漢字で表記したくなかったのでお許しくださいw)
/ピエール・ロチ
③プラトーノフ作品集/アンドレイ・プラトーノフ
④フランス短篇傑作選
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①月と六ペンス/サマセット・モーム
主人公は画家のゴーギャンさんをモデルにしたとされるチャールズ・ストリックランドさん。
自分の妻子を見捨てるほどの相当なろくでなしだが、美術の腕は超一流だ!
しかも、ストルーブの奥さんになぜか分からないが惚れられてたw
人間の心理描写が巧みに描かれ、複数からなる人間ドラマが秀逸。
ストルーブの旦那が不憫だ…w
ストリックランドさんは自分の故郷をタヒチに身をおいてついに安穏の時を過ごして亡くなる。
低俗で退屈な日常生活から抜け出し、理想と究極の美を求めて何度も何度ももがき苦しむストリックランドさんの泥臭い奮闘ぶりも人間くさい。
ろくでなしだがw
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②アイスランドの漁夫(氷島の漁夫)
/ピエール・ロチ
こちらは海洋小説。物語のあらすじは薄く欠陥でなんてことはない。読んでても別に楽しくもつまらなくもない。
しかし、これは北フランスにあるブルターニュ村で漁夫を勤めるヤン・ガオとヒロインである資産家の娘との恋物語ではない。
その村に住む色んな人々の背景や人間ドラマ、ヤンさんが漁業に出ている中での海の描写が美しい。その描写がその欠陥を補い余るほどの長所だ。
自然と共にするというのは死と隣り合わせということでもあるのかもしれない。
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③プラトーノフ作品集/アンドレイ・プラトーノフ
お次にご紹介するのは社会主義、共産主義という政治色をスパイスにした癖のあるロシア料理ですがご賞味あれ。
忘れられないお味になりますよ。
生々しい海鮮料理。味の濃さは副菜にしてはちと邪道だろう。お水を5杯くらい欲しくなる濃さ。
だが、忘れられない。
生きる実感を味わうのは性行為での快楽や食べ物の美味しさのみではない。飢餓と極限の恐怖から来るハングリー精神だ。
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④フランス短編傑作選
さぁさぁ、皆様おまたせしましたー。終盤のメインディッシュのご登場です。
ちと量が多すぎるかな?w
フランス国家最優秀職人章 (M.O.F. Meilleur Ouvrier de France)クラスの豪華フルコースだ!
燦然と輝く18編の料理の様々な味で皆様のご気分を何度も揺さぶり続ける!あぁ!なんてことだ!その人間の内面の感覚神経による気分の悪さも隠し味の1つとして利用されている!幻想小説から怪奇の苦々しい味、ユーモアと暖かさあふれる優しい味、唐辛子の辛味で塗られた緊張感あふれる味、執拗にねちっこい食感とさっぱりとした食感。それぞれのフランス料理の料理人たちはおのれの技量がどこまで通用するのか、それを灼熱で熱された鉄板やフライパンの如く、戦い続けてきた!桃李満門!
C'est la vie。それが人生。
Il faut de tout pour faire un monde。
世界を作るためにはすべてが必要だ。
Impossible n'est pas français!!!!!
我がフランス語は世界一ィィィィィィィ!!不可能という言葉はないイイイイイイ!!!(ジョジョのシュトロハイムさんばりにw)
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デザートは『ヘルマンとドロテーア』で。
おしまい!w