【WSフェス2024・レポート】「皮膚感覚からのGIVE&TAKE~触覚の不思議」ファシリテーター のぶ(ウータン)9月23日
ラボ研究生 豊田ゆきのです。
ワークショップ・フェスティバル2024のレポート記事です。
2024年9月21日~23日。
アーツ・ベースド・ラボ主催、ワークショップ・フェスティバル2024が無事に終了しました。
このフェスティバルは、ラボで主催している
「アーツ・ベースド・ファシリテーター養成講座」
「プレイバック・シアター実践リーダー養成プロジェクト」
「アプライドドラマ研究会~プラクティショナー養成講座」
を修了した方々が実践の場を持つための第一歩として、昨年11月にはじめて開催されました。今年はワークショップ・フェスティバル2024として第2回目となりました。
フェスティバル3日目午前に行われたワークショップ「皮膚感覚からのGIVE&TAKE~触覚の不思議」のファシリテーター のぶ(ウータン)さんは、今年1月からの「アーツ・ベースド・ファシリテーター養成講座 第4期」を修了されました。
ウータンのワークショップは、(想像上の)卵を優しく手にのせるところから始まりました。大事なものを手の中に包み込み、それを感じる。日常生活と離れていき、一気にワークショップの世界へ入っていきました。
次にちょっとドキドキのクイズ(Touch&Guess)。袋の中にあるいくつかの木製のブロックからひとつを取りだし、手の感触だけで何の形か当てていきます。丸・正方形・六角形・ハート・花・トラック・家・猫・犬…。
また、そのブロックが丁度はまる型抜きの方も、同様に何の形が当てていきます。これが意外と難しい。手のひらでの感触というより指先の触覚を働かせていきました。
もっと簡単に当てられそうな気がしていたのですが、普段いかに視覚に頼っているかを実感しました。
そしていよいよ登場したのが「手触りがお気に入りの大切なもの」。参加者が各自お気に入りのものを持参して来ていました。タオル・鉱石・木片・マスコット・皮製品・ブラシ・ビニールポーチ・ぬいぐるみなど、ひとそれぞれ。
自分の名前とそのお気に入りのものを一言で表し、自己紹介。
そのあと、いくつかの触り方で自分のお気に入りを触ってみました。表面を撫でる、包み込む、重さを感じるように手に乗せる、ぎゅっと押してみる、輪郭をなぞるなど。参加者からも触り方を募ると、絞る、投げる、つまむ、挟むなど…もういろいろ!その触った感覚を言葉でメモに記録しました。
そんなふうに、お気に入りのものと付き合っているうちに、なんだかさらに愛着がわいてくるのでした。この一連を「触楽」というのだそうです。この体験を経て、あらためてお気に入りのものを一言で表現、ほとんどの方が最初の表現と違うものになっていました。
私は自分とは距離のある ”もの” という位置関係から、距離が縮まり何か情緒的なものを共有した ”同志” みたいだなと思いました。
最後はバランスボールを使ったワーク。二人一組で1つのバランスボールを片手ずつで持ち、ボール自体の触覚を味わいつつ、自分の手がボールの上にある時と下にある時との違いを感じてみました。その状態から今度はどちらかがリードしてボールを動かしていき、もう一人はボールに触れたままその動きについていきました。
ファシリテーターの「ボールは落としちゃってもいいんですよ」の声掛けでその動きは大胆にどんどん大きくなり、二人で立ち上がり全身を使ってボールを挟んで、もうどちらがリードしているのかわからなくなっていきました。ボールは背中から肩、腕の上を通り、二人の動きは息を合わせてダンスでも踊っているよう。なんだかとても楽しくなっていきました。
ボールに触れてそれを通して人を感じる。そして、そこに相手との関係が生まれると共に、相手の力加減や意図を受け取りこちらも送ることによって、エネルギーの交換が起こっているような感覚がありました。
お気に入りのものとそれに触れることにより深まる自分との関係、そしてものを触って感じながらそのものの先にいる人のエネルギーをお互いに感じる、そんな体験をしました。
触覚って不思議でした。
ワークショップ終了後、ファシリテーター のぶ(ウータン)さんに研究生二人がインタビューしています。3人の中で起きているエネルギーの循環…ぜひご覧ください。