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諸々を『面倒だなあ』と思う悪い癖

相談員のトップの人が、再三に渡って正社員になりなされ!というお話を持って来る。
この方に限って言えば、非常に魅力的な方である。
どこが?と言うと、この施設に来てからずっと感じている『ズレ』を、この方が全部一瞬で整えてくれるような行動を目撃する時に、よくそう思う。

誰も利用者目線じゃないなー、いつも揉めているなー、トップが変なこと言っているなーという日々の中、この方に限っては利用者のために動いている。

そりゃあ業務負担が半端ないことだろう。だって全部一人でやることになっちゃうわけだから。
一般業務だけでも大変なのに、天気が良いある日、高齢者の方々を屋上に連れて行って日向ぼっこさせていた。たった一人で。

朝は7時半に出勤して朝食の食事介助をしている。それも毎日。下手すると夜も残って介助している。この間の時間外料金が出るわけでもなし。

口に出して褒めたことがないのだが、時折仕事の話をする中で、今の施設の状況を『信じられん。』と正直に話してしまう私に『私もですよ。だから、手伝って欲しいんです。変えて行きたいんです。私はここを立て直したい。』と熱く語られている。

いつ何時でも、聴けば聴くほどよくやって来られていると思う。

仕事外でも、ひょんなことで2回ほど杯交わしたが、時期は違えど、以前同じ法人に勤めていたということが分かった。
その法人がデカすぎて顔を合わせることはなかったのだが、とどのつまり、その法人で叩き込まれた介護魂みたいなものが、私たちに『信じられん。あほか。』という気持ちを持たせているということが分かった。
何たって、知らない人はこの現状を普通だと思っても無理もないわけだから。そう、その方々が悪いわけじゃない。

一人一人は良い人たちだ。でも、ただでさえ大変なことを余計に大変にしている。そこまでは意見が一致した。

が、正社員になって色んなことを変えて行くパワーがあるか?というと躊躇するなあという気持ちを正直に答えた。何故ならば、それは一人や二人の力ではダメなことだからだ。皆に協力して貰わなければ立ち行かない。

しかし、この方が幾度となく私を正社員にしようとしているだけでなく、いきなり役職をつけようとしている。しかも、今トップにいる人を下してそこに私を据えようとしている。そこにドン引きしている。

私は他人から見ると、人にどう思われようと一切気にしないタイプに見えるらしいのだけど、結構ええ格好しいで、ほんとのところ恨まれたくはない。さらに言うと、その現在トップにいる人は異常に地位に執着する人なので、余計に恐ろしいってのがある。(下手すると宗教団体秘伝の呪いをかけられそう。)

そんなわけで、のらりくらりとスカウトを交わし、それでもやるべきことをこなしている日々だが、先の『Ohzaさん、(いきなり)主任になるべき』説を推してくる女史が、またしても動揺する情報を持って来た。

派遣会社が私を派遣することによって毎月施設から貰っている報酬額を値上げして要求し続けているとのこと。更新する度に値上げしているそうだ。『Ohzaさんの時給があがっていないとしたら、これは腹立つ話ですね?』

あがってません。何も聞いてません。腹立ちます。と即答。本心だ。

『そんな派遣会社、辞めてしまいなさい!そして・・・etc』と話しは続くわけである。

私も私で、何で一つの企業に属することをここまで拒んでいるのが、自分でもよく分からない。
でも、一つ言えることは、ここの前に行っていた派遣先で同じく正社員の誘いがあったものの、あそこにしなくて本当ーーーに良かった!ということ。それだけは確か。

賃金はもちろん大事だけど、結局のところ、人は心の動物だ。そして、仕事とは、結局は人だ。(で、賃金とやりがいが反比例し過ぎるところって実はあまり無いんだけど。)
その心が、『この人と仕事するの、悪くないなあ。』と感じている今日この頃。

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