撃沈と回復のあれこれ
先日の木曜日は職員の一部と利用者様たちのワクチンを打つ日だった。やっとこの日に漕ぎ着けた。
が、何故だか昼くらいから謎の吐き気と頭痛に襲われていた。
もうすぐ退職なさるナースさんが居るため、ボスの好意で単発派遣のナースさんも居た。『すぐに募集かけても来ないかも知れないから、とりあえず今のうちに単発派遣のシステムにも慣れておいては?』とのこと。あくまで好意である。
が、特養のナースというのは医師不在のことが多いのでものすごくチームワークが大切。単発の方にやっていただけるとしたら雑用めいたものになってしまう。
それが、雑用を人に頼むのも嫌なのだ。何だか失礼な気がしたりして。
何だかその時の一つ一つは小さなことだけど、それが積もり積もって頭痛になったのかも知れない。
そして私は60近くまで生きて来て、その妙な気ぃ使いな性質を人に言えない傾向があるという。あからさまな親切でも出来たら良いのだけど、自分がされたら嫌だなと思い、色々と隠してバカみたいに一人で頑張ろうとするところがあるのだと、改めて実感する。あほやな~。
なんだかんだ言っても、その日が無事に終わった。全て部下の方々のおかげで終わったのだ。本当にいつも助けられている。
頭がぐわんぐわんする中をそろりそろりと帰って、その日は沢山眠った。
翌日は大分良くなった気がしたものの、どうしたことか道を歩いている途中でまた頭痛と吐き気。何度か引き返そうと思ったものの、無事に施設に辿り着く。残務が沢山あるので今日こそやり遂げたかったというのもある。
出勤して来るなりうちの優しいナースさんたちに『今日も4人も居るから無理しないで帰って下さい。』と言われた。熱があるわけじゃない。インコロテストも陰性。
でも、みなさん主に40代~50代なので自律神経系の辛さをよく知っているせいなのか同情してくれる。
いやー、帰っても良くならないだろうな。もっと詳しく言えば一旦帰れば一時的に良くなるけど、やり切った方が根本的な解決になるんだろうな・・・と思いつつ、ボスのところに行ったが口をついて出た言葉が『ダメだ、施設長!昨日から謎の頭痛と吐き気がする。』。
無理をしないでともちろん気を使って下さったのだが「しかし、栄養士採用の面接が。」と話は流れ、帰れないんかーい!と思ったのだが、結局帰らなくて良かったのだと思う。
何故ならば、現場をナースさんたちに任せ、ボスのリードで色んなことを一日中話す日になった。
『大丈夫?あの、今考えているのはね・・・』と人員採用の話をしてくれた。介護士さんの採用を常勤3人と夜勤専従を一人以上、あとは、単発派遣ではなく紹介派遣のナースも本気で入れてくれるとのこと。
採用は予算がかかる。いつもその話を聴いて来たので「ダメだ、こりゃ。」と思っていた。それも頭痛の種だったかも知れない。話を聴いていたら、何だか症状が軽減して来た。
もちろんこの夜もぐっすり眠ってその後日増しに回復にして今に至る。
よく考えてみたら『人は居なくなるし、採用は金かかるという話ばかりだし、ワクチンも往診の先生も手がかかるし、わー!もう嫌じゃ。』と口で言わずして『謎の吐き気と頭痛じゃ!』とボスに訴え、ボスはボスでそのことに触れず『わー!分かってるよ!何とかしてあげるよ!』というやり取りが非言語で行われ、実際に何とかしてくれたという図。
何か良くなった。
でも、格好つけないで今後は不満をきちんと言語化しよう。やるべきことから逃げてるだけだと思って鞭打ってばかりだったけど、自分だけではどうにもならないことばかり。肝に銘じて自分も大事にして行こう。