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より良いインプロのために〜「今」を生きる指針〜

インプロ(即興芝居)は、台本のない世界で生まれる魔法のようなものです。
しかし、その魔法は偶然ではなく、ある種の「在り方」から生まれます。

① 安全よりもリスク

インプロにおいて「リスクを取る」とは、大げさなことをすることではありません。
むしろ、シンプルに「今必要なことを今やる」こと。

展開を先送りにしたり、変化を弱めたりせず、目の前の状況に対して素直に反応する。
例えば、相手が「別れよう」と言ったのに、「いや、まだ話そう」と未来に引き延ばすのではなく、「そうか、じゃあ最後に一緒に踊ろう」と今に飛び込む。
その瞬間こそが、インプロの生命力を生みます。

安全圏にとどまるよりも、思い切ってリスクを取る。
それが、舞台上の空気の密度を高め、観客の心を動かすのです。

② 発明よりも発見

インプロでは、「次に何をしよう?」と考えてしまうことがあります。
でも、良いインプロは「発明する」のではなく「発見する」ものです。

例えば、相手が少しだけ笑ったなら、それを見落とさず、「今、笑った?」と問いかけてみる。
そこから新しい感情の動きや関係性の変化を生み、物語が転がっていくのです。

発明と発見の差は、今この瞬間が豊かかそうでないかの認識で分かれます。
「今この瞬間には何もない…」と思ってしまうと、何か新しいものを生み出そうとします。
ですが、「今この瞬間にはたくさんのものがある!」と思えると、その瞬間から何かを見出そうとします。
そして実際、その方が驚きもあるし、観てるお客さんも共感できるのです。

③ 正しさよりも楽しさ

「インプロはこうあるべき」「この考えが正しい」という考えに囚われすぎると、自由さを失います。
ルールやテクニックは、相手と遊ぶための道具。大切なのは、それを使って相手をインスパイアすることです。

僕が思う最高のインプロは、その場にいる全員が楽しんでいるもの
演者も観客も、今ここで生まれる出来事にワクワクしている時、インプロは最高に輝きます。

インプロは生き物である

インプロは宗教ではなく、「こうすれば正解」というものもありません。
それは、常に今この瞬間を動き続ける生き物のようなもの

だからこそ、今の自分たちにとって「必要なもの」「楽しいもの」「インスパイアされるもの」を探し続けることが、インプロの本質なのです。

そうすればインプロはもっと自由に、もっとスリリングに、もっと楽しくなるはずです。

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