![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93725043/rectangle_large_type_2_c25bf65659acb5694a274085f5be7171.jpeg?width=1200)
何ラウンド目かの
先日、介護職のトップの青年が「何だか鼻水が出るので念のため検査して下さい。」とのことで抗原キットを持ってきた。ご自身の鼻を綿棒でグリグリすることが困難なのだとのこと。
うちの施設は平時からマスク2枚に手袋をしているのだが、この時、たまたまフェイスガードをするのを怠った。
検体を摂る時は、鼻の中で綿棒を5回回して5秒ステイするのだが、2秒で「はー-くっしょいっ!」とくしゃみをされ、思い切り浴びてしまった。
わ。
が、浴びてしまったものは仕方がない。そんなに謝らないで良いよと言いつつ採取した液をプレートに垂らしていたところ、みるみる沁み込んで行くのはいつものこと。
が、一本目にくっきり線が現れた時には「・・・・・。あれ?」。
もう最近ではしょっちゅう抗原検査しているので、検査すること自体が日常。
だったもので、久しぶりに目が覚めた。ガードすることの大切さを怠った自分を悔やんだ。
そう思った時には2本の線がくっきりと出た。
頭を抱え込んでしゃがみ込んだ彼が一言目に言ったのは「わあああ。すみません。え?どうしよ!俺、10日も仕事に出れないの?どうやって(現場を)回すの?」という呟きと叫び。
なんだかなー、こういう人に限って働き者で、誰よりも人と接触しているんだよなあ。
私も嗽や消毒をしながら「しょうがないですよ。もう、どこから来たウイルスなのかも分からないんだから。」と慰める。
その先の大変さを知ってるよ。現場も隔離やら居室から出れないなど大変なことばかりだけど、この人も自宅へ帰ったら子供を抱っこすることすら出来ない。そんな日々を10日以上も過ごすのだ。(近頃7日説もあるが、高齢者施設ではそんなこと言ってられないのよね。確実性が求められる。)
かくしてまたその対策をするための人手不足、人命云々の恐怖の日々が始まった。
2年前と多少違うのは、薬が届くことの速さかな。
帰り際に届いて、残業してセットして来た。
施設長が、わざわざ頭を下げに来られる。もちろん施設長のせいじゃないのに。
目が充血していた。
また頑張らなければならないな。
そこから5日経った。
私は毎日陰性。このまま行けば良いが。
酷く疲れるのだけど、そのことばかり考えていても仕方がないので、やはり今日も体力温存。食べて休んで寝て、大切な時間を大切な人と過ごしたい。
今日という日をよく頑張った。ただ、それだけ。