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グラレコで見えてきた、インプロの有用性

先日、グラフィックレコーダーの黒木歩さんとお話をさせてもらって、自分が今考えていることや話したいことを視覚化してもらうという機会をもらいました。
それによって、最近の自分のテーマである「インプロの有用性とは?」という答えが浮かび上がってくるという面白い体験をしたので、今回の記事ではその一部を文字起こしして、シェアしようと思います。

演劇経験のない劇団にワークショップをして

最近Clubhouseで、演劇やったことないけど劇団立ち上げましたって人がいて、その人がハッピー&ポジティブ&ヘルシーな人だったから、「よかったらインプロ教えに行きますよ」って声かけたんですよ。
そこからすぐ話がまとまって、オンラインで教えに行ったら、メンバーが演劇やったことない奥様方ばかりだった。普段パフォーマンス向けや俳優向けのワークショップとかをよくやるから、どうだろうなあって思ってたんだけど、めちゃくちゃ楽しんでくれて、「やっぱりインプロ凄いんだなあ」っていうのを改めて知ったのね。

価値観とか思想が先進的で革新的だし、最近流行ってる「心理的安全性」との親和性も高いし、むしろインプロの方が理屈でわかるっていうよりも体験が出来る。「相手にいい時間を与える」とか「失敗をオープンにする」とか。向こうもインプロだとそれが出来ますよねとも言ってくれた。
それでインプロってもっと一般の人に広めていっていいし、その文脈を考えた方が良いって最近思ったのね。「インプロは即興のお芝居です」って説明をよくしちゃうけど、「じゃあインプロで何が得れるの?」ってことを具体的に言語化することが出来れば、もっと多くの人に伝わるんじゃないかなあと思って、ちょうど今考えてるんですよ。

「台本がないと怖い…」から「台本がないから楽しい!」へ

今2つ思い浮かんでて、文言が。1つは『「台本がないと怖い…」から「台本がないから楽しい!」』っていう変化。これ一番わかりやすいと思ってる。
これ「下手から上手いへ」っていう変化じゃないのがポイントで、インプロって技術を磨くってことよりも、台本がなかったり、先が見えないことへの認識を変えていくものだと思うんだよね。先が見えないから面白い、どうなるかわかんないからワクワクするっていう風にシフトさせていく。これがインプロを学ぶ上での本質だし、わかりやすい。とりあえずこれが1つ。

創造的な関係性と場作り

もう1つは『創造的な関係性と場作り』。これは集団で1つのものを作る、演劇でもそうだし、企業のプロジェクトでもそう、とにかく皆でアイデアを出し合って1つのものを作りましょうっていうチームプロジェクト全般に対して言えることだと思ってるのね。
例えばアイデアを出すってなった時に「私のアイデア採用されるのかな…」とか「どうせ出してもあの人が全部決めちゃうしな…」ってなっちゃうと良いものって生まれない。でもこれって演劇の世界でも一般社会でも起こってる気がしていて、対等にアイデアを出し合って作っていくってことよりも、誰かのアイデアに従って皆が動くってなっちゃってる。
インプロって即興で皆で作っていくからこそ、前提として「創造的な関係性と場」がないと成立しない。しかもそれが成立していれば成立している程、パフォーマンスが良くなる。だからインプロを実際にやることで、結果的に創造的な関係性や場が構築されると思うんです。やりたいアイデアを出し合ったり、受け入れあったり、違う時は違うってポジティブに伝えたり。そういったことをインプロでは普通にやってるけど、これ世の中にとってはあり得ない関係性なわけで(笑)。だからチームで学ぶことはもちろん、場作りをするリーダーが学ぶ価値はあるんじゃないかなあ。

日本の社会構造に対して

演劇の世界の話をすると、本当は演出家と俳優が同じ作品を同じ熱量と仕事量で作っていくのが理想だと思ってて、最終的な決定権は演出家にあるかもしれないけど、俳優も作品のアイデアをどんどん言えた方が良いと思ってるのね。
海外だと演出家と俳優の関係性が対等であることは当然だと思われてるし、俳優もプライドを持ってどんどん作品のアイデアを出したりするのね。でも日本では、トップダウン式の社会構造、上が決めて下が従うのが当然でしょって考え方が演劇の世界にもそのままスライドされちゃってて、そんな状態のまま創作活動をしちゃってるから、演出家が全ての権限を持ってコントロールする、ってなってしまってる。
即興であれ脚本であれ、0から作っていくにしても、1つのゴールを目指すにしても、皆が積極的に関わり合うことが理想的で、そのためには「アイデアを出していいよ」「失敗しても良いからチャレンジしよう」っていうことをチーム全体が共通認識を持って奨励し合うって関係性が必要なのね。これって1人の認識の力だけではどうしようもない問題。
さっきまでの話とまとめると、台本がないことが「怖い」から「楽しい」へ変えることは個人のマインドの問題なんだけど、「創造的な関係性と場」っていうのは2人以上のチームで扱うべき問題なんだよね。

まとめ

インプロの有用性は
①「台本がないと怖い…」から「台本がないから楽しい!」というマインドに変われる!
②創造的な関係性と場を作る方法と実践が、体験を通してわかる!
※個人単位で変えることはもちろん、チーム全体を変えることが出来る!

↓全編。後半では劇団しおむすび(僕が大学時代に作った劇団)や結婚の話もしてます↓

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黒木歩さん、ありがとうございました!!!

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