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言いにくいが
間違ったことをしている人を見ると一瞬気持ちが落ち込むのは『あ。また言わなきゃいけないんだ。』と思うから。思うからというよりは事実なのだ。
これが考え方の違いとか、個性の違いということで片づけられたらどんなに良いか?と思うのだけど、仕事柄言うしかない。命に直結するからだ。
それで頃合いを見計らってなるべく穏やかに『○○さん。それは違います。どうしてかと言うと・・・』と口を開く。
それが緊急の場合は『ストップ。』とか『ちょっと待って』とか言うわけだが、この時もなるべく優しく言うように気を付ける。
何故かというと、私の性根がきついということを自覚しているから。例えばベテランの医師が泣いてしまうくらいの事件が幾度かあったので極力気を付けている。
人は仕事だろうがプライベートだろうが自分の行動を阻まれると、何故だか自分自身を否定されたような気持ちになるらしい。
それはさておき、なんでこんなに気を使っているのか?なんでこんなに「あー、言うの、嫌だな。でも言わなきゃ。」となっているのか?というと、多分できれば良い人と思われたいからなのだろうな。
そして二つ目の理由は究極の面倒臭がり屋だと言うのも大きい。
世の中はどちらかと言うと言いたがりの人の方が多いようだ。人の間違いを見つけると嬉々として指摘したり、必要以上に興奮して『早く言わなきゃ!』と冷静さを欠くほどの言いたがりが多い。親切心からの人もいるかも知れないが、そうでない場合の人を見かける。
映画の批評が趣味の人、噂話が趣味の人は、批評したり悪口を言うことで、何やら自分が一段上の人間のような気がするのかも知れない。
おもろないので参加しないけど、そちら側の人のパワーだけはうらやましいとさえ思う。
『それ!関わりだ!今がチャンスだ!』と思う人がいる最中、私は『あー、言わなきゃ。』と暗澹としているわけだから、まあ、何と面倒臭がり屋なことか。
結局、この日はとあるナースさんが間違ったことをして余計にややこしくしようとしているのを観て、『違います。』と言ったわけだが、その後、その方は施設長に言いに行ったらしい。『うちの施設はこれまでずっとこうして来たのにこんなことをOhzaさんが言っています!』と。
あとから呼ばれたので「あのですね。今はあんなことしません。何故かというと・・・」とボスにも同じことを言って説明すると「そうだったんですね。他の人にも教えてあげて下さい。お手数ですが周知して貰えますか?」とのこと。
言いつけてやるという勢いだったナースさんはガッカリ&イライラしたみたいだったけれど、とりあえずボスが賛同したので分かってくれた。
『嫌だな~』という気持ちでも義務を果たしたところ『あ~、良かった。分かってくれた。』に変わった。
頑張れ。怠けものでパワー不足の私。