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ラグビー初心者のインターン生が花園を見てすっかり魅了された話

2021年1月3日午後4時5分。ラグビー観戦が仕事から楽しみに変わった瞬間。

お正月で家族団欒の中、花園の試合が気になって仕方ない。気がつくと私は、おばあちゃんの作ってくれたおせちの黒豆を食べる手を止めて、花園準々決勝、東福岡vs東海大附属大阪仰星の試合を真剣に見ていた。

私はPlayer!でラグビーの試合速報や編成業務を担当している。

年末年始の風物詩、全国高校ラグビー大会。通称「花園」と呼ばれる、高校ラガーマンの憧れの舞台である。今大会は第100回の記念大会であったが、私にとってもラグビーを好きになった記念の大会となった

私は花園を迎えるまで、ラグビーに関して全くの初心者だった。

むしろ、新体操を高校まで13年間と、ラグビーとはかけ離れた競技に青春を捧げてきた。

大学生になり「スポーツ関係の仕事がしたい!」と言い続けてきた自分の気持ちを確かめたく、Player!でインターンとして働き始めた。そこでラグビー担当を任された。これがラグビーと向き合うきっかけになった。

ラグビーの試合をしっかり見たのは、2019年のワールドカップスコットランド戦。大学の友達の家に何人かで集まってテレビ観戦、スコットランドに勝利したこと感激。近くの公園でスクラム、ブラックなんとかごっこをするという、にわかの極みみたいな思い出はあるが…笑

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花園に備えて、初めてラグビーマガジンを買った。

トライをしたら何点なのか、それすらもわからない中で花園速報に向けての準備が始まった。

正直、ラグビーに関しては無関心だった。だから、良くも悪くも仕事としてラグビーと向き合っていた。いち早くラグビーファンの人に速報を届けたい!という思いはあれど、「任された仕事だから頑張ろう!」という思いが勝っていたというのが本心だった。

それでも、基本的な情報は入れておかなきゃいけないな。と思い、開幕前に初めてラグビーマガジンを買った。そしてくつろぎながら、軽い気持ちで読み始めた。

これが面白い。

・チームのプレーの特徴
・過去の戦績
・選手たちの身長体重
・どうやって花園まで勝ち上がってきたのか

今までまともにスポーツ雑誌を読んだことのないわたしには大変興味深いものだった。

高校生でFW平均体重80〜100キロって、どんだけ努力して体づくりに励んだんだろう。部員数はチームによってこんなに差があるんだ。それぞれのチームでプレーの特徴がこんなにも違うのか。

「フィジカル生かし縦横に攻める」
「鉄壁の防御をベースに頂点睨む」
「伝統の『魂のラグビー』で挑む」

こんな風にキャッチコピーが付けられた高校は、いったいどんなプレーをするんだろう。部員数16人で戦うチームはどこまで勝ち上がるんだろう。

そんなこと想像していると、花園開幕が一気に楽しみになっていた。

花園開幕!

2020年12月27日、ついに花園が開幕した。

開幕早々、ラグビーの「すべてをかけている」姿に衝撃を覚えた。

身体のすべてを使って、敵に突っ込む。点数を取りに行く。ボールを死守する。ラグビー未経験の私には、どうして怪我を恐れずに人に突っ込んでいけるのかわからない。が、それが新鮮であった。

新体操は対面競技でないため、すべてをかけるといっても、メンタルを整えて、練習の成果を発揮できるかが試合を左右する。サッカーだって、主に脚で戦うから、身を粉にして人に体当たりなんてしない。

だからこそラグビーの心身ともに「すべてをかける」その姿勢に魅了された。

これは、試合を見ながら、わたしが書いたメモの一部である。

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・全身全霊とはまさにこのこと
・恐れずにタックルを決める姿は痺れる
・敵陣から一気に、素早いパスを回して自陣まで快走してトライを決めるシーン、個人的には好き(笑)
・御所実業がモールを30m押したときは、流石に叫んだ

マガジンを読んでキャッチコピーから連想したプレースタイルと、実際のプレーは、ちょっと違ったけれど、チームに特色があることは初心者でも分かった。

もっとラグビーのルールを知りたい!その一心で花園期間中にルールの勉強を始めた。

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ルールは知れば知るほど面白い。試合終了を意味するノーサイドは、戦いが終わったら敵も味方もなくなるということと知ったときは、ほっこりした。

もっと試合を見ていたい…そう思わされた戦い。

気がつけば、花園も終盤戦。ベスト8が決まり1月3日の準々決勝を迎えていた。「東福岡vs東海大大阪仰星」最も印象に残った一戦である。

もっと試合を見ていたい…そう思わされた戦いだった。

引き分けで迎えた、後半ロスタイム。

"絶対に勝つ"というオーラが両チーム全選手から発せられてる。ラストワンプレーにかける気迫は、画面越しでも感じられた。


試合が終了したとき、ロスタイムが18分もあったことを知る。(これは過去最長らしい)

今までラグビー速報をしていた時は1試合30分ハーフの試合は長いな…と思っていた自分が、延長の18分を一瞬に感じたのだ。

激闘を終えた高校生たちは、さっぱりとした、出せるものはすべて出し切ったと言わんばかりのとても良い表情をしていた。

ラグビーのルールで引き分けの場合は、抽選でどちらのチームが次に進むかを決めるのだが、どうして抽選なのだろう、もっと試合を見せてほしいと願う自分がいた。

と同時に、あぁ、来年も花園を見よう、このチームを応援しようと思った。

自分が心動かされる、その瞬間に出会いたい

1月9日、第100回花園は閉幕した。

高校生の大会は「3年生最後の…」がつきものである。来年になったらメンバーが一新されるかもしれないし、今年花園には出られなかったチームが大躍進を遂げるかもしれない。あの一瞬を見逃さないように、追いかけたいし、より楽しむために、もっとラグビーについて知りたい。

そしてもう一つ。いつか現地でラグビーを見たい。実際に見て、ラグビー選手のサイズ感を確かめてみたいし、迫力を体感したい。

仕事の一つであったラグビーでたくさんの心動かされる体験をした。そんな年末年始だった。

執筆 わかな @NakazawaWakana

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