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ボトルシップが透過性を握る

家を掃除していたらボトルシップを見つけた。
全く記憶にない。
何処の大海原から彷徨ってきた船なのか見当もつかない。
作った記憶も買ってきた記憶もない。
ボトルシップには申し訳ないが、この船に関することは一切合切記憶から抜け落ちているらしい。

ポケモンルビーサファイアの「すてられぶね」を連想させる見た目からは哀愁を感じさせる。
そんなボトルシップ。お洒落なのでこのまま飾っておこう。

ボトルシップというものは不思議な置物だ。
一見ありきたりな造形だが、シンプルさの裏には独特な魅力を解き放っている。

その奇怪さは作り方の工程にある気がする。


引き起こしタイプ
マスト以外の船体を瓶の外で組み立てておき、瓶の中でマストを起こすやり方。
船体は、いくつかに分解するかそのまま瓶に入れることができるサイズである必要があるため、大きさが制限される。欧米によく見られる作成法である。
分解・組み立てタイプ
引き起こしタイプ以上に細かく分解し、瓶の中で再び組み立てるやり方。部品が細かいため小さな口の瓶でも大きな船を作り上げられるが、高度な技術を要求される上、非常に手間がかかる。
偽ボトルシップ
瓶の底を切り抜き、あらかじめ組み立てた船の模型を入れて底を接着するなど、何らかの方法で完成品の船を瓶の中に入れたもの。安物によく見られる。(Wikipediaより引用)
の三種類が主な作り方らしい。


いまいち合点がいかない。
いや確かに作り方はそうなんだろうけど、実際に見てみないと信じがたいのである。

ということで作っている動画を見てきた。
予め分解したパーツを中で組み立てていたのだが、中々難しそうだった。
糸みたいなやつが複雑に交差していてよく分からなかった。

本当は分解などは建前で、実際はもっと重大な秘密を隠しているのではないか。
本当はガラス瓶が一時的に透過しているのではないか。
などというのは夢物語なのだが。
ボトルシップが透過性を握っている可能性を考えてしまうほど、工作の過程に魅力があるのだろう。

暇があればちゃんとボトルシップを作ってみたい。
そして透過性の謎を信じたい。
ボトルシップには夢があるのだ。

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